ブエルタ・ア・エスパーニャ2025 頂上ゴールの第9ステージはヴィンゲゴーが今大会2勝目
スペインで開催中の第80回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、8月31日にアルファロから標高1523mでカテゴリー1のバルデスカライ・スキー場頂上までの195.5kmで丘越え区間の第9ステージを競い、デンマークのヨーナス・ヴィンゲゴー(チームヴィスマ・リースアバイク)が独走で区間優勝し、第2ステージに続いて今大会2勝目を上げた。
区間2位は24秒遅れで英国のトム・ピドコック(Q36.5プロサイクリングチーム)、3位は同タイムでポルトガルのジョアン・アルメイダ(UAEチーム・エミレーツ)だった。総合リーダージャージのラ・ロハを着たノルウェーのトルシュタイン・トラーエン(バーレーン ヴィクトリアス)は、1分46秒遅れの集団でゴールして総合首位は守ったが、総合2位のヴィンゲゴーとのタイム差は、2分33秒から37秒に縮まった。
第9ステージは169選手が出走。ポーランドのミハウ・クフィアトコフスキー(イネオス・グレナディアズ)が加わった逃げは、13.2km続く最後のバルデスカライ・スキー場の登坂のふもとで集団に吸収された。
雨が降り出す中、集団はリドル・トレックが引き続けた後、残り11.4kmでマッテーオ・ジョーゲンソン(チームヴィスマ・リースアバイク)を発射台にしてヴィンゲゴーがアタックし、イタリアのジューリオ・チッコーネ(リドル・トレック)だけが付いていった。
しかし、チッコーネは数100mで力尽き、ヴィンゲゴーは単独でゴールを目指した。後方では、アルメイダがピドコック、フェリックス・ガル(デカトロン・AG2Rラモンディアル チーム)と共に追走グループを形成した。チッコーネはこのグループに入る事もできず、ラ・ロハの集団でゴールを目指した。
ゴールまで8kmでガルは遅れ、追走はアルメイダとピドコックの2人になった。しかし、彼らは先頭のヴィンゲゴーに追いつく事はできなかった。
■今大会2勝目を上げたヴィンゲゴーのコメント
「最後の上りでチームを先頭に出した瞬間が、今日は総合争いをしようと我々が決めた瞬間だった。一日中とても調子が良いと感じていた。チームメイトたちにスピードを上げられるか尋ねたら、彼らはそれをやってくれたので、ボクはトライした。素晴らしいチームワークで、それを仕上げる事ができてとても嬉しい。彼らなしではこれはできなかった。
正直言って、おそらく予習が十分ではなかったようだ。アタックした時、ゴールは近いと思ったんだが、残り10kmのバナーを見て驚いた。差を付けていたから、走り続けなければならなかった。ラ・ロハを望む必要はなかった。それよりも区間優勝とライバルたちとの差を広げる事が重要だった」
■第9ステージ結果
[8月31日/アルファロ~バルデスカライ・スキー場/195.5km]
1. J. VINGEGAARD (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / DEN) 04h 32′ 10”
2. T. PIDCOCK (Q36.5 PRO CYCLING TEAM / GBR) + 00′ 24”
3. J. ALMEIDA (UAE TEAM EMIRATES XRG / POR) + 00′ 24”
4. F. GALL (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / CAN) + 01′ 02”
5. R. GARCIA PIERNA (ARKEA-B&B HOTELS / ESP) + 01′ 46”
6. M. SOLER (UAE TEAM EMIRATES XRG / ESP) + 01′ 46”
7. G. CICCONE (LIDL-TREK / ITA) + 01′ 46”
8. M. BELOKI (EF EDUCATION – EASYPOST / ESP) + 01′ 46”
9. J. HINDLEY (RED BULL – BORA – HANSGROHE / AUS) + 01′ 46”
10. L. FORTUNATO (XDS ASTANA TEAM / ITA) + 01′ 46”
15. E. BERNAL (INEOS GRENADIERS / COL) + 01′ 46”
17. T. TRÆEN (BAHRAIN VICTORIOUS / NOR) + 01′ 46”
■第9ステージ後の総合成績(ラ・ロハ)
1. T. TRÆEN (BAHRAIN VICTORIOUS / NOR) 33h 35′ 46”
2. J. VINGEGAARD (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / DEN) + 00′ 37”
3. J. ALMEIDA (UAE TEAM EMIRATES XRG / POR) +01′ 15”
4. T. PIDCOCK (Q36.5 PRO CYCLING TEAM / GBR) + 01′ 35”
5. F. GALL (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / CAN) + 02′ 14”
6. G. CICCONE (LIDL-TREK / ITA) + 02′ 42”
7. L. FORTUNATO (XDS ASTANA TEAM / ITA) + 02′ 47”
8. M. JORGENSON (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / USA) + 02′ 49”
9. J. HINDLEY (RED BULL – BORA – HANSGROHE / AUS) + 02′ 53”
10. G. PELLIZZARI (RED BULL – BORA – HANSGROHE / ITA) + 02′ 53”
11. E. BERNAL (INEOS GRENADIERS / COL) + 02′ 55”
[各賞]
■ポイント賞 : M. PEDERSEN (LIDL-TREK / DEN)
■山岳賞 : J. VINE (UAE TEAM EMIRATES XRG / AUS)
■新人賞 : G. PELLIZZARI (RED BULL – BORA – HANSGROHE / ITA)
■チーム成績 : UAE TEAM EMIRATES XRG (UAE)
■敢闘賞 : M. KWIATKOWSKI (INEOS GRENADIERS / POL)
9月1日は最初の休養日
9月1日はバスク地方ナバラ州のパンプローナで最初の休養日を過ごす。2週目のスタートとなる9月2日は、ナバラ州のセンダビバ自然公園から標高1950mでカテゴリー1のエル・フェリアル・ララ・ベラグア頂上までの175.3kmで、平坦区間の第10ステージが行われる。















