ブエルタ・ア・エスパーニャ2021第19ステージはコートニルスンが3勝目

  • photo Luis Angel Gomez / Photo Gomez Sport / UNIPUBLIC

スペインで開催中の第76回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、9月3日にタピアからモンフォルテ・デ・レモスまでの191.2kmで第19ステージを競い、デンマークのマウヌス・コートニルスン(EFエデュケーション・NIPPO)が、小集団でのゴールスプリントを制して今大会3勝目を上げた。
 

ブエルタ・ア・エスパーニャ2021第19ステージ

コートニルスンが小集団でのゴールスプリントを制した

区間2位はポルトガルのルイ・オリヴェイラ(UAEチーム・エミレーツ)、3位は米国のクイン・シモンズ(トレック・セガフレード)だった。メイン集団は18秒遅れでゴールし、総合首位はスロベニアのプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)が守った。


7選手が僅差で逃げ切った

ブエルタ・ア・エスパーニャ2021第19ステージ

●第19ステージのコースプロフィール(MAP : UNIPUBLIC)

第19ステージは148選手が出走。スタートして2kmで4人が逃げ出し、12km地点から始まった最初のカテゴリー3のアルト・デ・セラ・デントルシサ峠を越えた後、先頭の逃げは18人になっていた。34.5km地点で2つ目のカテゴリー2のアルト・ダ・ガルガンタ峠を越えた時、逃げは集団に1分近いタイム差を付けていた。

すぐに3つ目のアルト・デ・バルベイトス峠の登坂が始まり、集団からはポイント賞のグリーンジャージを着たファビオ・ヤコブセン(ドゥクーニンク・クイックステップ)が遅れてしまった。彼は結局、このステージを26分26秒遅れの最下位で終えた。

逃げ集団はゴールまで残り100kmでメイン集団に2分45秒差を付けたが、集団ゴールスプリントを狙うチームDSMが引き続け、それ以上には開かなかった。逃げ集団ではゴールまで残り65kmでアタックが始まり、11人に減った。

メイン集団では残り42.8kmで落車が発生し、前日までの総合成績で10位に入っていた南アフリカのルイ・メインティス(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオー)がレースを棄権した。
 

ブエルタ・ア・エスパーニャ2021第19ステージ

チームDSMとチームバイクエクスチェンジは集団を引き続けたが、逃げを捕まえられなかった

ゴールまで残り40kmでタイム差は1分を切り、集団の先頭はバイクエクスチェンジが引き続けた。いつもならドゥクーニンク・クイックステップやグルパマ・FDJも集団を引くが、この2チームは逃げに選手が加わっていたため、手助けをしなかった。

逃げでは残り34kmでシモンズがアタックし、オリヴェイラと2人で先行したが、残り25.8kmでアンドレーア・バジョーリ(ドゥクーニンク・クイックステップ)、コートニルスンとローソン・クラドック(EFエデュケーション・NIPPO)、アントニー・ルー(グルパマ・FDJ)、アンドレーアス・クローン(ロット・スーダル)が追いつき、7人になった。
 

ブエルタ・ア・エスパーニャ2021第19ステージ

7人が序盤から逃げ切った

7人は協力し合ってゴールを目指したため、チームバイクエクスチェンジが必死で引き続ける集団は、たった30秒差を縮められずに残り20kmを切った。集団はチームDSMも協力したが、結局7人の逃げを捉える事はできなかった。

最後はクラドックが引き続け、その仕事を仕上げるようにコートニルスンがゴールスプリントを難なく制し、第6ステージ、第12ステージに続く今大会区間3勝目を勝ち取った。これで彼のブエルタ区間通算優勝数は6勝になった。

■今大会区間3勝目を上げたコートニルスンのコメント
「本当に素晴らしい。これは夢で、自分が目覚めない事を望む。残り5kmか6kmで信じ始めた。彼らはずっと我々に近かった。本当にハードな日だった。先頭で常に一緒にうまく働いていた訳ではなく、グループを小さくするために何度かアタックした。それから最後はみんな脚が疲れて、丘陵地帯で連携して働くのは難しかった。

どういう訳か、我々は何とか頑張り切る事ができた。チームメートのクラドックに感謝しなければならない。彼はとても素晴らしい仕事をしてくれて、今日は逃げで彼なしではこれを文字通り成し遂げられなかった」
 

ブエルタ・ア・エスパーニャ2021第19ステージ

総合リーダージャージのラ・ロハはログリッチが守った


■第19ステージ結果[9月3日/タピア~モンフォルテ・デ・レモス/191.2km]

1. NIELSEN Magnus Cort (EF EDUCATION – NIPPO / DEN) 4:24:54
2. OLIVEIRA Rui (UAE TEAM EMIRATES / POR)
3. SIMMONS Quinn (TREK – SEGAFREDO / USA)
4. BAGIOLI Andrea (DECEUNINCK – QUICK-STEP / ITA)
5. ROUX Anthony (GROUPAMA – FDJ / FRA)
6. KRON Andreas (LOTTO SOUDAL / DEN)
7. CRADDOCK G Lawson (EF EDUCATION – NIPPO / USA) +5
8. DAINESE Alberto (TEAM DSM / ITA) +18
9. TRENTIN Matteo (UAE TEAM EMIRATES / ITA) +18
10. KRIEGER Alexander (ALPECIN-FENIX / GER) +18
108. ARASHIRO Yukiya (BAHRAIN VICTORIOUS / JPN) +2:03

■第19ステージまでの総合成績(ラ・ロハ)
1. ROGLIČ Primož (JUMBO-VISMA / SLO) 77:49:37
2. MAS NICOLAU Enric (MOVISTAR TEAM / ESP) +2:30
3. LOPEZ MORENO Miguel Angel (MOVISTAR TEAM / COL) +2:53
4. HAIG Jack (BAHRAIN VICTORIOUS / AUS) +4:36
5. BERNAL GOMEZ Egan Arley (INEOS GRENADIERS / COL) +4:43
6. YATES Adam (INEOS GRENADIERS / GBR) +5:44
7. KUSS Sepp (JUMBO-VISMA / USA) +6:02
8. MÄDER Gino (BAHRAIN VICTORIOUS / SUI) +7:48
9. MARTIN Guillaume (COFIDIS / FRA) +8:31
10. DE LA CRUZ MELGAREJO David (UAE TEAM EMIRATES / ESP) +9:24
113. ARASHIRO Yukiya (BAHRAIN VICTORIOUS / JPN) +4:01:50

[各賞]
■ポイント賞 : JAKOBSEN Fabio (DECEUNINCK – QUICK-STEP / NED)
■山岳賞 : STORER Michael (TEAM DSM / AUS)
■新人賞 : BERNAL GOMEZ Egan Arley (INEOS GRENADIERS / COL)
■チーム成績 : BAHRAIN VICTORIOUS (BRN)
■敢闘賞 : KRON Andreas (LOTTO SOUDAL / DEN)


第20ステージはミニ・リエージュ~バストーニュ~リエージュ

ブエルタ・ア・エスパーニャ2021第19ステージ

●第20ステージのコースプロフィール(MAP : UNIPUBLIC)

今年のブエルタも残り2ステージ。9月4日はサンシェンショからモスのカストロ・デ・エルビリェまでの202.2kmで第20ステージが行われる。今年最後の山岳区間は『ミニ・リエージュ~バストーニュ~リエージュ』と言われる山岳クラシックのようなレイアウトで、いくつもの丘を越えるレイアウトになっている。ゴールは標高502mでカテゴリー2のアルト・カストロ・デ・エルビリェ頂上だ。

ブエルタ・ア・エスパーニャ公式サイト

ブエルタ・ア・エスパーニャ2021開幕情報(スタートリスト)

ブエルタ・ア・エスパーニャ2021はJ SPORTSで全21ステージ生中継&ライブ配信!