チーム ソリューションテック・ヴィーニファンティーニのツアー・オブ・ジャパン2025【相模原ステージ】

ツアー・オブ・ジャパン2025 第7ステージ・AMANO 相模原は、神奈川県相模原市のJR・京王線橋本駅近くの橋本公園前をスタートし、東京五輪でも通った旧小倉橋を通過してアクチュアルスタート、鳥居原ふれあいの館を通る1周13.8kmの周回コースを7周するステージだ。

スタートは駅から歩いて来られる場所だったので、朝から多くのファンが詰めかけていた。ありがたいことに、ここから周回コースへもシャトルバスが出ていて(事前予約制とのことだったが)、観戦しやすい設定である。もちろん、土曜日はお仕事がお休みの人も多いですね!

ソリューションテック・ヴィーニファンティーニのツアー・オブ・ジャパン2025 相模原ステージ

スタート地点の橋本公園でサインに応じる新城幸也

ソリューションテック・ヴィーニファンティーニのツアー・オブ・ジャパン2025 相模原ステージ

チームカーに腰掛けるユキヤとマーク・スチュワート

ソリューションテック・ヴィーニファンティーニのツアー・オブ・ジャパン2025 相模原ステージ

パレード区間を終えて串川橋から周回コースに入る集団

 

朝は16度ほどと肌寒いくらいで、選手たちは長袖を着てスタートを待った。チーム ソリューションテック・ヴィーニファンティーニは厚木市のホテルから選手バスで移動してきて、ゆっくりと準備。ジョルジェ・ジュリッチは「昨日は昨日、今日は今日」と話し、期待を持たせた。

パレードを経て8時59分にレースがスタート。周回は適度なアップダウンがあり、今日こそ逃げ切って勝利を挙げたい選手たちが序盤から活発に動いた。逃げはなかなか決まらず集団はときおりひとまとまりになり、中間スプリントポイントや山岳賞ポイントはそれぞれのジャージを争っている選手がポイントを重ねていく。

数名のアタックにユキヤが追いつこうとしたり、逃げとの差を詰めようとして集団の先頭にユキヤがいるシーンを何回か見かけた。そういうときのユキヤのスピードは切れ味が鋭く、思わず息を呑む。エーススプリンターを欠いたチームがどう動くのか、逃げに乗せていくのか、それとも……? 展開は神のみぞ知るところだ。

ソリューションテック・ヴィーニファンティーニのツアー・オブ・ジャパン2025 相模原ステージ

1周目、ほぼ一列棒状になって伸びる集団

ソリューションテック・ヴィーニファンティーニのツアー・オブ・ジャパン2025 相模原ステージ

2周目、今村ら数人の逃げを追いかけるユキヤ

ソリューションテック・ヴィーニファンティーニのツアー・オブ・ジャパン2025 相模原ステージ

3周目、韮尾根トンネル付近で数秒差の逃げを追うユキヤ

 

4周目に入ってすぐ、シマノレーシングやVC福岡が2人ずつ入った逃げが形成されていた。集団は10数秒ほど後ろに見えていたが、容認する雰囲気を見せていた。少し後方からジュリッチが加速していくのが見える。前に追いつくつもりだろう、これこそプロの動きだ。

5周目にはもう少し逃げとメイン集団は離れていたが、それでも45秒くらいだ。今村駿介(ワンティ・NIPPO・リユーズ)が単独でブリッジしていく。宮ヶ瀬湖湖畔のくねくね道やトンネルは、追ってくる選手の視界から隠れるのにも有効なのだ。

ソリューションテック・ヴィーニファンティーニのツアー・オブ・ジャパン2025 相模原ステージ

4周目、10人ほどの逃げから10秒ほど離れたメイン集団。ここからジョルジェ・ジュリッチがジャンプして逃げに乗った

ソリューションテック・ヴィーニファンティーニのツアー・オブ・ジャパン2025 相模原ステージ

5周目、宮ヶ瀬湖畔を走る逃げ集団12人

ソリューションテック・ヴィーニファンティーニのツアー・オブ・ジャパン2025 相模原ステージ

5周目、45秒ほどのタイム差のメイン集団、ソリューションテック・ヴィーニファンティーニはまとまっている

 

タイムギャップは大きく広がることも縮まることもなくファイナルラップに入った。メイングループが追い始めるのが遅すぎた感じで、「10kmで1分差を詰める」セオリーではもう届かない。逃げグループからアタックがかかり、結果的には区間勝利を挙げたベンジャミ・プラデスから3位までは逃げのメンバー、その後ろはメイン集団と逃げ集団が混ざったスプリントになってレースが終わった。

チーム ソリューションテック・ヴィーニファンティーニは6位にマーク・スチュワート(@メイン集団)、7位にジョルジェ・ジュリッチ(@逃げ集団)という結果に終わり、総合もスチュワートが4位となっている。総合3位のベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島)との差は13秒。明日こそ区間勝利を挙げ、できればスチュワートをポディウムに返り咲かせたいところだ。

ソリューションテック・ヴィーニファンティーニのツアー・オブ・ジャパン2025 相模原ステージ

6周目、今村駿介が追いついて13人になった逃げ集団。決して十分とはいえないタイム差だったが逃げ切った

ソリューションテック・ヴィーニファンティーニのツアー・オブ・ジャパン2025 相模原ステージ

ベンジャミ・プラデス(VC福岡)が逃げグループの3人の頭をとって区間勝利。メイン集団はギリギリ追いつかなかった

ソリューションテック・ヴィーニファンティーニのツアー・オブ・ジャパン2025 相模原ステージ

スチュワートとジュリッチがそれぞれ区間6位、7位

ソリューションテック・ヴィーニファンティーニのツアー・オブ・ジャパン2025 相模原ステージ

アシストに徹して73位でフィニッシュしたユキヤ

 

ツアー・オブ・ジャパン2025
第7ステージ AMANO 相模原ステージ

5月24日(土)8:50〜

橋本公園→旧小倉橋→串川橋→鳥居原ふれあいの館前周回コース
<パレード 4.8km>10.9km+13.8km×7周
走行距離=107.5km、獲得標高=1728m

 

相模原ステージ結果
1. ベンジャミ・プラデス(VC福岡)2:24:29
2. 今村 駿介(ワンティ・NIPPO・リユーズ)+0:01
3. ヨン・クノレ(レンベ・ラド・ネット)+0:01

6. マーク・スチュワート(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+0:06
7. ジョルジェ・ジュリッチ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+0:06
31. ヴァレリオ・コンティ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+0:06
38. ダヴィデ・バルダッチーニ(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+0:06
73. 新城 幸也(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+2:21

 

個人総合時間賞
1. アレッサンドロ・ファンチェル(JCL TEAM UKYO)16:32:17
2. シモーネ・ラッカーニ(JCL TEAM UKYO)+0:21
3. ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島)+1:09
4. マーク・スチュワート(ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ)+1:22

ポイント賞
ベンジャミ・プラデス(VC福岡)

山岳賞
ニコロ・ガリッボ(JCL TEAM UKYO)

新人賞
マクサンス・プラス(ワンティ・NIPPO・リユーズ)

団体総合時間賞
JCL TEAM UKYO

 

ツアー・オブ・ジャパン公式サイト
https://toj.co.jp/2025/

ツアー・オブ・ジャパン公式YouTubeチャンネル「BPAJ ch」
https://www.youtube.com/@BPAJch