カテゴリー3頂上ゴールTTのブエルタ・ア・エスパーニャ2020 第13ステージはログリッチが優勝して総合首位
スペインで開催中の第75回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、2度目の休養日明けの11月3日に、ムロスからカテゴリー3のミラドール・デ・エサロ(ドゥンブリア)までの33.7kmで個人タイムトライアルを競い、緑のポイント賞ジャージを着たスロベニアチャンピオンのプリモシュ・ログリッチ(チームユンボ・ヴィスマ)が区間優勝し、総合首位に返り咲いた。
今大会4勝目となる区間優勝を果たしたログリッチは、暫定1位でホットシートに座っていた24歳のウィリアム・バータ(CCCチーム/米国)の希望を、たった1秒差で打ち砕いてしまった。区間3位はポルトガルのネルソン・オリヴェイラ(モビスターチーム)だった。
2度目の休養日のPCR検査は全員陰性
2度目の休養日にはチーム(選手とスタッフ)と主催者を対象とした新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のPCR検査が681件行われ、全て陰性だった。第13ステージには151選手が出走した。
この日の個人タイムトライアルは全長33.7kmで、31.9kmまでは平坦だが、最後の約2kmはカテゴリー3のミラドール・デ・エサロを上るレイアウトになっていた。最後の上り坂のふもとで、いかに素早くTTバイクからノーマルバイクに交換できるかも、このステージの焦点になっていた。
区間優勝したログリッチはバイク交換もスムーズだった。彼は総合リーダージャージのラ・ロハを着たエクアドルのリチャル・カラパス(イネオス・グレナディアズ)に49秒差を付ける事にも成功した。これでログリッチは、39秒のリードを持って最終週の山岳ステージに臨む事になった。
アングリル頂上ゴールの第12ステージで区間優勝した英国のヒュー・カーシー(EFプロサイクリング)は、第1計測ポイントでログリッチよりも2秒速いタイムを出した。第2計測ポイントでは1秒遅くなってしまったが、彼は25秒遅れの区間4位と健闘し、総合3位を守った。
■今大会4勝目を上げてラ・ロハも取り戻したログリッチのコメント
「最後にタイムトライアルで勝ってから随分経っていたから、素晴らしい勝利だ。とても良い日だ。驚いた事に、自分は強いと感じた。もっと苦しむと思っていた。多くの人々も上り坂でボクがカラバスに対してタイムを失う事を期待していた。でも、我々は皆、同じチャンスでゼロから始めた。タイムトライアルをする事が楽しい事ではないと、誰もが知っていたが、幸運にもボクには脚があった。39秒遅れているよりも、39秒先行している方が良いよ。我々は集中し続ける必要がある。彼らは本当に強い。我々は総合優勝のために戦うだろう」
■第13ステージ結果[11月3日/ムロス~ミラドール・デ・エサロ(ドゥンブリア)/33.7km]
1. PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO – VISMA / SLO) 46′ 39”
2. WILLIAM BARTA (CCC TEAM / USA) + 01”
3. NELSON OLIVEIRA (MOVISTAR TEAM / POR) + 10”
4. HUGH CARTHY (EF PRO CYCLING / GBR) + 25’’
5. BRUNO ARMIRAIL (GROUPAMA – FDJ / FRA) + 41”
6. MATTIA CATTANEO (DECEUNINCK – QUICK – STEP / ITA) + 46”
7. RICHARD CARAPAZ (INEOS GRENADIERS / ECU) + 49’’
8. RÉMI CAVAGNA (DECEUNINCK – QUICK – STEP / FRA) + 58”
9. DAVID DE LA CRUZ (UAE TEAM EMIRATES / ESP) + 59”
10. JASHA SÜTTERLIN (TEAM SUNWEB / GER) + 01′ 07”
13. DANIEL MARTIN (ISRAEL START-UP NATION / IRL) + 01′ 17”
16. ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 01′ 43’’
■第13ステージまでの総合成績(ラ・ロハ)
1. PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO – VISMA / SLO) 49H 16’ 16’’
2. RICHARD CARAPAZ (INEOS GRENADIERS / ECU) + 39’’
3. HUGH CARTHY (EF PRO CYCLING / GBR) + 47’’
4. DANIEL MARTIN (ISRAEL START-UP NATION / IRL) + 01′ 42’’
5. ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 03’ 23’’
6. WOUTER POELS (BAHRAIN – MCLAREN / NED) + 06’ 15’’
7. FELIX GROSSSCHARTNER (BORA – HANSGROHE / AUT) + 07’ 14’’
8. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) + 08’ 39’’
9. ALEKSANDR VLASOV (ASTANA PRO TEAM / RUS) + 08’ 48’’
10. DAVID DE LA CRUZ (UAE TEAM EMIRATES / ESP) + 09’ 23’’
13. MIKEL NIEVE (MITCHELTON – SCOTT / ESP) + 11’ 19’’
[各賞]
■ポイント賞 : PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO – VISMA / SLO)
(※第14ステージは RICHARD CARAPAZ (INEOS GRENADIERS / ECU) が着用)
■山岳賞 : GUILLAUME MARTIN (COFIDIS / FRA)
■新人賞 : ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP)
■チーム成績 : MOVISTAR TEAM