ブエルタ・ア・エスパーニャ2021第８ステージはヤコブセンが２勝目
スペインで開催中の第76回ブエルタ・ア・エスパーニャ（ＵＣＩワールドツアー）は、8月21日にサンタ・ポラからラ・マンガ・デル・マル・メノルまでの173.7kmで、平坦区間の第8ステージを競い、オランダのファビオ・ヤコブセン（ドゥクーニンク・クイックステップ）が集団ゴールスプリントを制し、第４ステージに続いて今大会２勝目を上げた。
ヤコブセンが集団ゴールスプリントを制して今大会２勝目を上げた
区間２位はイタリアのアルベルト・ダイネーゼ（チームＤＳＭ）、３位はポイント賞ジャージを着たベルギーのヤスペル・フィリプセン（アルペシン・フェニックス）だった。総合リーダージャージのラ・ロハはスロベニアのプリモシュ・ログリッチ（ユンボ・ヴィスマ）が守った。
第8ステージは176選手が出走。スタートしてすぐに地元スペインのＵＣＩプロチーム３チームの３人が逃げ出した。メンバーはアンデル・オカミカ（ブルゴス・ＢＨ）、アリツ・バグエス（カハルラル・セグロスＲＧＡ）、ミケル・イトゥリア（エウスカルテル・エウスカディ）だった。
集団はこの逃げを許し、9km地点でタイム差は2分を超えた。しかし、30km地点で4分近くにまで開くと、ドゥクーニンク・クイックステップが集団の先頭で仕事を開始した。最初の1時間の平均時速は43.3km/hだった。
アルペシン・フェニックスも集団を引き始め、62km地点でタイム差は2分半に縮まった。中間スプリントはバグエスが先頭で通過。集団では緑のポイント賞ジャージを着たフィリプセンが4位通過でポイントを稼いだ。
地元スペインのＵＣＩプロチームの選手たちがこの日も逃げた
ゴールまで残り65kmで、タイム差は1分になった。集団ではダヴィデ・チモライ（イスラエル・スタートアップネーション）がレースを棄権した。イスラエル・スタートアップネーションはすでに２選手が棄権していて、これで残り５選手になった。
ゴールまで残り37kmで、集団をアスタナ・プルミエテックが引き始め、３人の逃げはすぐに吸収された。この動きで集団は分断したが、残り30kmで１つに戻った。
最後は向かい風の集団ゴールスプリントになり、ゴール手前残り200mまでフロリアン・セネシャル（ドゥクーニンク・クイックステップ）が引いた後、ヤコブセンがスプリントを開始し、難なく今大会２勝目を上げた。これで彼のブエルタ通算区間優勝数は４勝になった。ヤコブセンはこの勝利でポイント賞総合首位に返り咲いている。
ヤコブセンがポイント賞総合首位に返り咲いた
■今大会２勝目を上げたヤコブセンのコメント
「またここに居られるのはとても特別だ。今朝は調子が良いと感じていなかった。昨日は過酷なステージだったからだ。でもチームは信頼してくれて、それを仕上げる事ができて嬉しいよ。最後の10kmは海岸線沿いで高速だった。チームは完璧な仕事をした。彼らはスピードを上げて、ボクですらちょっと彼らから遅れてしまったけれど、まだ良い位置取りに居られた。
残り200mのコーナーでスプリントを開始して、最速になれたと思う。強さとも速さと、タイミングの問題だったと思う。こういうゴールでは、タイミングがピッタリでなければならない。2回は遅すぎたけど、今回は完璧で、フィニッシュラインに向かって全力でスプリントする事ができた。2年前、ボクは2回勝った。ものすごく幸せで、ここに居る事に感謝している。もう一度チームに感謝する。今日はパトリック・ルフェブル（ＧＭ）がここに来ていて、彼が満足していると確信している」
総合リーダージャージのラ・ロハはログリッチが守った
■第8ステージ結果［8月21日／サンタ・ポラ～ラ・マンガ・デル・マル・メノル／173.7km］
1. JAKOBSEN Fabio (DECEUNINCK – QUICK-STEP / NED) 3:56:05
2. DAINESE Alberto (TEAM DSM / ITA)
3. PHILIPSEN Jasper (ALPECIN-FENIX / BEL)
4. MEEUS Jordi (BORA – HANSGROHE / BEL)
5. EINHORN Itamar (ISRAEL START-UP NATION / ISR)
6. DEMARE Arnaud (GROUPAMA – FDJ / FRA)
7. MATTHEWS Michael (TEAM BIKEEXCHANGE / AUS)
8. LAAS Martin (BORA – HANSGROHE / EST)
9. ALLEGAERT Piet (COFIDIS / BEL)
10. ABERASTURI IZAGA Jon (CAJA RURAL-SEGUROS RGA / ESP)
76. ARASHIRO Yukiya (BAHRAIN VICTORIOUS / JPN)
■第8ステージまでの総合成績（ラ・ロハ）
1. ROGLIČ Primož (JUMBO-VISMA / SLO) 29:14:40
2. GROSSSCHARTNER Felix (BORA – HANSGROHE / AUT) +8
3. MAS NICOLAU Enric (MOVISTAR TEAM / ESP) +25
4. LOPEZ MORENO Miguel Angel (MOVISTAR TEAM / COL) +36
5. POLANC Jan (UAE TEAM EMIRATES / SLO) +38
6. BERNAL GOMEZ Egan Arley (INEOS GRENADIERS / COL) +41
7. HAIG Jack (BAHRAIN VICTORIOUS / AUS) +57
8. KUSS Sepp (JUMBO-VISMA / USA) +59
9. VLASOV Aleksandr (ASTANA – PREMIER TECH / RUS) +1:06
10. YATES Adam (INEOS GRENADIERS / GBR) +1:22
138. ARASHIRO Yukiya (BAHRAIN VICTORIOUS / JPN) +51:52
［各賞］
■ポイント賞 : JAKOBSEN Fabio (DECEUNINCK – QUICK-STEP / NED)
■山岳賞 : SIVAKOV Pavel (INEOS GRENADIERS / RUS)
■新人賞 : BERNAL GOMEZ Egan Arley (INEOS GRENADIERS / COL)
■チーム成績 : MOVISTAR TEAM (ESP)
■敢闘賞 : BAGÜES KALPARSORO Aritz (CAJA RURAL-SEGUROS RGA / ESP)
第9ステージは超級頂上ゴール
最初の週の締めくくりとなる8月22日は山岳区間で、プエルト・ルンブレラスから標高1800mのアルト・デ・ベレフィケ頂上までの188kmで、超級頂上ゴールの第9ステージが行われる。
過酷でピュアな山岳ステージであり、途中カテゴリー２とカテゴリー１の峠も通過し、2009年にライダー・ヘシェダールが区間優勝した時と同様のレイアウトになっている。ゴールのアルト・デ・ベレフィケ山は全長13.2kmで、平均勾配は6.4kmだ。
