ジロ・デ・イタリア2022でオーストラリアのヒンドリーが総合初優勝

2022.05.30
レース

photo LaPresse (Alpozzi/D`Alberto/Ferrari/Paolone)

イタリアで開催されていた第105回ジロ・デ・イタリア（ＵＣＩワールドツアー）は、5月29日にヴェローナで最終ステージとなる17.4kmの個人タイムトライアルを競い、オーストラリアのジャイ・ヒンドリー（ボーラ・ハンスグローエ）が総合初優勝した。

■26歳のヒンドリーがオーストラリア人として初のジロ総合優勝者になった (photo : LaPresse)

総合２位は1分18秒遅れでエクアドルのリチャル・カラパス（イネオス・グレナディアズ）、３位は3分24秒遅れでスペインのミケル・ランダ（バーレーン・ヴィクトリアス）だった。区間優勝は地元イタリアのＴＴチャンピオンであるマッテーオ・ソブレーロ（チームバイクエクスチェンジ・ジャイコ）が制した。

■イタリアＴＴチャンピオンのソブレーロが最終日の個人ＴＴを制した (photo : LaPresse)

エヴァンスのマリア・ローザからちょうど20年

オーストラリア出身の選手がグランツールで総合優勝したのは、2011年にカデル・エヴァンスがツール・ド・フランスを制して以来、実に11年ぶりの快挙だった。オーストラリア出身の選手がジロで総合優勝したのは、もちろん初めてだ。エヴァンスはちょうど20年前の2002年に、ジロでマリア・ローザを初めて着用したオーストラリア人になったが、総合は2013年の３位が最高位だった。

1996年5月5日にパース（オーストラリア）で生まれ、現在26歳のヒンドリーは、チームＤＳＭに所属していた2020年のジロで、最終日の個人タイムトライアルで逆転負けして総合２位になったが、昨年は振るわず、途中リタイアで終わっていた。今シーズン、ヒンドリーはドイツのボーラ・ハンスグローエに移籍し、チームに初のビッグタイトルをもたらした。

■ジロで総合初優勝したヒンドリーのコメント
「2020年に何が起きたのかを念頭に置いていたので、それを二度と起こさないつもりだった。ボクはアップデートしていて、バイクの上ではすごく調子が良いと感じていた。だから最後は注意深くコーナーを曲がることができたよ。ボクは誇り高きオーストラリア人で、この勝利を故郷に持ち帰る事ができて嬉しいし、ジロ・デ・イタリアで勝った最初のオーストラリア人になれて嬉しい」

■ドイツのボーラ・ハンスグローエはジロで初めて総合優勝した (photo : LaPresse)

■第２１ステージ結果［５月２９日／ヴェローナ～ヴェローナ／17.4 km］
1. SOBRERO Matteo (TEAM BIKEEXCHANGE – JAYCO / ITA) 22:24
2. ARENSMAN Thymen (TEAM DSM / NED) +0:23
3. VAN DER POEL Mathieu (ALPECIN-FENIX / NED) +0:40
4. MOLLEMA Bauke (TREK – SEGAFREDO / NED) +1:08
5. TULETT Ben (INEOS GRENADIERS / GBR) +1:12
6. SCHMID Mauro (QUICK-STEP ALPHA VINYL TEAM / SUI) +1:17
7. NIELSEN Magnus Cort (EF EDUCATION – EASYPOST / DEN) +1:18
8. FOSS Tobias S. (JUMBO-VISMA / NOR) +1:19
9. HEPBURN Michael (TEAM BIKEEXCHANGE – JAYCO / AUS) +1:24
10. CARAPAZ Richard (INEOS GRENADIERS / ECU) +1:24
15. HINDLEY Jai (BORA – HANSGROHE / AUS) +1:31

第105回ジロ・デ・イタリア個人総合最終成績

1. HINDLEY Jai (BORA – HANSGROHE / AUS) 86:31:14
2. CARAPAZ Richard (INEOS GRENADIERS / ECU) +1:18
3. LANDA MEANA Mikel (BAHRAIN VICTORIOUS / ESP) +3:24
4. NIBALI Vincenzo (ASTANA QAZAQSTAN TEAM / ITA) +9:02
5. BILBAO LOPEZ DE ARMENTIA Pello (BAHRAIN VICTORIOUS / ESP) +9:14
6. HIRT Jan (INTERMARCHÉ – WANTY – GOBERT MATÉRIAUX / CZE) +9:28
7. BUCHMANN Emanuel (BORA – HANSGROHE / GER) +13:19
8. POZZOVIVO Domenico (INTERMARCHÉ – WANTY – GOBERT MATÉRIAUX / ITA) +17:29
9. CARTHY Hugh John (EF EDUCATION – EASYPOST / GBR) +17:54
10. LOPEZ PEREZ Juan Pedro (TREK – SEGAFREDO / ESP) +18:40

■左から総合2位のカラパス、総合初優勝のヒンドリー、総合3位のランダ(photo : LaPresse)

［各賞］
■ポイント賞（マリア・チクラミーノ）：DEMARE Arnaud (GROUPAMA – FDJ / FRA)
■山岳賞（マリア・アッズーラ）：BOUWMAN Koen (JUMBO-VISMA / NED)
■新人賞（マリア・ビアンカ）：LOPEZ PEREZ Juan Pedro (TREK – SEGAFREDO / ESP)
■チーム成績：BAHRAIN VICTORIOUS　(BRN)
■敢闘賞：VAN DER POEL Mathieu (ALPECIN-FENIX / NED)