頂上ゴールのブエルタ・ア・エスパーニャ2020 第８ステージはログリッチが今大会２勝目をマーク
スペインで開催中の第75回ブエルタ・ア・エスパーニャ（ＵＣＩワールドツアー）は、10月28日にログローニョから標高1490mでカテゴリー１のアルト・デ・モンカルビリョ頂上までの164kmで第8ステージを競い、グリーンのポイント賞ジャージを着たスロベニアチャンピオンのプリモシュ・ログリッチ（チームユンボ・ヴィスマ）が今大会２勝目を上げた。
カテゴリー１のアルト・デ・モンカルビリョ頂上でログリッチが今大会２度目の区間優勝を果たした
区間２位には13秒遅れでエクアドルのリチャル・カラパス（イネオス・グレナディアズ）が入り、総合リーダーのラ・ロハを守った。しかし、総合２位にランキングを上げたログリッチとのタイム差は13秒になった。区間３位にはアイルランドのダニエル・マーティン（イスラエル・スタートアップネーション）が入った。
総合リーダージャージのラ・ロハはカラパスが守った
デュムランが出走せず
第8ステージは157選手が出走。オランダのトム・デュムラン（チームユンボ・ヴィスマ）、フランスのケニー・エリッソンド（トレック・セガフレード）、ポーランドのミハウ・ゴワシュ（イネオス・グレナディアズ）がスタートしなかった。チーム発表によれば、デュムランはブエルタ開幕時点から疲労を感じていて、来シーズンに負担がかかるかもしれないという理由で途中棄権を選択したという。
20km地点で7選手が逃げ出したが、ゴールがあったカテゴリー１のアルト・デ・モンカルビリョ登坂が始まった所で、全員がメイン集団に吸収された。モビスターチームが引く集団は、ゴールまで6.6kmでアレハンドロ・バルベルデ（モビスターチーム）がアタックし、総合争いがスタートした。
ロベルト・ヘーシンク（チームユンボ・ヴィスマ）がバルベルデを捕まえて先頭を引いた後、前日に区間優勝したマイケル・ウッズ（ＥＦプロサイクリング）がヒュー・カーシー（ＥＦプロサイクリング）のために先頭を引き、ラ・ロハの集団は小さくなっていった。
ゴールまで残り3.6kmでカーシーがアタックしたが、セップ・クース（チームユンボ・ヴィスマ）がマーク。２人は1km先でラ・ロハのカラパス、ログリッチ、マーティン、エンリク・マス（モビスターチーム）、ウァウテル・プールス（バーレーン・マクラーレン）、アレクサンドル・ヴラソフ（アスタナプロチーム）のグループに捕まった。
そこからカウンターでカラパスがアタックしたが、ログリッチはすぐに反応して付いて行った。ゴールまで残り1.7kmで先頭の２人にカーシー、マーティン、ヴラソフが追いつき、すぐにヴラソフがアタックして先行したが、残り1kmでログリッチに追い抜かれてしまった。ログリッチはそのまま先頭でゴールし、カラパスに13秒差をつける事に成功した。
■今大会区間２勝目を上げたログリッチのコメント
「退屈なスロースタートだったが、突然ペースが上がって、最後から２カ所目の上りの後は高速だった。最後の坂は人生で初めて上った。コースプロフィールで見た以外は、それについて知らなかった。厳しい上りだったが、チャンスがあったら行かなければならないものだ。ボクは自分の気分で行っていた。いつでも勝つのは好きだ。だからチャンスがあればそれを掴む。幸運な事に脚があって、勝てて嬉しいよ。タイムを取り戻せたのも良かったけど、何よりもレースで勝つことが素晴らしい」
ログリッチは総合でカラパスとのタイム差を13秒にまで縮めた
■第8ステージ結果［10月28日／ログローニョ～アルト・デ・モンカルビリョ／164km］
1. PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO – VISMA / SLO) 04H 07′ 08”
2. RICHARD CARAPAZ (INEOS GRENADIERS / ECU) + 13’’
3. DANIEL MARTIN (ISRAEL START-UP NATION / IRL) + 19’’
4. ALEKSANDR VLASOV (ASTANA PRO TEAM / RUS) + 25’’
5. HUGH CARTHY (EF PRO CYCLING / GBR) + 33’’
6. WOUTER POELS (BAHRAIN – MCLAREN / NED) + 35’’
7. ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 54’’
8. SEPP KUSS (TEAM JUMBO – VISMA / USA) + 54’’
9. ESTEBAN CHAVES (MITCHELTON – SCOTT / COL) + 01′ 33’’
10. CLÉMENT CHAMPOUSSIN (AG2R LA MONDIALE / FRA) + 01′ 37’’
11. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) + 01’ 39’’
■第8ステージまでの総合成績（ラ・ロハ）
1. RICHARD CARAPAZ (INEOS GRENADIERS / ECU) 32H 31’ 06’’
2. PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO – VISMA / SLO) + 13’’
3. DANIEL MARTIN (ISRAEL START-UP NATION / IRL) + 28’’
4. HUGH CARTHY (EF PRO CYCLING / GBR) + 44’’
5. ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 01′ 54’’
6. FELIX GROSSSCHARTNER (BORA – HANSGROHE / AUT) + 03’ 28’’
7. ESTEBAN CHAVES (MITCHELTON – SCOTT / COL) + 03’ 28’’
8. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) + 03’ 35’’
9. MARC SOLER (MOVISTAR TEAM / ESP) + 03’ 40’’
10. WOUTER POELS (BAHRAIN – MCLAREN / NED) + 03’ 47’
［各賞］
■ポイント賞 : PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO – VISMA / SLO)
■山岳賞 : GUILLAUME MARTIN (COFIDIS / FRA)
■新人賞 : ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP)
■チーム成績 : MOVISTAR TEAM
