2025宇都宮ジャパンカップ サイクルロードレースはレニー・マルティネスが優勝

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2025年10月19日、栃木県・宇都宮森林公園にて行われた宇都宮ジャパンカップサイクルロードレース。序盤からワールドチームらの猛攻で幕開けた。終盤、少人数の逃げグループから1人飛び出したレニー・マルティネス(バーレーン ヴィクトリアス)が勝利を飾った。

 

111人がスタート、序盤から激しい展開

宇都宮ジャパンカップサイクルロードレース2025

このレースで引退するソリューションテック・ヴィーニファンティーニのダヴィデ・バルダッチーニとクリスティアン・ズバラーリへのセレモニーが行われた

 

アジアで開催されるワンデーレースとしてはもっとも高いカテゴリーである1.proで開催されたジャパンカップ。ワールドチームを筆頭に111人の選手が宇都宮市森林公園のスタートラインに立った。

宇都宮ジャパンカップサイクルロードレース2025

1周目の田野町交差点、先頭の5人の13秒後ろに大集団が見えている

 

レースは1周目の古賀志林道の上りでリドル・トレックやEFエデュケーション・イージーポストがペースを上げ、山頂を越えて下りで少人数のグループを形成した。コフィディス、EF、バーレーン ヴィクトリアス、リドル・トレック、チューダープロサイクリングチームと、ワールドチームとプロチームだけの5人の集団に追走でジェイコ・アルウラーから1人がジョインし、1周目から日本人選手が一人も乗っていない逃げができたのだ。3周目にはチーム右京が追いつき、逃げは7人となった。なかなか珍しい展開だ。日本人選手は何人完走できるのだろうか……。

2分ほどの差を開いたこの逃げがしばらく行くかと思いきや、5周目には逃げに乗り損ねたアンテルマルシェ・ワンティやイスラエル・プルミエテックが追走を作り、上りに掛かって20秒まで詰め、前に合流した。このレースを決定づけてしまいそうな35人の集団はほとんどワールドチームとプロチームで、ここに橋川丈(愛三工業レーシング)が日本人でただ一人残った。14周のレースの、まだ5周目でこの激しい展開となった。

 

強豪ばかりの最終局面へ

宇都宮ジャパンカップサイクルロードレース2025

35人に膨らんだ先頭集団、上りでは橋川丈(愛三工業レーシング)が前を走る場面も

 

勝負はこの35人の集団に絞られ、8周目にはここからルカ・ヴァン・ボーヴェン(アンテルマルシェ・ワンティ)が抜け出した。タイム差は1分から1分半へと開いたが、メイン集団は静観。その後ろの集団にいるソリューションテック・ヴィーニファンティーニの選手らは、何とか前に追いつこうと集団に声をかけて追走しようと奮闘したが、叶わなかった。

宇都宮ジャパンカップサイクルロードレース2025

10周目、一気にペースアップを図るイスラエル・プルミエテック

 

10周目にはイスラエル・プルミエテックが組織的にヴァン・ボーヴェンを追い、そのせいで橋川が集団から遅れた。11周目に先頭は19人のグループとなった。いよいよレースは最終局面である。

先頭集団に4人を残したイスラエル・プルミエテックだったが、バーレーン ヴィクトリアスから単騎残ったレニー・マルティネスが上りでアタックを繰り返し、集団を削っていく。

最終周回に入るときに先頭は6人となった。メンバーはマルティネスのほかヨン・イサギレ(コフィディス)、アレッサンドロ・ファンチェル(チーム右京)、アレックス・ボーダン(EFエデュケーション・イージーポスト)、ライリー・シーハン(イスラエル・プルミエテック)、マティス・ロンデル(チューダープロサイクリングチーム)。

そして最後の坂でアタックを決めて独走でフィニッシュしたのはマルティネス! 22歳のフランス人が32回目のジャパンカップで勝利を手に入れた。完走53人、リタイア58人。日本人選手の完走者は10人だった。

宇都宮ジャパンカップサイクルロードレース2025

独走優勝を果たしたレニー・マルティネス(バーレーン ヴィクトリアス)

宇都宮ジャパンカップサイクルロードレース2025

左から2位のアレックス・ボーダン(EFエデュケーション・イージーポスト)、優勝したレニー・マルティネス(バーレーン ヴィクトリアス)、3位のヨン・イサギレ(コフィディス)

 

2025宇都宮ジャパンカップサイクルロードレース リザルト

1. レニー・マルティネス(バーレーン ヴィクトリアス)3:30’00”

2. アレックス・ボーダン(EFエデュケーション・イージーポスト)+0’32”

3. ヨン・イサギレ(コフィディス)+0’33”

4. マティス・ロンデル(チューダー プロサイクリングチーム)+0’40”

5. アレッサンドロ・ファンチェル(Team Ukyo)+0’40”

6. ライリー・シーハン(イスラエル・プルミエテック)+0’49”

7. マイケル・マシューズ(チームジェイコ・アルウラー)+1’46”

8. サム・メゾノブ(コフィディス)+1’49”

9. ジュリアン・ベルナール(リドル・トレック)+2’39”

10. パウ・マルティ・ソリアーノ(イスラエル・プルミエテック)+2’47”

 

▪️山岳賞
ゲオルク・シュタインハウザー(EFエデュケーション・イージーポスト)

▪️アジア最優秀選手賞
留目 夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト)

▪️U23最優秀選手賞
レニー・マルティネス(バーレーン ヴィクトリアス)

全リザルト(PDF)

 

 

2025宇都宮ジャパンカップサイクルロードレース

10月18日(土)
▪️一般レース(フリーラン・チャレンジレース・オープンレース男子、オープンレース女子)
宇都宮市森林公園周回コース

▪️ホープフルクリテリウム
宇都宮市大通り周回コース 距離:6.75㎞(2.25×3周)

▪️ウィメンズクリテリウム
宇都宮市大通り周回コース 距離:6.75㎞(2.25×3周)

▪️宇都宮ジャパンカップクリテリウム ※UCI公認競技
宇都宮市大通り周回コース 距離:33.75㎞(2.25×15周)

 

10月19日(日)
▪️宇都宮ジャパンカップロードレース ※UCIプロシリーズ
宇都宮市森林公園周回コース 距離:144.2㎞(10.3㎞×14周)

 

主催:宇都宮市

主管:(公財)日本自転車競技連盟(JCF)、宇都宮ジャパンカップサイクルロードレース実行委員会、NPO法人宇都宮ジャパンカップサイクルロードレース協会

公認:国際自転車競技連合(UCI)

https://www.japancup.gr.jp/