パリ~ルーベ2026 はヴァンアールトが初優勝

  • photo A.S.O. /Billy Ceusters /Pressesports/Etienne Garnier

モニュメントと呼ばれる5大クラシックの1つである第123回パリ~ルーベ・オー・ド・フランス(UCIワールドツアー)が、4月12日に北フランスで開催され、ベルギーのワウト・ヴァンアールト(チームヴィスマ・リースアバイク)が、世界チャンピオンのタデイ・ポガチャル(UAEチーム・エミレーツ・XRG/スロベニア)をヴェロドロームのゴール勝負で打ち負かし、31歳で初優勝を果たした。
 

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ヴァンアールトがヴェロドロームのゴールスプリントで世界チャンピオンのポガチャルを打ち負かした (photo : A.S.O. /Billy Ceusters)

 
オランダのチームヴィスマ・リースアバイク(UCIワールドチーム)がクラシックの女王と呼ばれるパリ~ルーベで優勝したのは初めてだった。今大会で最も多く優勝しているベルギー勢の勝利は、2019年のフィリップ・ジルベール以来だった。

3位にはゴールまで残り3kmで追走グループからアタックを決めたベルギーのヤスペル・ストゥイヴェン(スーダル・クイックステップ)が入った。昨年今大会で3連覇を果たし、今年はロジェ・ドブラミンク(ベルギー)とトム・ボーネン(ベルギー)が持つ4勝の最多優勝を目指していたオランダのマテュー・ファンデルプール(アルペシン・プルミエテック)は、アランベールの石畳でパンクに見舞われてしまい、4位でレースを終えた。
 

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パリ~ルーベ2026の表彰台。左から2位のポガチャル、初優勝したヴァンアールト、3位のストゥイヴェン (photo : A.S.O. /Billy Ceusters)

 
レース中盤にポガチャルがパンク

第123回大会はUCIワールドチーム18チームと、UCIプロチーム7チームの合計25チーム、175選手がパリ郊外のコンピエーニュをスタートした。全長258.3kmのコースは95.8km地点のトロワヴィルから石畳のセクターが始まり、30カ所ある石畳の総距離は54.8kmだった。前半に逃げが決まらないまま、集団は最初の石畳のセクターに突入した。

3月にミラノ~サンレモ(UCIワールドツアー)を制し、モニュメントと呼ばれる5大クラシック全制覇を目指すポガチャルを擁するUAEチーム・エミレーツ・XRGが石畳セクターで集団を引き始め、5つの石畳を通過した後に先頭は60人ほどに絞られていた。

ところが残り120kmの22番の石畳でポガチャルはパンクに見舞われ、一時は公式サポートカーから代車を借りてレースを続けなければならなかった。このアクシデントで彼は先頭集団から1分近く遅れたが、残り98kmで集団に戻る事ができた。それは残り95.3kmから始まったアランベールの長い石畳の直前だった。
 

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パンクで公式サポートカーから代車を借りてレースを続けたポガチャル。彼はこの日、3回のパンクと3回のバイク交換を経験した (photo : A.S.O./Pressesports/Etienne Garnier)

 
アランベールの悪夢

アランベールで先頭に立ったのはヴァンアールトで、優勝候補たちが彼に続いた。2.3km続く森の中の長い石畳の中盤で、ディフェンディングチャンピオンのファンデルプールは前輪のパンクに見舞われた。すぐにチームメートのヤスペル・フィリプセン(アルペシン・プルミエテック)が止まり、自分のバイクを彼に差し出した。

ファンデルプールはフィリプセンのバイクでレースを続けようとしたが、ペダルが異なっていた為、諦めてバイクをフィリプセンに返した。その間に後方ではチームメートのティボール・デルグロッソ(アルペシン・プルミエテック)が自分のバイクから外した前輪を、パンクしたファンデルプールのバイクの前輪と交換していた。
 

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アランベールでパンクしたファンデルプール(左)にデルグロッソが自分のバイクの前輪を提供した (photo : A.S.O./Pressesports/Etienne Garnier)

 
チームメートたちの献身で何とかレースを続行できたファンデルプールだったが、アランベールの出口で再びパンクに見舞われてしまい、チームカーを待ってスペアバイクを受け取らなければならなかった。彼はここで2分遅れてしまい、4連覇の夢は消えてしまった。

先頭ではアランベールで7人が集団から抜け出した。そこに世界チャンピオンのポガチャルとヴァンアールトも加わっていた。この先頭グループにイタリアのフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアズ)が残り84kmで合流したが、すぐにパンクで遅れてしまった。

今年のルーベはバンクが続出し、ポガチャルは残り72kmで再びバイクを交換し、そのすぐ後にヴァンアールトもバンクで遅れたが、2人ともファンデルプールのような致命的なものにはならなかった。ゼッケン1のファンデルプールはタイム差を2分から一時20秒にまで詰めたが、奇跡の復活劇は起こらなかった。

 
ポガチャルとヴァンアールトの闘い

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残り54kmの石畳で先頭は世界チャンピオンのポガチャルとヴァンアールトの2人になった (photo : A.S.O. /Billy Ceusters)

 
ファンデルプールが20秒差にまで迫っていた残り54kmの12番の石畳セクターの入口で、先頭グループからヴァンアールトがアタックし、ポガチャルとマッズ・ピーダスン(リドル・トレック)が合流した。カウンターでポガチャルがアタックすると、ピーダスンは付いて行けず、先頭は2人になった。

ポガチャルは石畳のセクターで攻撃を続けたが、ヴァンアールトを蹴落とす事はできなかった。2人は追走グループに30秒差を付けてルーベのヴェロドロームに到着し、最後は後方に付けていたヴァンアールトが残り200mでスパートして難なくポガチャルをスプリントで下し、初めてのモニュメント・タイトルを手中に収めた。

 
第123回パリ~ルーベ・オー・ド・フランス 結果

[4月12日/コンピエーニュ~ルーベ(フランス)/UCIワールドツアー/258.3km]
1. WOUT VAN AERT (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / BEL) 05h 16′ 52”
2. TADEJ POGACAR (UAE TEAM EMIRATES XRG / SLO)
3. JASPER STUYVEN (SOUDAL QUICK-STEP / BEL) + 00′ 13”
4. MATHIEU VAN DER POEL (ALPECIN-PREMIER TECH / NED) + 00′ 15”
5. CHRISTOPHE LAPORTE (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / FRA) + 00′ 15”
6. TIM VAN DIJKE (RED BULL – BORA – HANSGROHE / NED) + 00′ 15”
7. MADS PEDERSEN (LIDL-TREK / DEN) + 00′ 15”
8. STEFAN BISSEGGER (DECATHLON CMA CGM TEAM / SUI) + 00′ 20”
9. NILS POLITT (UAE TEAM EMIRATES XRG / GER) + 02′ 36”
10. MIKE TEUNISSEN (XDS ASTANA TEAM / NED) + 02′ 36”
 

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(photo : A.S.O. /Billy Ceusters)

パリ~ルーベ 公式サイト