欧州ナショナル選手権ロードーレース2025 結果

ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)の開幕が1週間後に迫った6月29日には、ヨーロッパ各国で恒例のナショナル選手権ロードレースが開催され、新しいナショナルチャンピオンたちが誕生した。
 

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イタリア選手権の個人タイムトライアルはガンナ(中央)が6度目のタイトルを獲得した (©SprintCycling)


イタリアはコンカがサプライズ優勝

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イタリア選手権はプロチームに所属していないコンカがゴールスプリントを制し、サプライズな初優勝を果たした (©SprintCycling)

 
北部ヴェネト州で開催されたイタリア選手権は、26歳でプロチームには所属していないフィリッポ・コンカが、5選手でのゴールスプリントを制し、サプライズな初優勝を果たした。2位はアレッサンドロ・コーヴィ(UAEチーム・エミレーツ・XRG)、3位はトーマス・ペゼンティ(スーダル・クイックステップ・デヴォ チーム)だった。

イタリアのラ・ガゼッタ・デッロ・スポルト紙によれば、コンカは2021年にベルギーのロット・スーダルでプロデビューし、2023年にスイスのQ36.5プロサイクリングチームへ移籍したが、今季はプロ契約が得られず、アマチュアのクラブチームであるスワットクラブに所属していた。

ナショナル選手権は全てのエリートカテゴリーの選手が参加できる大会である為、コンカも参加できたが、彼は普段アマチュアレースを活動の場としている為、今年はイタリアチャンピオンジャージをプロレースで見られなくなりそうだ。コンカがこの優勝でプロ契約を獲得できる事を祈りたい。
 

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今季はプロ契約が得られず、アマチュアのクラブチームに所属しているコンカはスポンサー名の入っていない白いチームジャージで走っていた (©SprintCycling)

 
イタリア選手権・男子エリートロードレース

[6月29日/トリエステ~ゴリツィア(ヴェネト)/228.8km]
1. CONCA Filippo (Swatt Club) 5:15:21
2. COVI Alessandro (UAE Team Emirates – XRG)
3. PESENTI Thomas (Soudal Quick-Step Devo Team)
4. ALEOTTI Giovanni (Red Bull – BORA – hansgrohe)
5. GAFFURI Mattia (Swatt Club)
6. BARONCINI Filippo (UAE Team Emirates – XRG) + 0:10
7. MILAN Jonathan (Lidl – Trek) + 0:11
8. BURATTI Nicolò (Bahrain – Victorious) + 0:13
9. BUSATTO Francesco (Intermarché – Wanty) + 0:28
10. PARISINI Nicolò (Q36.5 Pro Cycling Team) + 0:28
 

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イタリア選手権2025の表彰台。左から2位のコーヴィ、初優勝したコンカ、3位のペゼンティ (©SprintCycling)

 
イタリア選手権・男子エリート個人タイムトライアル

[6月26日/モルサーノ・アル・タリアメント〜サン・ヴィート・アル・タリアメント/28km]
1. GANNA Filippo (Ineos Granadier) 30:35.83 (54.91 km/h)
2. BARONCINI Filippo (UAE Team Emirats XRG) + 0:46
3. CATTANEO Mattia (Soudal – Quick – Step) + 0:57
 

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イタリア選手権の個人タイムトライアルはガンナ(中央)が6度目のタイトルを獲得した (©SprintCycling)


スペインはロメオが初優勝

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スペイン選手権は21歳のロメオが独走で逃げ切って初優勝した (©SprintCycling)

 
スペイン選手権はイバン・ロメオ(モビスターチーム)が独走を決め、21歳で初優勝した。彼は今月上旬にフランスで開催されたクリテリウム・デュ・ドーフィネ(UCIワールドツアー)でも逃げ勝ち、ワールドツアーで初優勝を果たしていた。

スペイン選手権・男子エリートロードレース

1. Ivan ROMEO ABAD 04:43:28
2. Fernando BARCELO ARAGON
3. Roger ADRIA OLIVERAS
4. Jon AGIRRE EGAÑA
5. Ander OKAMIKA BENGOETXEA
6. David DE LA CRUZ MELGAREJO
7. Jose Felix PARRA CUERDA
8. Jorge GUTIERREZ GONZALEZ
9. Urko BERRADE FERNANDEZ
10. Mario APARICIO MUÑOZ
 

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スペイン選手権2025の表彰台。左から2位のバルセロ、初優勝したロメオ、3位のアドリア (©SprintCycling)


フランスはゴドンが初優勝

アルエット山の頂上がゴールだったフランス選手権は、29歳のドリアン・ゴドン(デカトロン・AG2Rラモンディアル チーム)が、ゴール勝負でロマン・グレゴワール(グルパマ・FDJ)を打ち負かしで初優勝した。レキップ紙によれば、彼は今季すでにジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)を走ったため、ツールには参加しないそうだ。
 

フランス選手権・男子エリートロードレース
[6月29日/レ・ゼルヴィエ(ヴァンデー)/214.5km]
1. Dorian GODON 04:46:59
2. Romain GREGOIRE
3. Kévin VAUQUELIN
4. Alexandre DELETTRE
5. Axel LAURANCE
6. Louis BARRE
7. Julien BERNARD
8. Nicolas PRODHOMME
9. Paul SEIXAS
10. Paul MAGNIER


ベルギーは34歳のウェレンスが初優勝

南部ワロン圏のバンシュで開催されたベルギー選手権は、ティム・ウェレンス(UAEチーム・エミレーツ・XRG)が42kmの独走を成功させ、34歳で初タイトルを獲得した。2位は2日前にタイムトライアル選手権を制したレムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ)、3位はヤスペル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)だった。


ベルギー選手権・男子エリートロードレース

[6月29日/バンシュ/230km]
1. Tim WELLENS (UAE TEAM EMIRATES XRG) 04:50:27
2. Remco EVENEPOEL (SOUDAL QUICK-STEP) 00:38
3. Jasper PHILIPSEN (ALPECIN-DECEUNINCK) 00:46
4. Arjen LIVYNS (LOTTO) 01:33
5. Florian VERMEERSCH (UAE TEAM EMIRATES XRG) 01:33
6. Victor CAMPENAERTS (TEAM VISMA | LEASE A BIKE) 01:42
7. Jenno BERCKMOES (LOTTO) 01:50
8. Dries DE BONDT (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM) 02:44
9. Alec SEGAERT (LOTTO) 02:45
10. Xandro MEURISSE (ALPECIN-DECEUNINCK) 02:45

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