ブエルタ・ア・エスパーニャ2019第14ステージはアイルランドチャンピオンのベネットが今大会2勝目をマーク
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スペインで開催中の第74回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、2019年9月7日に北部カンタブリア州のサン・ビセンテ・デ・ラ・バルケラからアストゥリアス州のオビエドまでの188kmで、平坦区間の第14ステージを競ったが、ゴールスプリントへと向かう集団は残り1kmのフラム・ルージュで発生した大きな落車事故で混沌となった。
最後は落車を免れた小さな集団でのゴール勝負になり、第3ステージで優勝したアイルランドチャンピオンのサム・ベネット(ボーラ・ハンスグローエ)が2勝目をマークした。
区間2位はアルゼンチンチャンピオンのマクシミリアーノ・リチェセ(ドゥクーニンク・クイックステップ)、3位はベルギーのトッシュ・ヴァンデルサンデ(ロット・スーダル)だった。
総合リーダージャージのラ・ロハを着たスロベニアのプリモシュ・ログリッチェ(チームユンボ・ビスマ)は、残り1kmの落車で足止めを食らったが、4kmルールのお陰でタイムは失わず、総合首位の座を守った。
前日に区間2勝目を上げて白い新人賞ジャージを獲得したスロベニアのタデイ・ポガチャル(UAEチーム・エミレーツ)は落車に巻き込まれたが、幸い大したケガはなかった。
残り1kmのフラム・ルージュで大落車が発生
第14ステージは163選手が出走。ポルトガルのドミンゴス・ゴンサルヴェス(カハルラル・セグロスRGA)がウイルス性胃腸炎でスタートしなかった。スタートからアタックが続いた後、10km地点で6人が逃げ出した。メンバーはシルヴァン・ディリエ(AG2R・ラモンディアル)、ルカ・ピベルニク(バーレーン・メリダ)、ハルム・ヴァンハウケ(ロット・スーダル)、サルヴァトーレ・プッチョ(チームイネオス)、ディエゴ・ルビオ(ブルゴス・BH)、ステファヌ・ロセット(コフィディス)だった。
しかし、ゴールスプリントに持ち込みたいドゥクーニンク・クイックステップとボーラ・ハンスグローエがすぐに集団をコントロールし始め、タイム差はほぼ2分以内だった。ゴールまで残り67kmで逃げからロセットが脱落し、先頭は5人になった。
残り30kmでこの日唯一の山岳ポイントだったカテゴリー3のアルト・デ・マデラの丘がスタートした時、タイム差は1分20秒だった。メイン集団では8km続いた上りの終盤にヤコブ・フルサング(アスタナプロチーム)がアタックしたが、チームユンボ・ビスマはそれを許さなかった。
逃げグループでは残り13kmでルビオが脱落。しかし、彼はこの日の敢闘賞を獲得できた。残る4人はゴールまで残り5kmで吸収され、集団はゴールスプリントの準備をしながらゴールを目指した。
ところが残り1kmのフラム・ルージュを通過した直後に集団で大きな落車事故が発生した。前方にいたアイルランドチャンピオンのサム・ベネットは落車を免れ、最後はライバルたちに大差を付けて単独でフィニッシュラインを通過した。
■今大会で2勝目を上げたサム・ベネットのコメント
「落車はボクがスプリントする方法に影響を与えなかった。それが聞こえたが、自分の後ろだった。ドゥクーニンク・クイックステップとUAEチーム・エミレーツはスプリントのために良く組織されていたから、ボクは彼らに付き従った。
フィニッシュラインを通過した時、逃げがまだ前にいるかも知れないと思った。ボクは2位なのに喜ぶのを恐れた。それはみっともないからね。メカニックがボクに告げた時、やっと自分が勝ったことを知ったよ。初優勝したあと感じたようにボクはホッとしたよ」
■第14ステージ結果[9月7日/サン・ビセンテ・デ・ラ・バルケラ~オビエド/188km]
1. SAM BENNETT (BORA – HANSGROHE / IRL) 04H 28′ 46”
2. MAXIMILIANO ARIEL RICHEZE (DECEUNINCK – QUICK – STEP / ARG)
3. TOSH VAN DER SANDE (LOTTO SOUDAL / BEL)
4. MARC SARREAU (GROUPAMA – FDJ / FRA)
5. CLEMENT VENTURINI (AG2R LA MONDIALE / FRA)
6. MARC SOLER (MOVISTAR TEAM / ESP)
7. JONAS KOCH (CCC TEAM / GER)
8. JOHN DEGENKOLB (TREK – SEGAFREDO / GER)
9. MAXIMILIAN RICHARD WALSCHEID (TEAM SUNWEB / GER)
10. SZYMON SAJNOK (CCC TEAM / POL)
109. YUKIYA ARASHIRO (BAHRAIN – MERIDA / JPN) + 03’ 51’’
■第14ステージまでの総合成績(ラ・ロハ)
1. PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO – VISMA / SLO) 53H 49’ 19’’
2. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) + 02’ 25’’
3. TADEJ POGACAR (UAE TEAM EMIRATES / SLO) + 03’ 01’’
4. MIGUEL ANGEL LOPEZ MORENO (ASTANA PRO TEAM / COL) + 03’ 18’’
5. NAIRO QUINTANA (MOVISTAR TEAM / COL) + 03’ 33’’
6. RAFAL MAJKA (BORA – HANSGROHE / POL) + 06’ 15’’
7. NICOLAS EDET (COFIDIS, SOLUTIONS CREDITS / FRA) + 07’ 18’’
8. CARL FREDRIK HAGEN (LOTTO SOUDAL / NOR) + 07’ 33’’
9. WILCO KELDERMAN (TEAM SUNWEB / NED) + 07’ 39’’
10. DYLAN TEUNS (BAHRAIN – MERIDA / BEL) + 09’ 58’’
135. YUKIYA ARASHIRO (BAHRAIN – MERIDA / JPN) + 02H 28’ 54’’
[各賞]
■ポイント賞 : PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO – VISMA / SLO)
※第15ステージはNAIRO QUINTANA (MOVISTAR TEAM / COL) が着用
■山岳賞 : ANGEL MADRAZO RUIZ (BURGOS BH / ESP)
■新人賞 : TADEJ POGACAR (UAE TEAM EMIRATES / SLO)
■チーム成績 : MOVISTAR TEAM
■敢闘賞 : DIEGO RUBIO HERNANDEZ (BURGOS BH / ESP)