クレダーがスプリントで2位! ツール・ド・台湾2023 第1ステージ

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JCL TEAM UKYOは2023年3月12日〜3月16日の日程で開催されるツール・ド・台湾2023(UCI2.1)に出場。

第1ステージが行われるのは台北の中心地で、大通り「仁愛路」を往復する1周10.4㎞の周回コース。8周回を終えてゴール前500mのレイアウトは鋭角に曲がるシケインと最終コーナーの先にゴールが設置されていることから、勝利するにはレース終盤の熾烈な主導権争いをリードする必要がある。 また、大人数のエスケープを許すとその後のステージの総合成績争いに大きな影響を及ぼすこともあり、展開が入れ替わりやすいスプリント賞前後の動きにも注意すべきレースだ。

JCL TEAM UKYOはスプリンターのレイモンド・クレダーをエースに、他のメンバーは彼をいかに最終コーナーを抜けるまでうまくエスコートするかを綿密に打合せてスタートラインに並んだ。

ツール・ド・台湾2023 第1ステージ JCL TEAM UKYO

レースは序盤からタイナショナルチームのチャイヤソンバットが単独で先行する展開が続くと、後方ではキナンレーシングチームの選手が入れ替わりアタックで揺さぶりを掛けるシーンが続く。ここでプロトン前方で集団を纏めるのはケルンファルマのメンバー、逃げとの距離を保ちペースをコントロールする。

2周ごとに設置されたスプリント賞には3位までに最大3秒のボーナスタイムが稼げる事もあり、単独エスケープの後ろでも2位、3位を狙った動きが活発になる。最初のスプリント賞をチョイヤソンバットが獲るも、その後レースは振出しに…。

カウンターでキナンのドリュー・モレが単独で飛び出すと、この逃げは最大で1分半近くのタイムギャップを開く逃げとなる。レース終盤まで続いたこのエスケープは、2度のボーナスタイムを稼ぎレースを大きくリードした。

ツール・ド・台湾2023 第1ステージ JCL TEAM UKYO

スタートラインに並ぶ小石

ツール・ド・台湾2023 第1ステージ JCL TEAM UKYO

集団内を走る石橋

 

ゴールまで残り2周、追走のトレインにグリーンプロジェクトが加わるとスピードは大きく上がり、レースは振出しに戻る。レースはスプリントに向け各チームがトレインを形成、JCL TEAM UKYOも小石祐馬を先頭にクレダーを引き連れてラインを導いていく。

隙あらば車輪を奪い合う緊迫した展開から、最終コーナーでベンジャミ・プラデスが前方でクレダーをエスコートすることに成功。残り150mの直線で先陣をきったクレダー。 ゴールを目前に右に並ぶマロージャプッシュバイクスのフォルティンに競り勝ち、一気に先頭に立つと、クレダーの背後から左手に現れたのが同チームのエフティン。彼の強烈な加速は右に気をとられているクレダーをゴール直前で捲り優勝、半車輪差でクレダーは2位となった。

非常に惜しい結果となったが、ゴールスプリントへ向けての各選手のアグレッシブな連携でクレダーがUCIポイントを5点獲得する事ができた。結果、クレダーが個人総合時間で2位、チーム総合時間でもJCL TEAM UKYOが2位となり、翌日の第2ステージを戦う事となった。

ツール・ド・台湾2023 第1ステージ JCL TEAM UKYO

ゴールシーン

ツール・ド・台湾2023 第1ステージ JCL TEAM UKYO

写真判定

 

クレダー選手のコメント:
「自分のスプリントのためにチームは最終周にフォーメーションを整えて最高のラインを作ってくれました。2位は悔しいですが、あと少しスプリントが足りなかったです。」

清水監督のコメント:
「思い描いていた最終コーナーでの展開をチームが見事に作ってくれました。2位は惜しくも残念ですが、レースの最前線で連携して戦えているメンバーを評価したいと思います。明日からも応援よろしくお願いします。」

 

第1ステージ結果(83.2km)
Ave 46.36km/h
1. EEFTING BLOEM Roy(MALOJA PUSHBIKERS)1:47:41”
2. KREDER Reymond(JCL TEAM UKYO) +0:00″
3. FORTIN Filippo(MALOJA PUSHBIKERS)+0:00″
17. PRADES Benjamin(JCL TEAM UKYO)+0:00″
27. YAMAMOTO Masaki(JCL TEAM UKYO)+0:00″

 

個人総合成績
1. EEFTING BLOEM Roy(MALOJA PUSHBIKERS)1:47:41”
2. KREDER Reymond(JCL TEAM UKYO) +0:04″
3. MOREY Drew(KINAN Racing Team)+0:04″
22. PRADES Benjamin(JCL TEAM UKYO)+0:10″
32. YAMAMOTO Masak(iJCL TEAM UKYO)+0:10″

 

ツール・ド・台湾とは?
1978年に初開催、2005年にUCIサーキットのステージレースとなったツール・ド・台湾。
アジア最大のサイクルショーである台北国際サイクルショーで賑わう3月に開催される40年以上の歴史を持つ国際ロードレースです。

2023年は全5ステージ、台北をスタートし5日間で高雄市まで各地を転戦する総距離690.49㎞で行われます。総合成績の行方を左右するのは山岳頂上付近にゴールが設置されている第2ステージ(120.59km)。 そして、台湾きっての観光名所でもあり標高700mに位置する日月潭をゴールする第4ステージ(165.57㎞)が注目のステージとなります。また、第3・第5ステージもレース中盤に山岳地帯を通過するレイアウトでステージ優勝や各賞を狙った展開が予想されます。

JCL TEAM UKYOは2017年に総合優勝経験のあるベンジャミ・プラデスを筆頭に過去のツール・ド・台湾で活躍した経験を持つ小石祐馬、レイモンド・クレダー、レースの経験値の高い石橋学、先日の中東遠征でコンディションの良い山本大喜でレースを戦います。

 

UCI2.1ステータス
ツール・ド・台湾はUCI(国際自転車連合)が公認する国際ステージレース。この大会に付与されるUCI国際ポイントはUCIランキング・UCIコンチネンタルランキングにも反映され、ランキング上位チームを優先に多くのUCI公認の国際レースへの招待を獲得する事ができます。

今回のツール・ド・台湾のステータスはUCI2.1。 5月に行われるツアー・オブ・ジャパンと同じランクのステージレースとなります。レースステータスによりUCI国際ポイント獲得の点数が異なり、UCI2.1の各ステージ/総合成績/リーダーに与えられるポイントの合計は、同等の日数のUCI2.2のステージレースを大幅に上回る点数を有しています。

また、このUCI国際ポイントの獲得総数はオリンピックや世界選手権の出場枠獲得にも大きな影響を及ぼすため、選手にとってもチームにとっても重要なステータスを持つ大会となります。JCL TEAM UKYOはこのUCIポイント獲得のためにも総合優勝を目指して戦います。

 

〈ツール・ド・台湾歴代優勝者過去10大会〉
2022 DYBALL Benjamin ex.TEAMUKYO
2020 WHITE Nicholas 2019 CLARKE Jonathan
2018 ARASHIRO Yukiya 2017 PRADES Benjam.TEAM UKYO
2016 HUCKER Robbie 2015 POURSEYEDI Mirsamad
2014 DI GR.GORIO R.my
2013 SULZBERGER Bernard
2012 POLLOCK Rhys

 

ツール・ド・台湾2023
期間:2023年3月12日〜3月16日
カテゴリー:UCI 2.1
ステージ:第1ステージ(2023年3月12日)
スタート地点:台北市政府
コース:フラット83.2km 《10.4km×8周回》
出場:22チーム、出走109人/完走109人
JCL TEAM UKYOメンバー:石橋 学、小石 祐馬、山本 大喜、レイモンド・クレダー、ベンジャミ・プラデス

フルリザルト2023 國際自由車環台公路大賽 Tour de Taiwan
https://www.tourdetaiwan.org.tw/Registration/PageAjax.aspx?set=7222

JCL TEAM UKYO オフィシャル
https://jcl-team-ukyo.jp