ブエルタ・ア・エスパーニャ2022 頂上ゴールの第17ステージはウランが逃げ切り初優勝

  • photo Unipublic / Sprint Cycling Agency

スペインで開催中の第77回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、9月7日にアンダルシア州ウエルバ県のアラセナから、ポルトガルとの国境に近いエストレマドゥーラ州バダボス県のモナステリオ・デ・テントゥディアまでの162.3kmで、カテゴリー2頂上ゴールの第17ステージを競い、コロンビアのリゴベルト・ウラン(EFエデュケーション・イージーポスト)が逃げ切り、区間初優勝した。
 

vuelta2022

■カテゴリー2頂上ゴールでベテランのウランが区間初優勝した (photo : Unipublic / Sprint Cycling Agency)

 
35歳のウランは、これでグランツール全てで区間優勝した選手の仲間入りを果たした。区間2位はフランスのカンタン・パシェ(グルパマ・FDJ)、3位はスペインのヘスス・エラダ(コフィディス)だった。

総合リーダーのラ・ロハを着たベルギーのレムコ・エヴェネプール(クイックステップ・アルファヴィニル チーム)は、5分11秒後に総合2位のエンリク・マス(モビスターチーム)と一緒にゴールし、総合首位を守った。
 

vuelta2022

■ラ・ロハのエヴェネプールは総合2位のマスと一緒にゴールした (photo : Unipublic / Sprint Cycling Agency)


ログリッチが不出走

第17ステージは139選手が出走。前日のゴールで転倒したスロベニアのプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)は、前日の検査で骨折などは見つからなかったが、結局レースを棄権する事になった。彼は総合4連覇を目指し、1分26秒遅れの総合2位に付けていた。

フィリッポ・コンカ(ロット・スーダル)は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査で陽性になり、ブライアン・コカール(コフィディス)は疲労でスタートしなかった。

スタートからアタックと吸収が続いた後、48.8km地点でパシェがアタックしたのをきっかけに13人が逃げ出す事に成功した。総合成績が最も上位だったのはウランだったが、14分56秒遅れの総合12位だったため、集団はこの逃げを容認した。彼らはゴールまで残り40kmで集団に7分差を付けていた。

この日は平坦区間で頂上ゴールという変則的なレイアウトで、最後に10.3kmのモナステリオ・デ・テントゥディアの登坂が設定されていた。このカテゴリー2の坂に到着する前に、逃げ集団からはローソン・クラドック(チームバイクエクスチェンジ・ジェイコ)がアタックし、単独で頂上を目指した。しかし、彼はゴールまで残り1kmでエラダとウランに追いつかれた。

最後は激しい区間優勝争いをベテランのウランが制し、初優勝を手中に収めた。彼は総合でも9位に上がる事ができた。

■ブエルタで区間初優勝したウランのコメント
「勝つのはいつもとても素晴らしい。ブエルタでは、何年もそれを追い求めていた。ジロとツールでは既に勝っていたからね。そして今ブエルタで、3週間のイベントのリーダーとして(勝てて)、それは多くの幸せを与えてくれる。今日は非常に特別な日だ。

ソレルのような選手は非常に強いから気をつけなければならなかった。最後に残り300mでチャンスを見つけて、「今しかない」と自分自身に言った。我々は挑戦し、チームにとってもボクにとっても非常に素晴らしい区間優勝を達成した」


■第17ステージ結果

[9月7日/アラセナ~モナステリオ・デ・テントゥディア/162.3km]
1. RIGOBERTO URAN (EF EDUCATION – EASYPOST / COL) 03h 42′ 28”
2. QUENTIN PACHER (GROUPAMA – FDJ / FRA)
3. JESUS HERRADA (COFIDIS / ESP) + 00′ 02”
4. MARC SOLER (UAE TEAM EMIRATES / ESP) + 00′ 15”
5. KENNY ELISSONDE (TREK – SEGAFREDO / FRA) + 00′ 26”
6. CLÉMENT CHAMPOUSSIN (AG2R CITROEN TEAM / FRA) + 00′ 29”
7. ALESSANDRO DE MARCHI (ISRAEL-PREMIER TECH / ITA) + 00′ 46”
8. BOB JUNGELS (AG2R CITROEN TEAM / LUX) + 00′ 55”
9. ELIE GESBERT (TEAM ARKEA – SAMSIC ?FRA) + 01′ 09”
10. G LAWSON CRADDOCK (TEAM BIKEEXCHANGE-JAYCO / USA) + 01′ 30”

■第17ステージまでの総合成績
1. REMCO EVENEPOEL (QUICK-STEP ALPHA VINYL TEAM / BEL) 65h 14′ 05”
2. ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 02’ 01”
3. JUAN AYUSO PESQUERA (UAE TEAM EMIRATES / ESP) + 04′ 51’’
4. CARLOS RODRIGUEZ CANO (INEOS GRENADIERS / ESP) + 05′ 20’’
5. MIGUEL ANGEL LOPEZ )ASTANA QAZAQSTAN TEAM / COL) + 05′ 33’’
6. JOAO PEDRO GONÇALVES ALMEIDA (UAE TEAM EMIRATES / POR) + 06’ 51’’
7. THYMEN ARENSMAN (TEAM DSM / NED) + 07′ 46’’
8. BEN O’CONNOR (AG2R CITROEN TEAM /AUS) + 09’ 11’’
9. RIGOBERTO URAN (EF EDUCATION – EASYPOST / COL) + 09’ 33’’
10. JAI HINDLEY (BORA – HANSGROHE / AUS) + 11′ 40’’

[各賞]
■ポイント賞:MADS PEDERSEN (TREK – SEGAFREDO / DEN)
■山岳賞:JAY VINE (ALPECIN – DECEUNINCK / AUS)
■新人賞:REMCO EVENEPOEL (QUICK-STEP ALPHA VINYL TEAM / BEL)
(※第18ステージは JUAN AYUSO PESQUERA (UAE TEAM EMIRATES / ESP) が着用)
■チーム成績:UAE TEAM EMIRATES (UAE)
■敢闘賞:G LAWSON CRADDOCK (TEAM BIKEEXCHANGE-JAYCO / USA)
 

vuelta2022

(photo : Unipublic / Sprint Cycling Agency)

 

ブエルタ・ア・エスパーニャ公式サイト

ブエルタ・ア・エスパーニャ2022はJ SPORTSで全21ステージ生中継&ライブ配信!

8/23発売!完全保存版「2022ツール・ド・フランス詳細レポート」