ツール・ド・フランス2023 第18ステージはアスグレーンが逃げ切り区間初優勝

2023.07.21
レース

photo A.S.O. Charly Lopez / ©Soudal Quick-Step / ©Tim De Waele / Getty Images

第110回ツール・ド・フランス（ＵＣＩワールドツアー）は、７月20日にムチエからブール・カン・ブレスまでの184.9kmで、丘越え区間の第18ステージが行われ、逃げ切った４人がゴールスプリントを競い、デンマークのカスパ・アスグレーン（スーダル・クイックステップ）が区間初優勝を果たした。

■アスグレーンが区間初優勝した (photo : ©Soudal Quick-Step / ©Tim De Waele / Getty Images )

区間2位はオランダのパスカル・エーンクホールン（ロット・デスティニー）、3位はノルウエーのヨーナス・アプラハムセン（ウノエクスプロサイクリングチーム）だった。僅差で逃げを捕まえそこねた集団は、ポイント賞のマイヨ・ベールを着たベルギーのヤスペル・フィリプセン（アルペシン・ドゥクーニンク）が先頭の区間4位でゴール。マイヨ・ジョーヌはデンマークのヨーナス・ヴィンゲゴー（ユンボ・ヴィスマ）が守った。

■マイヨ・ジョーヌはヴィンゲゴーが守った (photo : A.S.O. /Charly Lopez)

アスグレーンが最初にアタック

(photo : A.S.O. /Charly Lopez)

● 第18ステージのコースプロフィール (MAP : ASO)

第18ステージは152選手が出走。フランスのアントニー・ペレス（コフィディス）とベルギーのウァウト・ヴァンアールト（ユンボ・ヴィスマ）がスタートしなかった。スタートしてすぐにアスグレーンがアタックし、ヴィクトール・カンペナールツ（ロット・デスティニー）とアプラハムセンが加わり、この日の逃げグループになった。

■スタートしてすぐにアタックしたアスグレーンにカンペナールツとアプラハムセンが加わってこの日の逃げになった (photo : A.S.O. /Charly Lopez)

３人は30kmで1分差を付けたが、集団ゴールスプリントを狙うチームが集団をコントロールし、タイム差は2分以上にはならなかった。ゴールまで残り65kmで集団からエーンクホールンがアタックし、カンペナールツは一旦チームメイトを待ち、残り58kmで先頭の２人に合流した。

４人はわずかなタイム差を守ったまま、ゴールのブール・カン・ブレスに到着。残り10kmで20秒差、残り5kmで10秒差になったものの、集団は一向に彼らを捕まえられなかった。残り1kmのフラム・ルージュをたった4秒差で通過した逃げグループは、残り400mまでカンペナールツが引き続けた。しかし、エーンクホールンは残り200mでスプリントを開始したアスグレーンを打ち負かす事ができなかった。

■逃げ切った4人のゴールスプリントをアスグレーンが制した (photo : ©Soudal Quick-Step / ©Tim De Waele / Getty Images )

■区間初優勝した28歳のアスグレーンのコメント
「明らかに我々の逃げの状況は理想ではなかった。7人か8人で逃げたかった。それにとても過酷な数週間の後の、ツール終盤のステージの１つでもあった。それでも小さな逃げが集団を相手にやり遂げた事もあるから、勝利の可能性を排除しなかった。

一日中チームタイムトライアルだったよ。逃げの仲間は全く素晴らしかった。我々が逃げでどれほど多く働いたかを考えると、我々全員が勝利に値した。逃げ切れて良かったよ。

辛い時に助けてくれた全ての人々にこの勝利を捧げる。そしてチームメイトのドリース・デヴェニンスと、彼の奥さんや子供たちにもだ。彼は現役最後のシーズンで、最後のツールを走っているからね」

■アスグレーンがスーダル・クイックステップに待望の区間優勝をもたらした (photo : A.S.O. /Charly Lopez)

■第18ステージ結果
［７月20日／ムチエ～ブール・カン・ブレス／184.9km ］
1. K. ASGREEN (SOUDAL QUICK-STEP / DEN) 04h 06′ 48”
2. P. EENKHOORN (LOTTO DSTNY / NED)
3. J. ABRAHAMSEN (UNO-X PRO CYCLING TEAM / NOR)
4. J. PHILIPSEN (ALPECIN-DECEUNINCK / BEL)
5. M. PEDERSEN (LIDL – TREK / DEN)
6. C. BOL (ASTANA QAZAQSTAN TEAM / NED)
7. J. MEEUS (BORA – HANSGROHE / BEL)
8. M. TRENTIN (UAE TEAM EMIRATES / ITA)
9. C. LAPORTE (JUMBO-VISMA / FRA)
10. L. MOZZATO (TEAM ARKEA – SAMSIC / ITA)
16. V. CAMPENAERTS (LOTTO DSTNY / BEL)

■第18ステージ後の総合成績（マイヨ・ジョーヌ）
1. J. VINGEGAARD (JUMBO-VISMA / DEN) 72h 04′ 39”
2. T. POGAČAR (UAE TEAM EMIRATES /SLO) + 07′ 35”
3. A. YATES (UAE TEAM EMIRATES / GBR) + 10′ 45”
4. C. RODRIGUEZ CANO (INEOS GRENADIERS / ESP) + 12′ 01”
5. S. YATES (TEAM JAYCO ALULA / GBR) + 12’ 19’’
6. P. BILBAO LOPEZ (BAHRAIN VICTORIOUS / ESP) + 12′ 50”
7. J. HINDLEY (BORA – HANSGROHE / AUS) + 13′ 50”
8. F. GALL (AG2R CITROEN TEAM / AUT) + 16′ 11”
9. S. KUSS (JUMBO-VISMA / USA) + 16′ 49”
10. D. GAUDU (GROUPAMA – FDJ / FRA) + 17′ 57”

［各賞］
■ポイント賞：J. PHILIPSEN (ALPECIN-DECEUNINCK / BEL)
■山岳賞 : G. CICCONE (LIDL – TREK / ITA)
■新人賞：T. POGAČAR (UAE TEAM EMIRATES /SLO)
■チーム成績：JUMBO-VISMA (NED)
■敢闘賞 : V. CAMPENAERTS (LOTTO DSTNY / BEL)

第19ステージは平坦区間