ジロ・デ・イタリア2025 第5ステージはマリア・ローザのピーダスンが３勝目

2025.05.15
レース

text sasachini
photo LaPresse

イタリアで開催中の第108回ジロ・デ・イタリア（ＵＣＩワールドツアー）は、5月14日に南部のチェリエ・メッサーピカからマテーラまでの151kmでスプリント区間の第5ステージを競い、マリア・ローザを着たデンマークのマス・ピーダスン（リドル・トレック）がアップヒルの集団ゴールスプリントを制して今大会３勝目を上げた。

マリア・ローザのピーダスンがアップヒルのゴールスプリントを制し、今大会３勝目を上げた (photo : LaPresse)

第5ステージは180選手が出走。コース終盤は起伏があり、ゴールまで残り13.3kmのカテゴリーのない上りで集団はＵＡＥチーム・エミレーツ・ＸＲＧが先頭を引き、序盤の逃げは吸収され、ピュアなスプリンターたちは脱落していった。

ゴールまで残り2.4kmの短い上りではスロベニアのプリモシュ・ログリッチ（レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ）が先頭に出たが、新人賞のマリア・ビアンカを着たマティアス・ヴァチェック（リドル・トレック）がしっかりとマークした。しかし、小さくなった集団でマリア・ローザのピーダスンは一旦後方へと下がり、先頭を引くヴァチェックが後方を振り返って確認する場面もあった。

残り1kmのフラム・ルージュでピーダスンは再び集団の前方へと戻り、最後はヴァチェックのリードアウトでスプリントを開始した。フィニッシュラインでは地元イタリアのエドアルド・ザンバニーニ（バーレーンヴィクトリアス）が左側から追い上げたが、写真判定でピーダスンの勝利が確定した。これで彼の区間通算優勝数は４勝になった。

区間優勝したピーダスンがマリア・ローザを守った (photo : LaPresse)

5月15日はイタリア南部のポテンツァからナポリまでの227kmでスプリント区間の第6ステージが行われる。今大会の最長区間で、前半にカテゴリー２の峠、中盤にカテゴリー３の峠越えがあるが、終盤は平坦で、2年前ナポリがゴールだった時に優勝したのはピーダスンだった。

■マリア・ローザを着て今大会３勝目を上げたピーダスンのコメント
「勝ったがどうか全く確信はなかった。最後の20kmは信じられないほどキツかった。とても苦しんだ。これは本当にタフなステージだ。最後の上りを越えた所で、ボクはちょっと後方だった。まだ優勝争いのグループの中にいた。しかし、そこでとても苦しんでいた。ヴァチェックの後ろに戻るためにたくさんのエネルギーを使った。幸運にもそれは最後のスプリントのために十分残っていた。5ステージ中3勝で、マリア・ローザで勝つなんて常軌を逸しているよ」

(photo : LaPresse)

■第５ステージ結果
［５月１４日／チェリエ・メッサーピカ～マテーラ／151 km］
1. PEDERSEN Mads (LIDL-TREK / DEN) 3:27:31
2. ZAMBANINI Edoardo (BAHRAIN VICTORIOUS / ITA)
3. PIDCOCK Thomas (Q36.5 PRO CYCLING TEAM / GBR)
4. AULAR SANABRIA Orluis Alberto (MOVISTAR TEAM / VEN)
5. FIORELLI Filippo (VF GROUP BARDIANICSF-FAIZANE’ / ITA)
6. STORER Michael (TUDOR PRO CYCLING TEAM / AUS)
7. PACHER Quentin (GROUPAMA-FDJ / FRA)
8. RIVERA VARGAS Brandon Smith (INEOS GRENADIERS / COL)
9. CARUSO Damiano (BAHRAIN VICTORIOUS / ITA)
10. DEL TORO ROMERO Isaac (UAE TEAM EMIRATES XRG / MEX)

■第５ステージ後の総合成績（マリア・ローザ）
1. PEDERSEN Mads (LIDL-TREK / DEN) 15:11:52
2. ROGLIČ Primož (RED BULL – BORA – HANSGROHE / SLO) + 0:17
3. VACEK Mathias (LIDL-TREK / CZE) + 0:24
4. MCNULTY Brandon (UAE TEAM EMIRATES XRG / USA) + 0:31
5. DEL TORO ROMERO Isaac (UAE TEAM EMIRATES XRG / MEX) + 0:32
6. AYUSO PESQUERA Juan (UAE TEAM EMIRATES XRG / ESP) + 0:35
7. POOLE Max David (TEAM PICNIC POSTNL / GBR) + 0:43
8. TIBERI Antonio (BAHRAIN VICTORIOUS / ITA) + 0:44
9. STORER Michael (TUDOR PRO CYCLING TEAM / AUS) + 0:46
10. PELLIZZARI Giulio (RED BULL – BORA – HANSGROHE / ITA) + 0:50

［各賞］
■ポイント賞（マリア・チクラミーノ）: PEDERSEN Mads (LIDL-TREK / DEN)
（※第6ステージはKOOIJ Olav (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / NED)が着用）
■山岳賞（マリア・アッズーラ）: FORTUNATO Lorenzo (XDS ASTANA TEAM / ITA)
■新人賞（マリア・ビアンカ）: VACEK Mathias (LIDL-TREK / CZE)