頂上ゴールのブエルタ・ア・エスパーニャ2020 第6ステージはI・イサギレが区間初優勝/カラパスが総合首位

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スペインで開催中の第75回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、10月25日にビエスカスから標高1790mでカテゴリー1のアラモン・フォルミガル(サリェント・デ・ガレゴ)頂上までの146.4kmで山岳区間の第6ステージを競い、地元スペインのヨン・イサギレ(アスタナプロチーム)が雨の中を独走で逃げ切って区間初優勝を果たした。

ブエルタ・ア・エスパーニャ2020

雨の頂上ゴールを独走で制したヨン・イサギレ

31歳のヨン・イサギレは、2012年にジロ・デ・イタリア、2016年にツール・ド・フランスで優勝していて、これでグランツール全てで区間優勝した選手の仲間入りをした。

総合リーダージャージのラ・ロハを着たスロベニアチャンピオンのプリモシュ・ログリッチ(チームユンボ・ヴィスマ)は、アラモン・フォルミガルの登坂でメイングループから遅れ、エクアドルのリチャル・カラパス(イネオス・グレナディアズ)に総合首位の座を明け渡してしまった。

ブエルタ・ア・エスパーニャ2020

過酷な雨のステージでログリッチは総合首位の座を失った


ツールマレーのゴールはキャンセル

第6ステージは当初、フランスに越境してツールマレーの頂上でゴールする予定だったが、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)再流行でキャンセルされ、スペイン国内のスキーリゾート地アラモン・フォルミガルにゴールするルートに変更された。ステージの距離は136.6kmから146.4kmに延長した。

ブエルタ1週目の締めくくりとなる第6ステージは気温7℃の雨の中を走る厳しい1日になった。ヨン・イサギレは、序盤にアタックした23人の逃げグループに兄のゴルカ・イサギレ(アスタナプロチーム)と一緒に加わっていた。

ゴルカ・イサギレはゴールまで残り30kmのダウンヒルで逃げグループからアタックし、単独でアラモン・フォルミガルのふもとに到着した。メイン集団ではラ・ロハを着たログリッチが、ダウンヒルに入る前にレインコートを着るのに手間取って遅れてしまったが、チームメートのジョージ・ベネット(チームユンボ・ヴィスマ)の助けを借りて集団に戻る事ができた。

先頭の逃げはゴールまで残り7kmでゴルカ・イサギレを捕まえたが、4km先で今度は弟のヨン・イサギレがアタックし、そのまま逃げ切った。メイングループではアラモン・フォルミガルの登坂の前に脚を使っていたログリッチが遅れてしまい、ラ・ロハを失ってしまった。しかし、彼は「ショーはまだ続いていて、終わったわけではない。我々はベストを尽くすためにここに居て、そのために戦う」と、コメントしている。

■ブエルタ区間初優勝したヨン・イサギレのコメント
3つのグランツールで区間優勝して満足だ。今日は天候のせいで厳しい1日だった。それは分かっていたが、明日が休養日なのも知っていた。だから全力を出し尽くすという考えでスタートしたんだ。逃げは大きなグループで、我々は3人が加わっていた。ゴルカがダウンヒルでアタックして、かなりのリードを得た。だからボクは後ろをついて行けばよかった。

ボクは残り3kmで行った。そこは最もキツいセクションで、天気のせいでものすごくキツいステージだったから、みんな限界に達していたと思う。ちょっとためらいがあったから、フィニッシュラインまで全力で行くことにしたんだ」

ブエルタ・ア・エスパーニャ2020

ヨン・イサギレは全てのグランツールで区間優勝した選手になった

■第6ステージ結果[10月25日/ビエスカス~アラモン・フォルミガル(サリェント・デ・ガレゴ)/146.4km]
1. ION IZAGUIRRE INSAUSTI (ASTANA PRO TEAM / ESP) 03H 41′ 00”
2. MICHAEL WOODS (EF PRO CYCLING / CAN) + 25”
3. RUI COSTA (UAE TEAM EMIRATES / POR) + 25”
4. ROB POWER (TEAM SUNWEB / AUS) + 27”
5. MICHAEL HUNDAHL VALGREN (NTT PRO CYCLING TEAM / DEN) + 27”
6. GUILLAUME MARTIN (COFIDIS / FRA) + 27”
7. MATTIA CATTANEO (DECEUNINCK – QUICK – STEP / ITA) + 38”
8. HUGH JOHN CARTHY (EF PRO CYCLING / USA) + 48”
9. GORKA IZAGIRRE INSAUSTI (ASTANA PRO TEAM / ESP) + 53”
10. SERGIO LUIS HENAO (UAE TEAM EMIRATES / COL) +55”
12. RICHARD CARAPAZ (INEOS GRENADIERS / ECU) +55”
18. DANIEL MARTIN (ISRAEL START-UP NATION / IRL) + 01′ 23’’
20. PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO – VISMA / SLO) + 01′ 38’’
22. ESTEBAN CHAVES (MITCHELTON – SCOTT / COL) + 01′ 41’’
26. ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 01′ 43’’

■第6ステージまでの総合成績(ラ・ロハ)
1. RICHARD CARAPAZ (INEOS GRENADIERS / ECU) 24H 34’ 39’’
2. HUGH CARTHY (EF PRO CYCLING / GBR) + 18’’
3. DANIEL MARTIN (ISRAEL START-UP NATION / IRL) + 20’’
4. PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO – VISMA / SLO) + 30’’
5. ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 01′ 07’’
6. FELIX GROSSSCHARTNER (BORA – HANSGROHE / AUT) + 01′ 30’’
7. MARC SOLER (MOVISTAR TEAM / ESP) + 01′ 42’’
8. ESTEBAN CHAVES (MITCHELTON – SCOTT / COL) + 02’ 02’’
9. DAVID DE LA CRUZ (UAE TEAM EMIRATES / ESP) + 02′ 46”
10. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) + 03′ 00”

[各賞]
■ポイント賞 : PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO – VISMA / SLO)
■山岳賞 : TIM WELLENS (LOTTO SOUDAL / BEL)
■新人賞 : ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP)
■チーム成績 : MOVISTAR TEAM

ブエルタ・ア・エスパーニャ公式サイト

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