UCIワールドツアー開幕戦のツアー・ダウンアンダー2026 は地元オーストラリアのヴァインが総合優勝

南半球のオーストラリアで開催されていたUCIワールドツアー開幕戦のサントス・ツアー・ダウンアンダー2026は、1月25日に最終ステージを競い、地元オーストラリアのジェイ・ヴァイン(UAEチーム・エミレーツ・XRG)が2023年に続いて2度目の総合優勝を果たした。
 

Santos Tour Down Under 2026

左から総合3位のスウィニー 、総合優勝のヴァイン、総合2位のシュミット (photo : ©Sprint Cycling Agency)

 
総合2位は1分3秒差でスイスのマウロ・シュミット(チームジェイコ・アルウラー)、総合3位は1分12秒差でオーストラリアのハリソン・スウィニー(EFエデュケーション・イージーポスト)だった。総合優勝と総合2位のタイム差が1分以上開いたのは、2004年に1分13秒差で総合優勝したパトリック・ジョンカー(オーストラリア)以来で、史上2番目の記録になった。
 

熱波に見舞われたオーストラリア

今年のツアー・ダウンアンダーは、より難易度の高いレースを目指してコースを変更し、前哨戦のクリテリウムを廃止して初日にプロローグを行い、ステージの距離を長くし、見どころとなる第4ステージのウィルンガ・ヒルは3回上るレイアウトになっていた。ところが不運にもオーストラリアは熱波に見舞われ、第4ステージは最高気温が43℃の予報で火災発生の危険度も高まったため、主催者はウィルンガ・ヒルの上りをキャンセルせざるを得なくなってしまった。

30歳で2度目の総合優勝を果たしたヴァインは、コークスクリュー・ロードの坂を2回上る第2ステージで、終盤にチームメイトで今大会のディフェンディングチャンピオンだったエクアドルのジョナタン・ナルバエス(UAEチーム・エミレーツ・XRG)と共にアタックを決め、1分近い差を付けて区間優勝し、オーカーオレンジの総合リーダージャージを獲得した。

第2ステージで早くも総合を争うライバルたちに大差を付けたヴァインは「何が起こるかわからないが、前回のツアーと比較してこれほどの大差を付けたのはずっと安全だ」と語った。熱波の影響でウィルンガ・ヒルの闘いもなくなり、彼の総合優勝はさらに確実なものになったはずだったが、その後は波乱のレースが続く事になった。
 

最終日にカンガルーが乱入

Santos Tour Down Under 2026

最終日はカンガルーがコースに乱入し、ヴァインの総合優勝を脅かした… (photo : ©Sprint Cycling Agency)

 
ウィルンガ・ヒルがキャンセルになった第4ステージでは、6秒差で総合2位に控えていたヴァインのチームメイトのナルバエスが序盤に落車して負傷し、リタイアを余儀なくされてしまった。さらに最終日の第5ステージでは、集団に2頭のカンガルーが乱入し、オーカーオレンジ・ジャージのヴァイン自身が落車するアクシデントが発生した。幸い大きな怪我はなく、彼はレースに復帰し、2度目の総合優勝をカンガルーのせいで失う事はなかった。

ロードレースのコースに野生動物が乱入するのは珍しくはないが、カンガルーというのはオーストラリアならではだった。「ヨーロピアンは皆、オーストラリアで最も危険な動物は何かと聞いてくるが、ボクはカンガルーだと答えている。彼らは我々が止まれなくなるまで茂みで待っていて、その後で眼の前に飛び出して来るのさ」と、ヴァインは語っていた。
 

Santos Tour Down Under 2026

ヴァインは第2ステージでライバルたちに大差を付けて区間優勝し、総合首位になった (photo : ©Sprint Cycling Agency)


第26回サントス・ツアー・ダウンアンダー 個人総合最終成績

[2026年1月20~25日/UCIワールドツアー/オーストラリア]
1. VINE Jay (UAD / AUS) 16h44’54”
2. SCHMID Mauro (JAY / SUI) +1’03”
3. SWEENY Harry (EFE / AUS) +1’12”
4. BRENNER Marco (TUD / GER) +1’14”
5. KRON Andreas (UXM / DEN) +1’16”
6. RACCAGNI NOVIERO Andrea (SOQ / ITA) +1’19”
7. CHARMIG Anthon (UXM / DEN) +1’23”
8. ZANA Filippo (SOQ / ITA) +1’23”
9. SOBRERO Matteo (LTK / ITA) +1’27”
10. O’CONNOR Ben (JAY / AUS) +1’28”

[各ステージの優勝者]
■プロローグ:WATSON Samuel (IGD / GBR)
■第1ステージ:ANDRESEN Lund Tobias (DCT / DEN)
■第2ステージ:VINE Jay (UAD / AUS)
■第3ステージ:WELSFORD Sam (IGD / AUS)
■第4ステージ:VERNON Ethan (NSN / GBR)
■第5ステージ:BRENNAN Matthew (TVL / GBR)

[各賞]
■ポイント賞 : ANDRESEN Lund Tobias (DCT / DEN)
■山岳賞 : BUGGE Martin Urianstad (UXM / NOR)
■新人賞 : RACCAGNI NOVIERO Andrea (SOQ / ITA)
■チーム成績 : TEAM JAYCO ALULA (AUS)

サントス・ツアー・ダウンアンダー 公式サイト

J SPORTS ツアー・ダウンアンダー 特設ページ