ツール・ド・フランス2025 パリへの道を切り開いた機材【フィジーク】
目次
真夏のフランスを一周し、7月27日にパリで閉幕を迎えたツール・ド・フランス。3週間にわたる戦いで使用され、選手たちを成功に導いたフィジークのサドルとシューズを振り返る。
独特のペダリングを支える3Dプリントならではの快適性と安定性〜ヴェント・アルゴR1アダプティブ
VENTO ARGO R1 ADAPTIVE
価格/5万9400円
Spec
レール素材/カーボン
サイズ/140mm、150mm
重量/190g(140mm)、196g(150mm)
カラー/ブラック
圧倒的とも言える力で自身4度目の総合優勝に輝いたタデイ・ポガチャル。世界チャンピオンジャージからマイヨジョーヌに衣替えしてパリにたどり着いた彼のバイクには、特徴的なルックスのヴェント・アルゴR1アダプティブ、それを体に合わせたOne to One(ワン・トゥー・ワン)カスタムモデルが備わっていた。ベースモデルは、既に多くの選手が愛用していたヴェント・アルゴの3Dプリントパディングを採用したバージョンで、カーボン強化ナイロンのシェルと組み合わされることで軽量に仕上がっている。腰を上げることなくシッティングで驚異的な加速を見せるポガチャルのペダリングをしっかりサポート。また、タイムトライアルではより軽量なトランジーロアエリス・ロングディスタンスR1をポガチャルは使用した。UAEチームエミレーツ・XRGの選手たちは他にもアダプティブシリーズのアンタレスR1やアリアンテR1をセレクトしている。
ヴェント・ベガ・カーボン
エースを担ったエンリク・マスをはじめ、モビスターの選手たちの多くがヴェント・ベガ・カーボンをセレクト。フィジークのソールにおける最高水準の剛性を誇る一体型フルカーボンアウトソールを採用したフラッグシップシューズで、足の甲と中足部をそれぞれ別々に調整可能な2つのダイヤルを備えている。アッパー部分にはしなやかなエアロウィーブ素材と伸縮性に優れるエアプレーン、通気性の高いメッシュ素材を適所に採用。ライドアクセサリーの中で最もパフォーマンスに直結するエルゴノミックなデザインのシューズが様々なシーンでライダーのパワーを伝達し続けた。
ヴェント・パワーストラップ・エアロウィーブ
VENTO POWERSTRAP AEROWEAVE
価格/6万1600円
Spec
サイズ/39〜44(ハーフサイズあり)
カラー/バイオレット/ネオングリーン、ホワイト、コーラル/オレンジ
重量/184g(サイズ42)
調整ダイヤル式が幅を利かせているプロトンのシューズ界隈の中で、より直感的な使用感を求めてベルクロ式のクロージャーを好む選手もいる。最高峰の剛性とエアフローを誇る一体型フルカーボンアウトソールはもちろんのこと、ネット構造をもつ第2世代エアロウィーブ素材がしなやかに足をホールド。そのシンプルな構造により、サイズ42で184gという優れた軽量性を実現している。果敢に逃げを打ち続けたスペイン王者イバン・ロメオも愛用者の1人。1gでもバイクを軽くしたいクライマーにとってこの軽量性は大きな武器になる。
BRAND INFO〜フィジークについて
イタリアのサドルメーカー・セラロイヤル社のハイパフォーマンス部門として1996年に誕生。サドルだけでなく、「バイクとサイクリストの接点」をデザインし、名選手たちの勝利を支えている。






















