パリ~ニース2022はスロベニアのログリッチが総合初優勝

  • photo ASO/Alex BROADWAY

フランスで開催されていた第80回パリ~ニース(UCIワールドツアー)は、3月12日にニースがスタートとゴールの116kmで最終ステージを競い、スロベニアのプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)が総合初優勝を果たした。
 

パリ~ニース2022

■スロベニアのログリッチが総合初優勝した

 
“太陽へと向かうレース”という愛称を持つパリ~ニースの最終日は、皮肉にも雨天となった。5つの丘と峠を越える最終ステージは、最後のエズ峠(カテゴリー1)で単独アタックを決めた英国のサイモン・イェーツ(チームバイクエクスチェンジ・ジャイコ)が、そのまま僅差を守って区間優勝した。
 

パリ~ニース2022

■最終ステージはサイモン・イェーツが逃げ勝った

 
イェーツは前日までの総合成績で、首位のログリッチに47秒遅れの総合2位に付けていた。ゴールまで残り15.3kmの山頂で、彼は追走するログリッチのグループに25秒差を付けていた。

しかし、ゴールのニース市街地へと向かう下り坂で、ログリッチはウァウト・ヴァンアールト(ユンボ・ヴィスマ)の助けを借りてイェーツを追走し、ゴールでタイム差を9秒にまで縮め、総合首位の座を守る事ができた。ログリッチは昨年のパリ~ニースで総合をリードしながら、最終日に落車して総合優勝を逃していたため、1年後しのリベンジを果たした。

区間優勝したイェーツは29秒差で総合2位になった。総合3位は2分37秒差でコロンビアのダニエル・マルティネス(イネオス・グレナディアズ)だった。マルティネスはエズ峠の前に越えたペイユ峠(カテゴリー1)でアタックし、マイヨ・ジョーヌを含めた先頭グループを作ったが、下りでパンクに見舞われて遅れてしまい、エズ峠での最後の戦いに加わる事ができなかった。

病人と負傷者が続出した今年のパリ~ニースは、参加154人中、完走したのはたった59人だった。

■総合初優勝したログリッチのコメント
「ちょっとしたドラマがないわけにはいかない。最後のは物凄くハードだったが、去年よりは幸せだと言わざるを得ないよ! チーム全体に大いに感謝しなければならない。彼らは半分人間で、半分モーターなのさ。ヴァンアールトは全てができる。確かにボクは十分に強くはなかった。本当に苦しみ、上りで闘っていた。幸運にも、ヴァンアールトがスーパーな日だと知っていた。彼はゴールまでボクと一緒で、本当に大きな助けになった」
 

パリ~ニース2022

■左から総合2位のサイモン・イェーツ、総合優勝のログリッチ、総合3位のマルティネス


■第8ステージ結果

[3月13日/ニース~ニース/116km]
1. SIMON PHILIP YATES (TEAM BIKEEXCHANGE-JAYCO /GBR) 2H 52′ 59”
2. WOUT VAN AERT (JUMBO – VISMA / BEL) + 00′ 09”
3. PRIMOŽ ROGLIČ (JUMBO – VISMA / SLO) + 00′ 09”
4. BRANDON MCNULTY (UAE TEAM EMIRATES / USA) + 01′ 44”
5. SØREN KRAGH ANDERSEN (TEAM DSM / DEN) + 01′ 44”
6. STEFAN KÜNG (GROUPAMA – FDJ / SUI) + 01′ 44”
7. AURÉLIEN PARET PEINTRE (AG2R CITROEN TEAM / FRA) + 01′ 44”
8. ADAM YATES (INEOS GRENADIERS / GBR) + 01′ 44”
9. WOUTER POELS (BAHRAIN VICTORIOUS /NED) + 01′ 44”
10. ION IZAGUIRRE INSAUSTI (COFIDIS / ESP) + 01′ 44”

第80回パリ~ニース 個人総合最終成績
1. PRIMOŽ ROGLIČ (JUMBO – VISMA / SLO) 29H 19’ 15’’
2. SIMON PHILIP YATES (TEAM BIKEEXCHANGE-JAYCO /GBR) + 00′ 29’’
3. DANIEL FELIPE MARTINEZ (INEOS GRENADIERS / COL) + 02’ 37’’
4. ADAM YATES (INEOS GRENADIERS / GBR) + 03’ 29’’
5. NAIRO QUINTANA (TEAM ARKEA – SAMSIC / COL) + 03’ 43’’
6. JACK HAIG (BAHRAIN VICTORIOUS / AUS) + 03’ 51’’
7. ION IZAGUIRRE INSAUSTI (COFIDIS / ESP) +04’ 52’’
8. JOAO PEDRO GONÇALVES ALMEIDA (UAE TEAM EMIRATES / POR) +05’ 43’’
9. GUILLAUME MARTIN (COFIDIS / FRA) +05’ 48’’
10. AURÉLIEN PARET PEINTRE (AG2R CITROEN TEAM / FRA) +06’ 32’’
[各賞]
■ポイント賞 : WOUT VAN AERT (JUMBO – VISMA / BEL)
■山岳賞 : VALENTIN MADOUAS (GROUPAMA – FDJ / FRA)
■新人賞 : JOAO PEDRO GONÇALVES ALMEIDA (UAE TEAM EMIRATES / POR)
■チーム成績 : UAE TEAM EMIRATES (UAE)
 

パリ~ニース2022

(photo : ASO/Alex BROADWAY)

 

パリ~ニース公式サイト

J SPORTS サイクルロードレース

チクリッシモ no.65 選手名鑑2022 好評発売中!