ジロ・デ・イタリア2025 第4ステージはファンウーデンがサプライズな初優勝
イタリアで開催中の第108回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は、休養日明けの5月13日に南部のアルベロベッロからレッチェまでの189kmでスプリント区間の第4ステージを競い、オランダのカスペル・ファンウーデン(チーム ピクニック・ポストNL)が集団ゴールスプリントを制し、グランツール初参加で初優勝を果たした。
マリア・ローザを着たデンマークのマス・ピーダスン(リドル・トレック)は区間4位に入り、総合首位の座を守った。
世界遺産のアルベロベッロからスタート
バルカン半島南東部のアルバニアで開幕したジロは、3ステージを終えてイタリア南部のプーリア州へと移動し、イタリア初日の第4ステージは長靴の形をした半島のヒールに位置する世界遺産の村、アルベロベッロからスタート。気温は22℃で太陽の下を182選手が出走した。
スタートの合図と同時にスペインのフランシスコ・ムニョス(チーム ポルティ・ヴィジットマルタ)がアタックしたが、同調する選手はなく、彼が単独で132kmを逃げ続けた。集団では62km地点で落車事故が発生し、ニコラス・ズコウスキー(Q36.5 プロサイクリングチーム)がレースを棄権した。この事故にはマリア・ローザのピーダスンも巻き込まれたが、幸いケガはなかった。
84.2km地点に設定されていた中間スプリントの『レッドブルKM』は、ムニョスが1位で通過した後、集団はボーナスタイム狙いのスプリントを競い、イサーク・デルトロ(UAEチーム・エミレーツ・XRG)が2位通過で4秒、プリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が3位通過で2秒のボーナスタイムを獲得した。これでマリア・ローザのピーダスンと総合2位のログリッチのタイム差は7秒になった。
ムニョスを吸収後、レッチェのローカル・サーキットに入ってから集団では再び落車が発生し、ジューリオ・チッコーネ(リドル・トレック)が遅れたが、チームメイトの助けを借りて集団に戻る事ができた。最後は曲がりくねったトリッキーなコースでの集団ゴールスプリントをファンウーデンが制した。
5月14日はイタリア南部のチェリエ・メッサーピカからマテーラまでの151kmでスプリント区間の第5ステージが行われる。
■グランツール区間初優勝した23歳のファンウーデンのコメント
「1人でやり遂げたわけじゃない。チーム全体、ここにいるチームメイトのみんな、本部にいるスタッフも一緒にやり遂げたんだ。風はなく、良い長いスプリントができると分かっていた。我々はシーズン開幕からリードアウトで良い仕事をしていた。先週のツアー・オブ・ターキーもだ。初めてのグランツールで、初めてのスプリントでの勝利だ。でも、サプライズではないと思う。時にはチームメイトたちがボクを信頼してくれるのと同じくらい、ボクもボク自身を信頼しなければならない。将来の事は分からないが、今はこの勝利に満足しているよ」
■第4ステージ結果
[5月13日/アルベロベッロ(ピエトラマードレ)~レッチェ/189 km]
1. VAN UDEN Casper Cornelis (TEAM PICNIC POSTNL / NED) 4:02:21
2. KOOIJ Olav (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / NED)
3. ZIJLAARD Maikel (TUDOR PRO CYCLING TEAM / NED)
4. PEDERSEN Mads (LIDL-TREK / DEN)
5. GROVES Kaden Alexander (ALPECIN-DECEUNINCK / AUS)
6. BENNETT Sam (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / IRL)
7. MAGNIER Paul (SOUDAL QUICK-STEP / FRA)
8. TURNER Ben (INEOS GRENADIERS / GBR)
9. MOSCHETTI Matteo (Q36.5 PRO CYCLING TEAM / ITA)
10. ZANONCELLO Enrico (VF GROUP BARDIANICSF-FAIZANE’ / ITA)
■第4ステージ後の総合成績(マリア・ローザ)
1. PEDERSEN Mads (LIDL-TREK / DEN) 11:44:31
2. ROGLIČ Primož (RED BULL – BORA – HANSGROHE / SLO) + 0:07
3. VACEK Mathias (LIDL-TREK / CZE) + 0:14
4. MCNULTY Brandon (UAE TEAM EMIRATES XRG / USA) + 0:21
5. DEL TORO ROMERO Isaac (UAE TEAM EMIRATES XRG / MEX) + 0:22
6. AYUSO PESQUERA Juan (UAE TEAM EMIRATES XRG / ESP) + 0:25
7. POOLE Max David (TEAM PICNIC POSTNL / GBR) + 0:33
8. TIBERI Antonio (BAHRAIN VICTORIOUS / ITA) + 0:34
9. STORER Michael (TUDOR PRO CYCLING TEAM / AUS) + 0:36
10. PELLIZZARI Giulio (RED BULL – BORA – HANSGROHE / ITA) + 0:40
[各賞]
■ポイント賞(マリア・チクラミーノ): PEDERSEN Mads (LIDL-TREK / DEN)
(※第5ステージはKOOIJ Olav (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / NED)が着用)
■山岳賞(マリア・アッズーラ): FORTUNATO Lorenzo (XDS ASTANA TEAM / ITA)
■新人賞(マリア・ビアンカ): VACEK Mathias (LIDL-TREK / CZE)
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