ツール・ド・おきなわ 男子チャンピオンレース、ブリッツェン増田が独走勝利!

目次

2019年11月10日、第31回ツール・ド・おきなわが、沖縄県名護市をスタートし、沖縄本島北部やんばるを舞台に開催された。最高カテゴリーのレースである男子チャンピオンクラスは、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)が、独走で勝利を獲得した。

ツール・ド・おきなわチャンピオンクラス

優勝した増田成幸。2位は地元沖縄出身の内間康平、3位はベンジャミン・プラデス(ともにチーム右京)

序盤に形成された3人の逃げ

国内最長距離のワンデーレースである、ツール・ド・おきなわ男子チャンピオンレース。210kmの戦いにむけて、14チーム70人の選手がエントリー、6:45に名護市営球場前交差点をスタートした。序盤に山本元喜(キナンサイクリングチーム)と、ラース・クルブ(チーム・ザワーランド・NRW・P/B・SKS・ジャーマニー)2名による逃げがあっさりと決まった。そこにメイン集団からリック・バン・ブレダ(WCT de アムステル)が追いついて3名の逃げに。KOMが設定されている普久川ダムへの上り2回ともこの逃げが先頭で通過。逃げメンバーのなかから山本が2回とも先頭通過して、山岳賞を確定させた。

ツール・ド・おきなわチャンピオンクラス

山本元喜(キナンサイクリングチーム)と、ラース・クルブ(チーム・ザワーランド・NRW・P/B・SKS・ジャーマニー)が序盤から逃げる。この逃げは約150kmに及んだ

ツール・ド・おきなわチャンピオンクラス男子

メイン集団からブリッジをかけた、リック・バン・ブレダ(WCT de アムステル)

メイン集団は、シマノレーシング、チームブリヂストンサイクリング、チーム右京、宇都宮ブリッツェンなどの有力チームがペースを維持して逃げとのタイム差が開きすぎないようにコントロールを続けていた。
普久川ダム通過後、山本とクルブは集団に吸収され、バン・ブレダが一人で逃げ続けていた。それも、間もなく吸収された。

そして、最後の勝負所である羽地ダムの上りに先頭で現れたのは増田成幸(宇都宮ブリッツェン)だった。単騎で力強く上っていく。その後ろから、地元沖縄の内間康平(チーム右京)、石橋学(チームブリヂストンサイクリング)、ベンジャミン・プラデス(チーム右京)が追うが、全日本タイムトライアルチャンピオンの独走には届かず、増田がそのままフィニッシュまで逃げ切り、2014年、2016年大会に続いく3度目の優勝を飾った。

「チームメイトの完璧なアシストのおかげ」増田

・優勝した今の気持ちは?

ツール・ド・おきなわは相性がいいレースなので狙っていました。勝てると思っていたレースだったので、それが実現できてうれしい。

・羽地にむけて集団が人数を減らしていく展開だったが、それは狙っていた?

そうですね、昨日のチームミーティングで「勝負所に自分を連れて行ってくれたら絶対勝つから」と、約束した。その自分をチームメイトみんなが信じてアシストしてくれた。

2回目のKOMを過ぎてから、集団がやや不安定になった。アタック合戦になって自分自身でも反応していたが、もう一度集団を落ち着かせるために、チームメイトがアタックをチェックに行ったり、集団を引き連れてつぶしたりしてくれた。(チーム右京の)横塚選手とうちの堀選手が前を引くかたちでレースを落ち着かせてくれた展開も。

ラスト30kmを切ってからは、あまり出し惜しみしていると展開に乗り遅れたり、最後に後悔するようなレースになると思ったので、今まで何回もそういうことがあったので、後半は積極的に走った。それが勝ちに結び付いたと思う。最後は独走で勝ったが、その独走するための足を残せたのもチームみんなが身を粉に働いてくれたおかげ。感謝してもしきれない。完璧だった。

ツール・ド・おきなわチャンピオンクラス

逃げによって山岳賞を獲得した山本元喜

ツール・ド・おきなわチャンピオンクラス

U23の最上位は當原隼人(沖縄選抜)

ツール・ド・おきなわ 男子チャンピオンレース(210km)リザルト

1 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) 3時間36分31秒

2 内間康平(チーム右京) +18秒

3 ベンジャミ・プラデス(スペイン、チーム右京) +19秒

4 石橋学(チーム ブリヂストンサイクリング) +20秒

5 ジェイソン・クリスティ(ニュージーランド、愛三工業レーシングチーム) +49秒