総合リーダーのクレダーがボーナスタイム獲得 ツール・ド・台湾2023 第3ステージ

ツール・ド・台湾2023(UCI2.1)第3ステージは、新竹市中心地から古い町並みと台湾の重要な史跡群が集まる内陸の新竹老街を通過し、内陸の山麓をなぞりながら2つのスプリントポイントを越え標高600mに設置された85km地点の山岳ポイントを迎える。その後は大きく下った後、緩やかに上りながら2つ目の山岳ポイント。そしてアップダウンを繰り返した後、154.5km地点の台中市石岡のゴール地点までの3kmは下り基調になるコースレイアウト。

第2ステージでレイモンド・クレダーが獲得したリーダージャージを守るJCL TEAM UKYO。2秒差でケルンファルマのジョルディ・ロペス、44人の選手が15秒差で残っている状況に、いかにこのステージをコントロールして纏まったゴールスプリントへ流れを作るかが戦略となった。

ツール・ド・台湾2023 JCL

レースはスタートから各チームが激しくアタックを繰り返す展開が続く。小石祐馬、山本大喜、ベンジャミ・プラデスで吸収されては入れ替わる攻撃に対応。そんななか、1人鋭いスピードで飛び出したのがトリニティレーシングのアンドレス。スピードに乗る彼に3人がジョイントすると、プロトンはこの4人の逃げを容認する。

そして、この日はJCL TEAM UKYOがプロトンコントロールの日。石橋学、山本が牽引の中心となりタイムギャップを3分に保ちながら走る。エスケープグループが2回のスプリントポイント(36.6km/71km)を通過するまで逃げ続けたことで、プロトンは安定したペースが続く。

しかし、レースが中盤の山岳区間へ入っていくとタイムギャップは一気に縮み、105km地点でプロトンは振出しに戻る。そして、再びアタックの応酬がはじまると小石がこれらの動きに素早く呼応する。

残り40km地点、6人の強力な逃げが発生すると小石が追いつき、今度はプロトンとの差が広がる。この逃げに総合2位のケルンファルマの選手が乗っていない事から、牽引役を彼らに引き渡すことでクレダーのスプリントにとって優位な展開となった。

そして、135km地点の山岳ポイントに差し掛かると同時にこの逃げは吸収、下り基調のゴールまでのレイアウトにゴールスプリントとなる機運が高まる。ゴールまで5kmを切ると先頭を固めたのはグリーンプロジェクトとロット・デスティニーのトレイン。ゴールに向けトップスピードでプロトンを引き伸ばす。

ツール・ド・台湾2023 JCL

プロトンをコントロールするJCL TEAM UKYO

ツール・ド・台湾2023 JCL

他チームの動きに対応し続ける小石

 

残り300m、見通しの良い直線にスプリンターたちが一気に横一列に広がり、トップギヤを踏み倒してゴールに飛び込む。優勝はロット・デスティニーのティジル・デッカー、クレダーは混戦の中、ゴールへ車輪を差して3位を獲得。この結果、ゴール順位に付与するボーナスタイムを得たクレダーはタイムギャップをライバルと広げ、イエロージャージを守る理想の展開となった。

翌日の第4ステージは再び厳しい山場が待ち構える今大会最長の165㎞。JCL TEAM UKYOが総合リーダーを守る戦いが続く。

ツール・ド・台湾2023 JCL

ツール・ド・台湾2023 JCL

リーダージャージを守り続けて第4ステージに進むクレダー

 

クレダー選手のコメント
「今日はチームが自分のために長い時間よく働いてくれました。中でも最後のユウマ(小石)のエスケープはチームのためにも、自分のスプリントにも良い流れを作ってくれました。」

小石選手のコメント
「強い選手と終盤に抜け出せてあわよくば…というのもありましたが、結果的にチームにもメリットのある流れを作れたのはよかったと思っています。」

 

第3ステージ結果(154.5km)
Ave 41km/h
1. DE DECKER Tijl(LOTTO DISTNY)3:46:18”
2. ZANONCELLO Enrico(GREEN PROJECT)+0:00“
3. KREDER Reymond(JCL TEAM UKYO)+0:00″
29. YAMAMOTO Masaki(JCL TEAM UKYO)+0:03“
49. KOISHI Yuma(JCL TEAM UKYO)+0:03“

 

個人総合成績 
1. KREDER Reymond(JCL TEAM UKYO)8:25:59”
2. LOPEZ Jordi(KERN FARMA)+0:06″
3. PRADES Benjamin(JCL TEAM UKYO)+0:12″
21. YAMAMOTO Masaki(JCL TEAM UKYO)+0:19“
38. KOISHI Yuma(JCL TEAM UKYO)+0:19“

 

ツール・ド・台湾2023
期間:2023年3月12日〜3月16日
カテゴリー:UCI 2.1
ステージ:第3ステージ(2023年3月14日)
スタート地点:新竹市中心部
コース:フラット+山岳154.5km
出場:22チーム出走106人/完走95人
JCL TEAM UKYOメンバー:石橋 学、小石 祐馬、山本 大喜、レイモンド・クレダー、ベンジャミ・プラデス

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JCL TEAM UKYO オフィシャル
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