ジロ・デ・イタリア2023 第3ステージはマシューズが優勝

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イタリアで開催中の第106回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は、5月8日にヴァストからメルフィまでの213kmで第3ステージを競い、オーストラリアのマイケル・マシューズ(チームジェイコ・アルウラー)が集団ゴールスプリントを制して区間優勝した。
 

Giro2023

■ベテランのマシューズが集団ゴールスプリントを制した (photo : LaPresse)

 
32歳のマシューズは2014年と2015年にも区間優勝していて、これが通算3勝目だった。区間2位はデンマークのマス・ピーダスン(トレック・セガフレード)、3位は前日同様オーストラリアのケイデン・グローヴス(アルペシン・ドゥクーニンク)だった。

総合リーダーのマリア・ローザは、ベルギーのレムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ)が守った。
 

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■エヴェネプールがマリア・ローザを守った (photo : LaPresse)

 
アブルッツォ地方を離れて南下を始めた第3ステージは176選手が出走。断続的に雨が降る一日になった。スタートの合図と同時にアタックしたのは、ジロ初参加のUCIプロチームであるコラテック・セッレイタリアのアレクサンダー・コニシェフとヴェリコ・ストイニッチの2人だった。コニシェフの父ディミトリーは旧ソヴィエト連邦出身で、3大ツアーで区間優勝した名選手だった。

ゴールまで残り40kmを切り、カテゴリー3のヴァリコ・デイ・ラーギ・ディ・モンティッキオの坂がスタートした時、逃げる2人はトレック・セガフレードが引く集団にまだ1分半の差を付けていた。しかし、ここでまずコニシェフが遅れ、ストイニッチも残り36kmで集団に吸収された。

集団はイタリアチャンピオンのフィリッポ・ザーナ(チームジェイコ・アルウラー)が引き続けたが、カテゴリー3の頂上はティボ・ピノー(グルパマ・FDJ)がアタックし、先頭通過でポイントを稼いだ。集団の後方では、マーク・カヴェンディッシュ(アスタナ カザクスタン チーム)や前日区間優勝したジョナタン・ミラン(バーレーン・ヴィクトリアス)が遅れていた。

カテゴリー3のヴァリコ・デイ・ラーギ・ディ・モンティッキオを越えた先頭集団は50人ほどになっていた。続くカテゴリー4のヴァリコ・ラ・クローチェもピノーが先頭で通過し、山岳賞総合首位に立ってマリア・アッズーラを獲得した。
 

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■フランスのピノーが山岳賞のマリア・アッズーラを獲得した (photo : LaPresse)

 
ゴールまで残り15kmで、ポルトガルチャンピオンのジョアン・アルメイダ(UAEチーム・エミレーツ)が機材故障で先頭集団から遅れたが、チームメイトたちのお陰で戻る事ができた。

残り9.7kmのスプリント地点ではマリア・ローザのエヴェネプールとプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)がボーナスタイムをかけて競い、エヴェネプールが3秒、ログリッチが2秒を獲得した。

最後は集団ゴールスプリントになり、トレック・セガフレードがピーダスンのために列車を作ったが、残り300mのコーナーを通過した直後にマシューズがスプリントを開始し、そのまま先頭でフィニッシュラインを通過した。

■区間優勝したマシューズのコメント
去年ツール・ド・フランスで区間優勝し、世界選手権で3位になった後は、ジェットコースターのようだった。パリ〜ニースで新型コロナ感染症に罹り、ミラノ〜サンレモには参加できず、ロンド・バン・ブラーンデレン(ツール・デ・フランドル)では落車した。チームがボクをジロに連れてきてくれたが、自分に何か成し遂げられるか確信がなかった。でも、彼らは今日ボクを100%サポートしてくれた。感謝しきれない」
 

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■マシューズの勝利は昨年のツール・ド・フランス以来だった (photo : LaPresse)


■第3ステージ結果

[5月8日/ヴァスト~メルフィ/213 km]
1. MATTHEWS Michael (TEAM JAYCO ALULA / AUS) 5:01:41
2. PEDERSEN Mads (TREK – SEGAFREDO / DEN)
3. GROVES Kaden (ALPECIN-DECEUNINCK / AUS)
4. ALBANESE Vincenzo (EOLO-KOMETA CYCLING TEAM / ITA)
5. OLDANI Stefano (ALPECIN-DECEUNINCK / ITA)
6. BYSTRØM Sven Erik (INTERMARCHÉ – CIRCUS – WANTY / NOR)
7. ROGLIC Primoz (JUMBO-VISMA / SLO)
8. VELASCO Simone (ASTANA QAZAQSTAN TEAM / ITA)
9. SKUJINS Toms (TREK – SEGAFREDO / LAT)
10. VENDRAME Andrea (AG2R CITROEN TEAM/ ITA)
163. ARASHIRO Yukiya (BAHRAIN VICTORIOUS / JPN) +15:11

■第3ステージ後の総合成績(マリア・ローザ)
1. EVENEPOEL Remco (SOUDAL QUICK-STEP / BEL) 10:18:07
2. ALMEIDA Joao Pedro (UAE TEAM EMIRATES / POR) +0:32
3. ROGLIC Primoz (JUMBO-VISMA / SLO) +0:44
4. KÜNG Stefan (GROUPAMA – FDJ / SUI) +0:46
5. THOMAS Geraint (INEOS GRENADIERS / GBR) +0:58
6. VLASOV Aleksandr (BORA – HANSGROHE / RUS) +0:58
7. GEOGHEGAN HART Tao (INEOS GRENADIERS / GBR) +1:02
8. MATTHEWS Michael (TEAM JAYCO ALULA / AUS) +1:02
9. VINE Jay (UAE TEAM EMIRATES / AUS) +1:08
10. PEDERSEN Mads (TREK – SEGAFREDO / DEN) +1:18
137. ARASHIRO Yukiya (BAHRAIN VICTORIOUS / JPN) +18:21

[各賞]
■ポイント賞(マリア・チクラミーノ):MILAN Jonathan (BAHRAIN VICTORIOUS / ITA)
■山岳賞(マリア・アッズーラ):PINOT Thibaut (GROUPAMA – FDJ / FRA)
■新人賞(マリア・ビアンカ):EVENEPOEL Remco (SOUDAL QUICK-STEP / BEL)
(※第4ステージは VAN WILDER Ilan (SOUDAL QUICK-STEP / BEL) が着用)


第4ステージはカテゴリー2の頂上ゴール

5月9日はヴェノーザをスタートし、標高1062mでカテゴリー2のラーゴ・ラチェノ頂上にゴールする175kmで第4ステージが行われる。

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■第4ステージのコースプロフィール (MAP : RCS Sport)

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(photo : LaPresse)

 
ジロ・デ・イタリア公式サイト

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