MTB用フルフェイス選びで悩む人に朗報! SHOEIの「X-GRID(クロス-グリッド)」がすごい!!

目次

フルフェイス選びで悩む人の朗報

Presented by SHOEI 撮影協力:富士見パノラマリゾート MOUNTAIN BIKE PARK

ゴンドラ、リフトのあるダウンヒル系マウンテンバイクパークで遊ぶなら必須と言えるMTB用フルフェイスヘルメット。ただ、ほぼ海外ブランドしかなく、日本人の頭に合いにくいケースもあり、合わなくても「とりあえず」で使っている人が多いのでは? そんな人にとって“救世主”となるかもしれない、SHOEIの「X-GRID(クロス-グリッド)」を特集しよう!

 

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SHOEIの自転車用フルフェイスヘルメット「X-GRID(クロス-グリッド)」とは?

SHOEI X-GRID

SHOEI X-GRID <プレーンモデル> ●価格:6万8200円(税込) <グラフィックモデル> ●価格:7万9200円(税込) 写真はグラフィックモデルのDOMINATE(ドミネート)TC-1(RED/BLACK)マットカラー。サイズはM

 

世界的モーターサイクル用ヘルメットブランド、SHOEIが2024年から発売開始をした自転車用フルフェイスヘルメット。もともとBMXレーシング用に開発されているが、機能的にはMTB用のダウンヒル系フルフェイスヘルメットと変わらず、MTB用としても使うことができる。

 

自分の頭部形状に合わせてフィッティングしてくれるサービスが標準で受けられる

SHOEIのP.F.S.

SHOEIというヘルメットブランドの大きな特徴の一つとして、P.F.S.(パーソナルフィッティングシステム)がある。これは、ライダー一人ひとりの頭部形状に合わせてヘルメットのフィット感をカスタムできるシステムだ。通常のモーターサイクル用ヘルメットでは有料のサービスだが、何とX-GRIDではこれが購入時の標準サービスとして“セット”になっているのだ。これによって、オーダーメイドレベルのフィット感が得られる。

また、このフィッティングサービスが受けられることに加えサイズ展開も豊富であり、下はXXSからラインナップするのでキッズでもかぶれる。子供用にフルフェイスヘルメットを探している親からしてもありがたいラインナップと言えよう。

●X-GRID サイズ展開
XXS/XS/S/M/L/XL

 

Mサイズで1kgを切る軽さ

SHOEI X-GRIDの軽さ

ダウンヒル用ヘルメットとしてはトップレベルと言える、Mサイズで約960gという軽さも大きな特徴の一つだ。近年はカーボン製で1kgを切るダウンヒルヘルメットが登場してきており、それが主流となりつつあるが、軒並み10万円以上の高額な製品ばかり。それを考えると、税込6万円台〜7万円台の価格帯でこの重量を達成しているのは非常にコストパフォーマンスが高いと言える。それでいて、前述のフィッティングが標準で受けられるのだ!

 

通気性の高さ

X-GRIDのフロント側ベンチレーションホール

前側に7か所のベンチレーションホールが設けられる

X-GRIDのベンチレーションホール(リヤ側)

後頭部には4か所、首付近に3か所のベンチレーションホールが設けられる。こちらにはメッシュ素材が配され、泥などの侵入を防ぎつつ通気性も確保

X-GRIDのベンチレーションホール(トップ側)

頭頂部にも4か所のベンチレーションホールが。こちらもメッシュ素材が配される

 

ダウンヒル系ヘルメットとしては多数のベンチレーションホールが設けられており、外部からの空気を取り入れ内部の熱を外へしっかりと排出してくれる。

 

周囲の音をクリアに聞き取れる

外側から見た「サイドホール」

外側から見た「サイドホール」

外側から見た「サイドホール」

内側から見た「サイドホール」

 

実は両サイドにも1か所ずつの穴、「サイドホール」が設けられている。これはベンチレーション機能だけでなく、周囲の音をクリアに聞き取れるようにする機能も果たす。BMXレースだとスタートのシグナルが鳴るし集団走行にもなるので、音をはっきり聞き取れることが重要になってくるためだ。これはMTBでグラビティライドをするうえでも効果があるのか……後半のインプレッションで詳しく!

 

グローブをしたままでも着脱が容易なチンストラップ

マイクロラチェットチンストラップ

モーターバイク用としても採用されている、押し込むとカチカチと閉まっていき、レバーを起こすと簡単に引き抜ける「マイクロラチェットチンストラップ」を搭載する。これによってグローブをしたままでもチンストラップ着脱が容易で、これに苦戦しがちなキッズライダーでも容易に扱えるというメリットも。

 

安全性にも抜かりなし

SHOEI独自の衝撃吸収機構 M.E.D.S.

ヘルメット内部における頭頂部のインサートライナーが、回転衝撃が加わった際にずれることによってダメージを軽減する

 

自転車で転倒して頭部を地面に打ちつけるなどした場合、脳へ重大なダメージを負いやすいと言われているのが“回転衝撃”だ。X-GRIDでは、SHOEIが販売しているオフロードヘルメットで採用されている独自の衝撃吸収構造、M.E.D.S.(Motion Energy Distribution System)を採用しており、回転衝撃を軽減する効果を発揮する。

 

チンガード部分の耐衝撃性能も、モーターバイク用ヘルメット同等の独自の衝撃試験をクリアしており、その点も大きなアピールポイントになる。予期せぬ転倒であご部分や頭部全体を打ってしまった際に、守ってくれる安心感がある。

 

フィッティングは実際どんな流れ? 藤田翔也さんが受けてみた

CRAFT代表の藤田翔也さん

SHOYAこと藤田翔也(ふじた しょうや)さん。静岡市内のスポーツバイク専門店「CRAFT」の代表であり、グラビティ系MTBのジャンルでは国内屈指の人気を誇る、「SHOYA CHANNEL」の動画クリエイターでもある

パーソナルフィッティングって、どんなことをやるのか? みなさんご存知、SHOYA CHANNELの藤田翔也さん(以下、SHOYAさん)に実際に体験してもらうことにした。

「X-GRIDは前から注目していたので、試してみたかったんです。楽しみですね」とSHOYAさん。

 

フィッティングは全国5か所にある「SHOEI Gallery」で受けられる

 

やってきたのは、横浜市内にあるSHOEIのショールーム、「SHOEI Gallery YOKOHAMA」だ。X-GRIDのフィッティングは、東京、横浜(今回やってきたこの場所)、京都、大阪、福岡の全国5か所にあるSHOEI Galleryで可能となっている。また、購入もこれらのショールームでできる。

 

①ライダーと面談

SHOEI Gallery YOKOHAMAスタッフの市瀬(いちのせ)さん

今回のフィッティングを担当してくれたのはSHOEI Gallery YOKOHAMAスタッフの市瀬(いちのせ)さん(写真左)

 

まずはフィッティングの流れを説明し、これまでのライド歴や使用用途などについてのヒアリングが行われる。今回はMTB用ということを確認。

 

②専用器具で測定

SHOEIのP.F.S.

頭の横幅、額から後頭部までの幅、そして頭頂部の高さの3点を専用器具で測定していく。

SHOEIのP.F.S.

その計測データをPCの専用システムに打ち込むと、推奨サイズのレンジがすぐ判明し、さらに内部のどこに隙間が空くのかまで判明する。藤田さんの場合はLサイズ以上が推奨サイズと分かり、かつ頭の横幅はLサイズでピッタリ(調整する必要なし)だが、頭の前後と頭頂部に少し隙間があくことがデータ上で分かった。

 

③実際に試着してフィット感を確認し、パッドのカスタムをしていく

複数箇所から押し込んでみて、隙間が空いている感覚がある場所がないかをチェック

 

SHOYAさんはLサイズで決定。その後実際にそのサイズを試着してみて、スタッフの市瀬さんの指示のもと、フィット感を確認していく。

SHOEIのP.F.S.

厚みを増すパッドを装着していく様子

SHOEIのP.F.S.

既製サイズのパッドだけで調整しきれない場合は、パッドを直接切って厚みをさらに調整する。まさに職人技だ

 

その後、隙間が空いていると感じられた場所についてはパッドを追加し、逆に窮屈だと感じられた場所(SHOYAさんの場合は頬に圧迫感を感じた)については薄いチークパッドに交換するなどして、ジャストフィットを探っていく。

 

④最後に“処方箋”を受け取る

SHOEIのP.F.S.

納得のいくフィット感が得られたら、ヘルメットが納品! そして、最後にカスタム内容をまとめた資料が提供される。メール添付でデータとして受け取ることも可能だ。これを保管しておくことで再度購入する場合にすぐ同じカスタム内容を再現できるとともに、例えば他のSHOEI Galleryで購入することになった場合でも同じくカスタムしてもらえる。

出来上がったX-GRIDをかぶってみて「何というか、このままずっとかぶっていられるような、すごく自然で違和感がない感じです」とSHOYAさん。ということで、早速ライドして試してみることに。

 

X-GRIDを藤田翔也さんが使ってみた~一度かぶるともう他のものがかぶれなくなる

X-GRIDを藤田翔也さんが試した

X-GRID使用レビュー

筆者(サイクルスポーツ編集部・大宅)もX-GRIDのフィッティングを受けた。SHOYAさんと一緒にMTBパークを走り、その性能を試してみた

 

大宅:さてSHOYAさん、いかがでしたか?

SHOYA:まず軽さと通気性についてですが、これは正直なところ普通かなと思いました。いや、十分に軽いし通気性も高いとは感じますが、他のブランドでもっと軽かったり通気性の高いダウンヒルヘルメットは出ているので、それを考えると突出したものではないですね。

ですが、かぶりやすさとフィット感! これはもう突出しています。はっきり言って、一度かぶってしまうともう他のヘルメットがかぶれなくなってしまうほど。それにプラスして、絶対的に欲しい軽さと通気性も確保されている、という表現が正しいかな。

X-GRIDを藤田翔也さんが試した

SHOYA:振動でヘルメットがずれてしまうことも少ないし、目線がずれることも少ない。そしてかぶっていることを忘れるほどのかぶり心地の良さ。これがすごく良い印象です。

大宅:いや、まったく私も同感です。ライドしてすぐ感じたのは、まず何よりもフィット感の良さでした。フィット感がすさまじく良いことによって、結果的に重さを感じさせないし蒸れてヘルメット内が不快に感じることもないという感覚が得られている、という印象です。フィット感の良さが最大の価値である。もう、それに尽きます。

あと、着脱がすごくしやすいですね。ヘルメットを脱ぐ・かぶるのもやりやすいし、グローブをしたままチンストラップを外す・はめることがやりやすいのがめちゃ便利です。ゴンドラ・リフトに乗るときにヘルメットを外して、降りてすぐライド前に着用するとか、給水時にヘルメットを脱ぐなんてシーンはしょっちゅうありますから、これが効いてきますね。

SHOYA:それはありますね。

X-GRIDを使ってみた

大宅:音の聞き取りやすさについてはどうでした?

SHOYA:たしかに、頑丈なダウンヒル系ヘルメットとしてはクリアに音が聞き取れる印象です。あと、人とコミュニケーションが取りやすいですね。

大宅:ああ、それ分かります。仲間と走っている最中に話しかけたりすることってよくあるじゃないですか。そんなとき風で音が流れるし耳は塞がれているしで聞き取れないですよね。何なら、止まって休憩しているときの仲間との会話すら聞き取りずらくて、「え?」って聞き返すなんてこともしばしばですよ。今日はそうしたことってなかったですよね。

SHOYA:そうそう。確かになかった。

大宅:レースに出るわけじゃないけど、“休日に仲間と一緒にダウンヒルを楽しむ派”の人って多いじゃないですか。むしろそういう人にとってこそ効果がある機能のように思いました。それから、けっこう風切り音がすごいのかなと思っていたんですが、全然それがなかったのもよかったです。

SHOYA:ですね。まあ、ダウンヒルレースでもエンデューロレースでも、スタートの合図をちゃんと聞き取ることは大事ですから、その意味でもいいと思いますよ。

大宅:なるほど。では、最後にまとめをお願いします。

SHOYA:繰り返しになりますが、これは冗談抜きで一度かぶったらもう他のヘルメットがかぶれなくなるほどのフィット感があります。本当に、多くの人に知ってもらいたいなって、率直に思いました。

大宅:フルフェイスヘルメットって、頭全体を覆うからどうしてもストレスはかかるじゃないですか。そのストレスがX-GRIDだとこんなにも少なくなるのか、という感じですよね。

SHOYA:フルフェイスヘルメットってストレスだったんだなって、むしろ今X-GRIDをかぶって気付かされたというか、教えてもらったような感じです(笑)。今シーズンはこのヘルメットをかぶっていきますよ。

大宅:ありがとうございました。

 

X-GRIDの購入方法について

改めて、X-GRIDの購入方法について紹介しよう。

基本的には全国5か所にあるSHOEI Galleryに来店し、P.F.S.を受けたうえでの購入となる

SHOEI Gallery詳細についてはこちら

なお、上記SHOEI Galleryオフィシャルサイト内の来店予約ページより来店予約が可能だ(オフィシャル会員サイトの「mySHOEI」への会員登録が必要となる)。来店予約をしたうえで訪れることをおすすめする。

また、一度P.F.S.を受けてX-GRIDを購入した人で、頭部サイズのデータが登録されている場合は、SHOEI Gallery オンラインストアで“2つ目以降”として購入が可能だ。内装調整がされたうえで配送されてくる。

 

Brand Info〜SHOEIについて

SHOEIについて

世界的に知られた日本のモーターサイクル用ヘルメットブランド。プレミアムヘルメットと言われる分野では、世界で約60%と売り上げトップシェアを誇る。世界中のライダーに最高の安全性を提供するため品質にはこだわっており、そのヘルメットは全てメイド・イン・ジャパン。茨城と岩手にある2つの工場で、最新鋭の技術と職人の魂が込められて作られている。

 

問い合わせ先:

●製品の購入については各SHOEI Galleryへ
https://www.shoei.com/stores/showroom/

●製品詳細について
https://www.shoei.com/products/helmet/bicycle/x-grid/

 

撮影協力:
富士見パノラマリゾート MOUNTAIN BIKE PARK