ツール・ド・フランス2020 第7ステージはヴァンアールトが区間2勝目/ポガチャルが遅れた

第107回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は、9月4日にミヨーからラボーまでの168kmで平坦区間の第7ステージを競い、ベルギーのウァウト・ヴァンアールト(チームユンボ・ビスマ)が小集団でのゴールスプリントを制して今大会区間2勝目を上げた。

ツール・ド・フランス2020

今大会2勝目を上げたヴァンアールト(©Bettiniphoto)

マイヨ・ジョーヌは英国のアダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)が守った。しかし、マイヨ・ブランを着たタデイ・ポガチャル(UAEチーム・エミレーツ)は、終盤にイネオス・グレナディアズが仕掛けた集団分裂で1分以上遅れてゴールし、総合3位から16位へと転落してしまった。

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マイヨ・ジョーヌはイェーツが守った


ボーラ・ハンスグローエの奇襲

第7ステージは172選手が出走。スタートの合図とともにマイヨ・アポワを着たブノワ・コスヌフロワ(AG2R・ラモンディアル)がアタックしたが、集団はボーラ・ハンスグローエが引き続け、9km地点のカテゴリー3の山岳ポイントを通過した後、先頭のコスヌフロワを吸収した。

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●第7ステージのコースプロフィール(MAP : ©A.S.O.)

アップダウンの続く序盤にボーラ・ハンスグローエは集団を引き続け、この奇襲に耐えられなくなったスプリンターたちは次々と遅れ始めた。その中には、マイヨ・ベールを着たサム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ)も含まれていた。

68km地点の中間スプリントはマッテーオ・トレンティン(CCCチーム)が先頭で通過したが、スロバキアのペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)は、2位通過でもベネットからマイヨ・ベールを奪い返すためのポイントを十分に稼ぐ事ができた。ここでベネットは先頭集団からすでに2分以上遅れていた。ピレネー山脈への移動区間と思われた第7ステージは、彼にとって悪夢の一日になってしまった。

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サガンは中間スプリントでトレンティンに負けたが、ポイント賞総合1位に復帰した

メイン集団からはゴールまで残り95kmでベルギーのトマス・デヘント(ロット・スーダル)がアタックし、得意の独走を開始した。しかし、集団はボーラ・ハンスグローエが引き続け、タイム差は1分を超えることがなかった。ゴールまで残り60kmを切った時点で、ベネットのグループは既に5分半遅れになっていた。

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スプリンターたちを蹴落とすために、ボーラ・ハンスグローエが集団を引き続けた

終盤に入り、集団はイネオス・グレナディアズやチームユンボ・ビスマが先頭を引き始め、デヘントは残り35kmで吸収された。ここでイネオス・グレナディアズはさらに加速し、集団は3つに分断。ポガチャル、ミケル・ランダ(バーレーン・マクラーレン)は第2集団、リッチー・ポート(トレック・セガフレード)は第3集団に取り残されていた。

集団の先頭はアスタナプロチームも引き、後続とのタイム差はじわじわと開いていった。ゴールまで残り14kmで、ポガチャルたちのグループはすでに1分以上遅れていた。40人ほどになっていた先頭集団ではリチャル・カラパス(イネオス・グレナディアズ)が車輪交換で止まるアクシデントが発生。チームメートのジョナタン・カストロビエホ(イネオス・グレナディアズ)が待ち、2人で先頭集団への復帰を目指したが、その願いは叶わなかった。

残り1kmのフラム・ルージュはグルパマ・FDJが引いて通過。最後は小集団でのゴールスプリントになり、エドワルド・ボアッソンハーゲン(NTTプロサイクリング)がチームメートの後方から最初にスパートしたが、絶好調のヴァンアールトに難なく交わされてしまった。サガンは区間11位でゴールしたが、再びマイヨ・ベールを着る権利を得ている。

1分21秒遅れでゴールしたポガチャルは新人賞のマイヨ・ブランも失ってしまった。その栄誉は、ディフェンディングチャンピオンのエガン・ベルナル(イネオス・グレナディアズ)が引き継いだ。

■今大会2勝目を上げたヴァンアールトのコメント
「この勝利は本当に誇らしい。我々はスタートの合図から突っ走った。最初の山岳ポイントからのボーラ・ハンスグローエの走りは見事なものだった。彼らは全てのスプリンターが確実に振り落とされるようにした。全員がレース中、横風を受けていた。ボクはログリッチを守る事に全エネルギーを使っていた。実際ボクはログリッチの事に集中していたが、小集団でのゴールスプリントで勝つのにトライできなかったら残念だったろう。右側に隙間を見つけて、スプリントのタイミングは完璧だった」

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マイヨ・ベールを奪い返したサガン

■第7ステージ結果[9月4日/ミヨー~ラボー / 168km]
1. WOUT VAN AERT (TEAM JUMBO – VISMA / BEL) 03h 32′ 03”
2. EDVALD BOASSON HAGEN (NTT PRO CYCLING TEAM / NOR)
3. BRYAN COQUARD (B&B HOTELS – VITAL CONCEPT P / B KTM / FRA)
4. CHRISTOPHE LAPORTE (COFIDIS / FRA)
5. JASPER STUYVEN (TREK – SEGAFREDO / BEL)
6. CLÉMENT VENTURINI (AG2R LA MONDIALE / FRA)
7. HUGO HOFSTETTER (ISRAEL START-UP NATION / FRA)
8. EGAN BERNAL (INEOS GRENADIERS / COL)
9. ADAM YATES (MITCHELTON – SCOTT / GBR)
10. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP)
13. PETER SAGAN (BORA – HANSGROHE / SVK)
43. TADEJ POGACAR (UAE TEAM EMIRATES / SLO) + 01′ 21”
46. MIKEL LANDA (BAHRAIN – MCLAREN / ESP) + 01′ 21”
51. RICHARD CARAPAZ (INEOS GRENADIERS / ECU) + 01′ 21”
62. RICHIE PORTE (TREK – SEGAFREDO / AUS) + 01′ 21”

■第7ステージまでの総合成績(マイヨ・ジョーヌ)
1. ADAM YATES (MITCHELTON – SCOTT / GBR) 30h 36’ 00’’
2. PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO – VISMA / SLO) + 03’’
3. GUILLAUME MARTIN (COFIDIS / FRA) + 9’’
4. EGAN BERNAL (INEOS GRENADIERS / COL) + 13’’
5. TOM DUMOULIN (TEAM JUMBO – VISMA / NED) + 13’’
6. NAIRO QUINTANA (TEAM ARKEA – SAMSIC / COL) + 13’’
7. ROMAIN BARDET (AG2R LA MONDIALE / FRA) + 13’’
8. MIGUEL ANGEL LOPEZ (ASTANA PRO TEAM / COL) + 13’’
9. THIBAUT PINOT (GROUPAMA – FDJ / FRA) + 13’’
10. RIGOBERTO URAN (EF PRO CYCLING / COL) + 13’’
11. JULIAN ALAPHILIPPE (DECEUNINCK – QUICK – STEP / FRA) + 15’’
16. TADEJ POGACAR (UAE TEAM EMIRATES / SLO) + 01′ 28’’
19. MIKEL LANDA (BAHRAIN – MCLAREN / ESP) + 01′ 34’’
20. RICHIE PORTE (TREK – SEGAFREDO / AUS) + 01′ 34”
21. RICHARD CARAPAZ (INEOS GRENADIERS / ECU) + 02′ 02”

[各賞]
■ポイント賞(マイヨ・ベール):PETER SAGAN (BORA – HANSGROHE / SVK)
■山岳賞(マイヨ・アポワ):BENOIT COSNEFROY (AG2R LA MONDIALE / FRA)
■新人賞(マイヨ・ブラン):EGAN BERNAL (INEOS GRENADIERS / COL)
■チーム成績:EF PRO CYCLING (USA)
■敢闘賞: DANIEL OSS (BORA – HANSGROHE / ITA)

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マイヨ・ブランは再びベルナルの下の戻った


いよいよピレネー山岳スタート

ツール・ド・フランス2020

●第8ステージのコースプロフィール(MAP : ©A.S.O.)

ニースで開幕したツールは、フランス南西部のピレネー山脈に到達。週末はいよいよピレネー山岳区間がスタートする。9月5日はカゼール・シュル・ガロンヌからルダンビエルまでの141kmでピレネー初日の第8ステージが行われる。頂上ゴールではないが、カテゴリー1のマンテ峠、カテゴリー超級のポルト・デ・バレス峠を越え、最後に通過するカテゴリー1のペイルスールド峠にはボーナスタイムがかけられている。

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