3月に開催予定だったベルギーのUCIワールドツアー4レースが中止

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大が続くベルギーは、3月12日に国家安全保障会議を開き、ソフィー・ウィルメス首相が全てのスポーツ活動を4月3日まで中止にすると発表した。この決定により、UCIワールドツアーのAG・ドリーダーフス・ブルージュ~ドパンヌ(3月25日)、E3・ビンクバンク・クラシック(3月27日)、ヘント~ウェヴゥルヘム・イン・フランダース・フィールズ(3月29日)、ドワールス・ドール・ブラーンデレン(4月1日)は中止せざるを得なくなった。

ロンド2019

ベルギーのヘットニュースブラッド紙によれば、ベルギー国内での新型コロナウイルス感染拡大を受けてベルギー北部フランダース州政府のスポーツ省大臣は3月12日に、サッカーのプロリーグ、KBVB、フットボール・ブラーンデレン、サイクリング・ブラーンデレン、フランダーススポーツ連盟、体操連盟、スポルトブラーンデレンと協議し、3月31日まで屋内と屋外の全ての公開イベントを中止にすると発表した。

この決定を受けて、サッカーのプロリーグは無観客試合開催を検討し、自転車レースの主催者たちもフランスのパリ〜ニース(UCIワールドツアー)にならったスタートとゴール地点への観客立ち入り制限でレースを開催しようと動いていた。

しかし、同日深夜にベルギー政府が「規模や公私の別を問わず、全てのスポーツ活動を中止にする」という、より厳格な方針を発表したため、主催者たちの希望は打ち砕かれてしまった。

ベルギーの春のクラシックレースを主催しているフランダース・クラシックスは、深夜0時を過ぎてから「現時点で今年のヘント~ウェヴゥルヘムとドワールス・ドール・ブラーンデレンはない」と公式ツイッター上で発表した。

ロンド・バン・ブラーンデレン開催は?

フランダース・クラシックスが主催するベルギー最大のクラシックレースであるロンド・バン・ブラーンデレン(ツール・デ・フランドル/UCIワールドツアー)は、4月5日に開催される予定のため、ベルギー政府の定めた期日からは外れているが、ベルギーを含めたヨーロッパでの新型コロナウイルス流行の勢いは止まる気配がなく、開催は現実的ではないのが現状だ。

ヘットニュースブラッド紙は、ロンド・バン・ブラーンデレン開催の是非は、おそらく3月16日に発表されるだろうと報じている。

AG・ドリーダーフス・ブルージュ~ドパンヌの主催者は3月12日の深夜に開催延期を発表し、E3・ビンクバンク・クラシックの主催者は13日に同大会は3月27日には開催されないと発表している。

ベルギーでは3月18日のダニリス・ノークル・クルス(UCIプロシリーズ)も中止になり、隣国オランダでは3月14日のロンド・バン・ドレンテ(ヨーロッパツアー1.1)が中止になっている。

フランダース・クラシックス公式サイト