ジロ・デ・イタリア2022第18ステージはデボントが逃げ切り区間初優勝

  • photo LaPresse (Alpozzi/D`Alberto/Ferrari/Paolone)

イタリアで開催中の第105回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は、5月26日にボルゴ・ヴァルシュガーナからトレヴィーゾまでの156kmで、今年最後のスプリント区間となる第18ステージを競い、ベルギーのドリース・デボント(アルペシン・フェニックス)が逃げ切り、グランツール区間初優勝を果たした。
 

ジロ・デ・イタリア2022

■デボントが逃げグループのスプリントを制し、30歳でグランツール区間初優勝を果たした (photo : LaPresse)

 
区間2位はイタリアのエドアルド・アッフィーニ(ユンボ・ヴィスマ)、3位はデンマークのマウヌスコート・ニルスン(EFエデュケーション・イージーポスト)だった。総合リーダーのマリア・ローザは、エクアドルのリチャル・カラパス(イネオス・グレナディアズ)が守った。
 

ジロ・デ・イタリア2022

■カラパスがマリア・ローザを守った (photo : LaPresse)


総合4位のアルメイダが新型コロナで棄権

第18ステージは152選手が出走。前日に総合4位で新人賞のマリア・ビアンカを着ていたポルトガルのジョアン・アルメイダ(UAEチーム・エミレーツ)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査で陽性になり、スタートしなかった。

スタートからアタックが始まり、6km地点でデボント、アッフィーニ、ニルスン、ダヴィデ・ガッブーロ(バルディアーニ・CSF・ファイザネ)の4人が逃げ出す事に成功した。彼らは20km地点で1分半のタイム差を付けたが、集団ゴールスプリントを目指すチームが大差を許さず、2分程度にまでしか開かなかった。
 

ジロ・デ・イタリア2022

■6km地点で4人が逃げ出した (photo : LaPresse)

 
ゴールまで残り54km地点にあった、カテゴリー4のムーロ・ディ・カ・デル・ポッジョの丘で集団は一時2分半以上遅れたが、クイックステップ・アルファヴィニル チーム、グルパマ・FDJ、UAEチーム・エミレーツといったスプリンターを擁するチームが引き続け、タイム差は縮まっていった。

集団ゴールスプリントを狙うチームの加速に耐えられず、ゴールまで残り19kmで集団は2つに分断し、今年のジロ前半戦で10日間マリア・ローザを着たフアンペドロ・ロペス(トレック・セガフレード)が1分以上遅れた第2集団に取り残されてしまった。

集団がフルスピードで追走しているにもかかわらず、逃げる4人は最後まで協力体制を崩さず、残り10kmでタイム差はまだ1分以上あった。結局集団は彼らを捉える事ができず、最後は4人でのゴールスプリントになり、最初に仕掛けたアッフィーニを追い上げたデボントが区間初優勝を手中に収め、チームに今大会3勝目をもたらした。

2020年のベルギーチャンピオンであるデボントは現在30歳で、グランツールは昨年のジロに続いてこれが2度目の参加だった。

14秒遅れのメイン集団では、残り1kmの手前で総合2位のジャイ・ヒンドリー(チームDSM)が機材故障に見舞われ、1分以上遅れてゴールしたが、3kmルールが適用され、彼はタイムを失わずに済んだ。
 

ジロ・デ・イタリア2022

■デボントが逃げグループのスプリントを制し、30歳でグランツール区間初優勝を果たした (photo : LaPresse)

 
■区間初優勝したデボントのコメント
「我々は最後の数kmで他の逃げ選手とうまく働き、集団を遠ざけ続けたと思う。その後は、非常に速いニルスンに注意しなければならなかった。グランツールで初めての優勝で、信じられないよ。このような勝利を収めるのが夢だったんだ」
 

ジロ・デ・イタリア2022

■優勝インタビューの最中に、ファンデルプールの祝福を受けたデボント (photo : LaPresse)


■第18ステージ結果

[5月26日/ボルゴ・ヴァルシュガーナ~トレヴィーゾ/156 km]
1. DE BONDT Dries (ALPECIN-FENIX / BEL) 3:21:21
2. AFFINI Edoardo (JUMBO-VISMA / ITA)
3. NIELSEN Magnus Cort (EF EDUCATION – EASYPOST / DEN)
4. GABBURO Davide (BARDIANI CSF FAIZANE’ / ITA) 
5. DAINESE Alberto (TEAM DSM / ITA) +0:14
6. DEMARE Arnaud (GROUPAMA – FDJ / FRA) +0:14
7. CIMOLAI Davide (COFIDIS / ITA) +0:14
8. CAVENDISH Mark (QUICK-STEP ALPHA VINYL TEAM / GBR) +0:14
9. GAVIRIA RENDON Fernando (UAE TEAM EMIRATES / COL) +0:14
10. CONSONNI Simone (COFIDIS / ITA) +0:14

■第18ステージまでの総合成績(マリア・ローザ)
1. CARAPAZ Richard (INEOS GRENADIERS / ECU) 76:41:15
2. HINDLEY Jai (BORA – HANSGROHE / AUS) +0:03
3. LANDA MEANA Mikel (BAHRAIN VICTORIOUS / ESP) +1:05
4. NIBALI Vincenzo (ASTANA QAZAQSTAN TEAM / ITA) +5:48
5. BILBAO LOPEZ DE ARMENTIA Pello (BAHRAIN VICTORIOUS / ESP) +6:19
6. HIRT Jan (INTERMARCHÉ – WANTY – GOBERT MATÉRIAUX / CZE) +7:12
7. BUCHMANN Emanuel (BORA – HANSGROHE / GER) +7:13
8. POZZOVIVO Domenico (INTERMARCHÉ – WANTY – GOBERT MATÉRIAUX / ITA) +12:30
9. LOPEZ PEREZ Juan Pedro (TREK – SEGAFREDO / ESP) +15:10
10. CARTHY Hugh John (EF EDUCATION – EASYPOST / GBR) +17:03

[各賞]
■ポイント賞(マリア・チクラミーノ):DEMARE Arnaud (GROUPAMA – FDJ / FRA)
■山岳賞(マリア・アッズーラ):BOUWMAN Koen (JUMBO-VISMA / NED)
■新人賞(マリア・ビアンカ):LOPEZ PEREZ Juan Pedro (TREK – SEGAFREDO / ESP)
 

ジロ・デ・イタリア2022

(photo : LaPresse)

 

ジロ・デ・イタリア公式サイト

ジロ・デ・イタリア2022はJ SPORTSで全21ステージ生中継&LIVE配信!

チクリッシモ no.65 選手名鑑2022 好評発売中!