2022-2023シクロクロスＷ杯第8戦アントワープはファンデルプールが優勝
2022-2023ＵＣＩシクロクロス・ワールドカップ第8戦が、12月4日にベルギー北部のアントワープで開催され、オランダのマテュー・ファンデルプール（アルペシン・ドゥクーニンク）が独走で優勝した。
■ファンデルプールがアントワーブを独走で制し、今季ワールドカップ2勝目を上げた (©SprintCycling)
2位には今大会でシーズンインしたベルギーチャンピオンのウァウト・ヴァンアールト（ユンボ・ヴィスマ）が23秒遅れで入り、3位は34秒遅れでヨーロッパチャンピオンのマイケル・ヴァントルノート（パウエルスサウゼン・ビンゴール／ベルギー）だった。
ワールドカップシリーズリーダーのラウレンス・スウェーク（クレラン・フリスタッズ／ベルギー）は45秒遅れの4位だったが、総合首位は守ることができた。
ファンデルプールは先週末オランダのハルストで開催された第7戦でシーズンインし、独走で今季１勝目を上げていた。しかし、彼は前日の3日にベルギーのボームで開催されたスーパープレステージで転倒し、左膝と肩を痛めていた。
曇りで気温1℃というコンディションで開催された第8戦は、シュヘルデ川沿いの砂地が多いコースで競われた。今大会がシーズン初戦だったヴァンアールトは2列目からのスタートだったが、最初のコーナーで先頭に立ち、レースをリードし続けて1周目を終えた。
しかし、4列目からのスタートだったファンデルプールが、2周目に入ってすぐのピットエリアでアタックした時、ヴァンアールトはそのスピードに付いていけなかった。ファンデルプールは前日のボームでは、先頭を走りながら2周目のピットエリア直後のカーブで転倒してしまったが、この日は大きなミスもなく、じわじわとヴァンアールトにタイム差を付け続け、レース中盤にはすでに17秒差を付けた。
ファンデルプールはそのまま先頭を走り切り、今季２勝目を上げた。アントワープは現在のシクロクロス界で “ビッグ３” と呼ばれているファンデルプール、ヴァンアールト、世界チャンピオンのトム・ピドコック（イネオス・グレナディアズ／英国）が、今季初めて顔を合わせる大会となったが、砂地が得意ではないピドコックは8位でレースを終えた。
ワールドカップ第9戦は、12月11日に初開催となるアイルランドのダブリンで行われるが、ファンデルプールはスペインで10日間のチームトレーニングキャンプに入る為、参加しない。
■シュヘルデ川沿いの砂地を走るファンデルプール (©SprintCycling)
■優勝したファンデルプールのコメント
「昨日の（転倒の）後で、調子は良かったが、レース中に膝は少し痛かった。このコースは独走するのが難しく、差を大きくすることはできなかった。でも、完璧に走った。それは良い兆候だと思う。これはまだ（今季）３レース目にすぎない。ヴァンアールトは最初のレースからかなり強く、もっと改善されるだろう。彼もクリスマス・シーズンを狙ってくるだろうから、素晴らしいデュエルが続くだろう。
（チームのトレーニングで）スペインに行くのは残念だ。シクロクロスの感覚を取り戻し始めたばかりなのに、もう出なければならない。しかし、それも一部だ。来春に向けて基礎を作りたいから、計画をしっかり勧めていくつもりだ」
■ワールドカップ第8戦の表彰台。左から2位のヴァンアールト、優勝したファンデルプール、3位のヴァントルノート (©SprintCycling)
2022-2023ＵＣＩシクロクロス・ワールドカップ 第8戦 結果
［12月4日／アントワープ（ベルギー）／7周］
1. VAN DER POEL Mathieu (ALPECIN-DECEUNINCK) 59:04
2. VAN AERT Wout (JUMBO-VISMA / BEL) +0:23
3. VANTHOURENHOUT Michael (PAUWELS SAUZEN – BINGOAL / BEL) +0:34
4. SWEECK Laurens (CRELAN – FRISTADS / BEL) +0:45
5. VAN DER HAAR Lars (BALOISE TREK LIONS / NED) +0:54
6. ISERBYT Eli (PAUWELS SAUZEN – BINGOAL / BEL) +1:05
7. ADAMS Jens (BEL) +1:09
8. PIDCOCK Thomas (INEOS GRENADIERS / GBR) +1:14
9. VANDEPUTTE Niels (ALPECIN-DECEUNINCK / BEL) +1:45
10. WYSEURE Joran (CRELAN – FRISTADS / BEL) +2:05
■第8戦までの総合成績
1. SWEECK Laurens (CRELAN – FRISTADS / BEL) 235 pts
2. ISERBYT Eli (PAUWELS SAUZEN – BINGOAL / BEL) 230 pts
3. VANTHOURENHOUT Michael (PAUWELS SAUZEN – BINGOAL / BEL) 204 pts
4. VAN DER HAAR Lars (BALOISE TREK LIONS / NED) 183 pts
5. VANDEPUTTE Niels (ALPECIN-DECEUNINCK / BEL) 139 pts
6. ADAMS Jens (BEL) 108 pts
7. VANDEBOSCH Toon (ALPECIN-DECEUNINCK / BEL) 98 pts
8. KUHN Kevin (TORMANS CYCLO CROSS TEAM / SUI) 94 pts
9. VAN DER POEL Mathieu (ALPECIN-DECEUNINCK) 80 pts
10. NIEUWENHUIS Joris (BALOISE TREK LIONS / NED) 79 pts
［2022-2023ＵＣＩシクロクロス・ワールドカップ全14戦日程］
■ 第１戦 ：2022年10月9日 ウォータールー（米国）：ISERBYT Eli (PAUWELS SAUZEN – BINGOAL)
■ 第２戦 ：2022年10月16日 フェイエットヴィル・アーカンソー（米国）：ISERBYT Eli (PAUWELS SAUZEN – BINGOAL)
■ 第３戦 ：2022年10月23日 ターボル（チェコ）：ISERBYT Eli (PAUWELS SAUZEN – BINGOAL)
■ 第４戦 ：2022年10月30日 マースメヘレン（ベルギー）：SWEECK Laurens (CRELAN – FRISTADS / BEL)
■ 第５戦 ：2022年11月13日 ベークセ・ベルヘン／北ブラバント州（オランダ）：SWEECK Laurens (CRELAN – FRISTADS / BEL)
■ 第６戦 ：2022年11月20日 オーヴレイス（ベルギー）：VANTHOURENHOUT Michael (PAUWELS SAUZEN – BINGOAL / BEL)
■ 第７戦 ：2022年11月27日 ハルスト（オランダ）：VAN DER POEL Mathieu (ALPECIN-DECEUNINCK)
■ 第８戦 ：2022年12月4日 アントワープ（ベルギー）：VAN DER POEL Mathieu (ALPECIN-DECEUNINCK)
第９戦 ：2022年12月11日 ダブリン（アイルランド）
第10戦 ：2022年12月17日 ヴァル・ディ・ソーレ（イタリア）
第11戦 ：2022年12月26日 ハーブル（ベルギー）
第12戦 ：2023年1月8日 ゾーンホーヴン（ベルギー）
第13戦 ：2023年1月22日 ベニドルム／コスタ・ブランカ（スペイン）
第14戦 ：2023年1月29日 ブザンソン（フランス）
