シーズン再開最初のレースになったスロベニア選手権でログリッチが初優勝

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のパンデミック(世界的な大流行)で、国際自転車競技連合(UCI)が統括する国際的なカレンダーのレースが再開するのは7月1日からだが、スロベニアでは6月21日にロードレースのナショナル選手権が開催され、30歳のプリモシュ・ログリッチ(チームユンボ・ヴィスマ)が初優勝した。

スロベニア選手権2020

左から2位のポガチャル、チャンピオンジャージを着たログリッチ、3位のモホリッチ

在日スロベニア大使館の公式サイトによれば、スロベニアは5月14日に、感染率が減少傾向にあるとして、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行の収束を一足早く宣言していた。同国はイタリアと国境が接しているにも関わらず、6月21日の時点で感染者の総数は1520人と少ない。

ベルギーのスポーツチャンネル『スポルザ』によると、流行が収束しているスロベニアはUCIから特別な許可を得て、今シーズンのナショナル選手権が元々開催される予定だった6月21日にスロベニア選手権を開催することができた。これにより、今大会は3月中旬から中断していた2020年の再開シーズンで最初のUCIレースになった。

今年のスロベニア選手権は頂上ゴールで、最後はログリッチと21歳のタデイ・ポガチャル(UAEチーム・エミレーツ)の一騎打ちになった。そして、ベテランのログリッチが残り1kmでアタックを決め、ポガチャルに10秒差を付けて初タイトルを獲得した。3位にはマテイ・モホリッチ(バーレーン・マクラーレン)が入った。

■再開シーズンで最初の勝者になったログリッチのコメント
「今の状況がやっと我々にもう一度レースをすることを許し、ベストを尽くしてレースができるのは本当に素晴らしい。だから、ボクは今シーズン最初のレースでナショナルタイトルを獲得できて本当に嬉しいよ。

最後の上りが非常にキツいタフなレースだった。春の成績を考えるとポガチャルは優勝候補で、彼を打ち負かすのが簡単ではないことは確かだった。この数日間、最後の上りはよく試走していたので、どこでアタックしなければならないかは分かっていた。

ボクはまだトップコンディションではないが、既に次のレースを楽しみにしている。スロベニアでボクをサポートする為に働いてくれたチームにも感謝している」

チームユンボ・ヴィスマ公式サイト