2021UCIロード世界選 男子アンダー23はイタリアのバロンチーニが優勝

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ベルギー北部フランダース地方で開催中の2021年UCIロード世界選手権大会は、9月24日に男子アンダー23のロードレースを競い、イタリアのフィリッポ・バロンチーニ(トレック・セガフレード/21)が独走で逃げ切って優勝した。
 

2021UCIロード世界選

男子アンダー23のロードレースはイタリアのバロンチーニが制した(©Bettiniphoto)

2位争いのゴールスプリントは、エリトリアのビニアム・グルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオー/21)が制し、母国に初の世界選メダルをもたらした。3位にはオランダのオラフ・コーイ(ユンボ・ヴィスマ/19)が入った。
 

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アントワープの観光名所であるマルクト広場からスタートした男子アンダー23の選手たち(©Bettiniphoto)

フランダース世界選は、24日からロードレース種目がスタート。首都ブリュッセルに近い、ヴラームス・ブラバント州の州都ルーヴァンがメイン・サーキットになり、男女エリートと男子アンダー23のコースは、スタートがルーヴァンから60kmほど離れた北部のアントワープで、これにルーヴァンのサーキットと、オーブレイス近郊の石畳の坂を通過するフランドリアン・サーキットを組み合わせたレイアウトになっている。

男子アンダー23はアントワープをスタートし、ルーヴァンに入ってメイン・サーキットを1.5周した後、オーブレイス近郊のフランドリアン・サーキットを1周して再びルーヴァンに戻り、メイン・サーキットを2.5周する、全長160.9kmのコースだった。

序盤の逃げはゴールまで残り56kmのフランドリアン・サーキット内で全員吸収され、集団はいくつもの坂を越えて小さくなっていた。ルーヴァンへと戻る道で、集団からがアタックがかかり続け、ゴールまで残り41kmで9人の先頭グループが形成された。

先頭グループはチェコ、イタリア、スイス、オーストラリア、米国、ニュージーランド、ポルトガル、ノルウエー、オランダの選手たちで、優勝を狙う開催国ベルギーは含まれていなかった。

残り33.5kmで9人の逃げがルーヴァンに戻った時、集団とのタイム差は33秒だった。街の中心部を通過した後、追走していたフランスとカザフスタンの選手が合流し、先頭の逃げは11人になった。

最終周回へと突入する前の下り坂で、先頭からスイスのマウロ・シュミットがアタックし、独走でコントロールラインを通過した。集団は残りの選手を吸収し、ゴールまで残り6kのウェインペルスの坂でシュミットも捕まえた。ここでイタリアのバロンチーニがアタックし、わずかな差を付けて坂を上りきった。

ルーヴァンの街を囲む広い環状道路で、バロンチーニは集団に10秒差を付け、再び市街地の狭い入り組んだ道に戻った。彼は残り2kmにあった最後のシントアントニウスベルフの坂でもそのリードを守り、後方では彼のチームメートたちが追走を抑え込んでいた。バロンチーニはそのまま逃げ切り、環状道路に設けられたフィニッシュラインに飛び込んだ。

バロンチーニは今季イタリアの名門チームコルパック・バッランに所属し、アンダー23のジロ・デ・イタリアの個人タイムトライアル区間で優勝。8月からはトレック・セガフレードで見習い選手として走っている。

バロンチーニを捕まえられなかった集団は、環状道路でアップヒルのゴールスプリントを競い、グルマイが見事なスパートで2位の座を獲得した。アフリカ大陸出身の選手が世界選の表彰台に上がったのは、2013年トスカーナ世界選(イタリア)の男子アンダー23ロードレースで2位になった、南アフリカのルイス・メインティス(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオー)以来だった。
 

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男子アンダー23ロードレースの表彰台。左から2位のグルマイ(エリトリア)、優勝したバロンチーニ(イタリア)、3位のコーイ(オランダ)(©Bettiniphoto)

■男子アンダー23 ロードレース結果
[9月24日/アントワープ~ルーヴァン/160.9km]
1. BARONCINI Filippo (ITA) 3:37:36
2. GIRMAY Biniam (ERI) +2
3. KOOIJ Olav (NED) +2
4. GAZZOLI Michele (ITA) +2
5. ASKEY Lewis (GBR) +2
6. NYS Thibau (BEL) +2
7. COLNAGHI Luca (ITA) +2
8. PENHOET Paul (FRA) +2
9. RANGEL COSTA Vinicius (BRA) +2
10. BAYER Tobias (AUT) +2


男子ジュニアのロードレースはノルウエーのハーゲンスが優勝

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男子ジュニアのロードレースはノルウエーのハーゲンスが独走で優勝した(©Bettiniphoto)

9月24日にルーヴァン・サーキットで開催された男子ジュニアのロードレースは、ノルウエーのペルストランド・ハーゲンスが独走で優勝した。2位はフランスのロマン・グレゴワール、3位はエストニアのマディス・ミーケルスだった。

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男子ジュニア・ロードレースの表彰台。左から2位のグレゴワール、優勝したハーゲンス、3位のミーケルス(©Bettiniphoto)

■男子ジュニア ロードレース結果
[9月24日/ルーヴァン・サーキット/121.8km]
1. HAGENES Per Strand (NOR) 2:43:48
2. GREGOIRE Romain (FRA) +19
3. MIHKELS Madis (EST) +24

フランダース世界選 公式サイト

UCI公式サイト

 

[フランダース世界選 日程]
9月19日(日) 個人タイムトライアル・男子エリート(クノック・ヘイスト~ブルージュ/43.3km)
9月20日(月) 個人タイムトライアル・男子アンダー23(クノック・ヘイスト~ブルージュ/30.3km)
9月20日(月) 個人タイムトライアル・女子エリート(クノック・ヘイスト~ブルージュ/30.3km)
9月21日(火) 個人タイムトライアル・女子ジュニア(クノック・ヘイスト~ブルージュ/19.3km)
9月21日(火) 個人タイムトライアル・男子ジュニア(クノック・ヘイスト~ブルージュ/22.3km)
9月22日(水) チームタイムトライアル・混合リレー(クノック・ヘイスト~ブルージュ~ブルージュ/44.5km)

9月24日(金) ロードレース・男子ジュニア(ルーヴァン・サーキット/121.8km)
9月24日(金) ロードレース・男子アンダー23(アントワープ~ルーヴァン/160.9km)
9月25日(土) ロードレース・女子ジュニア(ルーヴァン・サーキット/75km)
9月25日(土) ロードレース・女子エリート(アントワープ~ルーヴァン/157.7km)
9月26日(日) ロードレース・男子エリート(アントワープ~ルーヴァン/268.3km)