ブエルタ・ア・エスパーニャ2025 アングリル頂上ゴールの第13ステージはアルメイダが区間初優勝

2025.09.06
レース

text sasachini
photo ©SprintCycling

スペインで開催中の第80回ブエルタ・ア・エスパーニャ（ＵＣＩワールドツアー）は、9月5日にカベソン・デ・ラ・サルからカテゴリー超級のアングリル頂上までの202.7kmで山岳区間の第13ステージを競い、ポルトガルのジョアン・アルメイダ（ＵＡＥチーム・エミレーツ）が、27歳で区間初優勝を果たした。

ラ・ロハのヴィンゲゴーを従えてアングリルを制したアルメイダ。フィニッシュラインで手を挙げるゆとりはなかった (photo : Unipublic/Rafa Gómez/Sprint Cycling Agency)

総合リーダーのラ・ロハを着たデンマークのヨーナス・ヴィンゲゴー（チームヴィスマ・リースアバイク）は、同タイムの区間2位でゴールし、総合首位の座を守った。区間3位は28秒遅れでオーストラリアのジャイ・ヒンドリー（レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ）だった。

デンマークのヴィンゲゴーが区間2位でラ・ロハを守った (photo : Unipublic/Rafa Gómez/Sprint Cycling Agency)

第13ステージは161選手が出走。25人の大きな逃げ集団が形成されたが、ゴールまで残り12.4kmでアングリルの登坂が始まった時には先頭は３人に減っていた。2分20秒差のメイン集団はＵＡＥチーム・エミレーツが先頭を引き始め、総合上位の選手たちが次々と脱落していった。

ゴールまで残り5.4kmで、最後まで逃げていたルクセンブルクのボブ・ユンゲルス（イネオス・グレナディアズ）を捕まえた時、ラ・ロハのグループはヴィンゲゴー、アルメイダ、ヒンドリー、セップ・クス（チームヴィスマ・リースアバイク）の４人になっていた。そして1km先でアルメイダがアタックし、付いていけたのはラ・ロハのヴィンゲゴーだけだった。

アルメイダは１度も先頭の座を譲る事なくアングリルを上り切ったが、ラ・ロハのヴィンゲゴーを蹴落とす事はできなかった。最後は２人一緒にゴールし、区間優勝したアルメイダがボーナスタイムでわずかにタイム差を減らした。これでＵＡＥチーム・エミレーツの今大会での区間優勝数は６勝になった。

■区間初優勝をアングリルで果たしたアルメイダのコメント
「これは特別な勝利だ。まだ信じられない。チームメイトたちに感謝している。今日は彼らが鍵だった。我々は素晴らしいステージをやり遂げた。ふもとから自分のペースで走り、可能な限りベストを尽くした。ヴィンゲゴーはずっと後ろにいた。最後の1kmは限界だった。我々は２人とも限界だったんだと思う。ボクは彼のアタックを待っていて、フィニッシュラインで彼がボクを追い抜くだろうと思っていた。２年前からこのゴールは熟知していた。最後のコーナーで先頭だったから、そこから追い越すのは困難だった。素晴らしい１日だったと思う。世界で最も厳しい上り坂だと思うよ」

区間初優勝したポルトガルのアルメイダ (photo : Unipublic/Rafa Gómez/Sprint Cycling Agency)

■第13ステージ結果
［9月5日／カベソン・デ・ラ・サル～アングリル／202.7km］
1. J. ALMEIDA (UAE TEAM EMIRATES XRG / POR) 04h 54′ 15”
2. J. VINGEGAARD (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / DEN)
3. J. HINDLEY (RED BULL – BORA – HANSGROHE / AUS) + 00′ 28”
4. S. KUSS (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / USA) + 00′ 30”
5. F. GALL (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / CAN) + 00′ 52”
6. G. PELLIZZARI (RED BULL – BORA – HANSGROHE / ITA) + 01′ 11”
7. T. PIDCOCK (Q36.5 PRO CYCLING TEAM / GBR) + 01′ 16”
8. M. RICCITELLO (ISRAEL – PREMIER TECH / ITA) + 01′ 16”
9. G. CICCONE (LIDL-TREK / ITA) + 02′ 15”
10. A. BALDERSTONE ROUMENS (CAJA RURAL-SEGUROS RGA / ESP) + 03′ 06”
14. T. TRÆEN (BAHRAIN VICTORIOUS / NOR) + 04′ 09”
16. E. BERNAL (INEOS GRENADIERS / COL) + 04′ 32”
18. M. JORGENSON (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / USA) + 04′ 32”

■第13ステージ後の総合成績（ラ・ロハ）
1. J. VINGEGAARD (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / DEN) 49h 30′ 54”
2. J. ALMEIDA (UAE TEAM EMIRATES XRG / POR) + 00′ 46”
3. T. PIDCOCK (Q36.5 PRO CYCLING TEAM / GBR) + 02′ 18”
4. J. HINDLEY (RED BULL – BORA – HANSGROHE / AUS) + 03′ 00”
5. F. GALL (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / CAN) + 03′ 15”
6. G. PELLIZZARI (RED BULL – BORA – HANSGROHE / ITA) + 04′ 01”
7. M. RICCITELLO (ISRAEL – PREMIER TECH / ITA) + 04′ 33”
8. G. CICCONE (LIDL-TREK / ITA) + 04′ 54”
9. T. TRÆEN (BAHRAIN VICTORIOUS / NOR) + 05′ 21”
10. S. KUSS (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / USA) + 05′ 26”
12. E. BERNAL (INEOS GRENADIERS / COL) + 08′ 01”

［各賞］
■ポイント賞 : M. PEDERSEN (LIDL-TREK / DEN)
■山岳賞 : J. VINE (UAE TEAM EMIRATES XRG / AUS)
■新人賞 : G. PELLIZZARI (RED BULL – BORA – HANSGROHE / ITA)
■チーム成績 : UAE TEAM EMIRATES XRG (UAE)
■敢闘賞 : B. JUNGELS (INEOS GRENADIERS / LUX)

第14ステージはカテゴリー１頂上ゴール