ジロ・デ・イタリア2025 第3ステージはピーダスンが2勝目を上げてマリア・ローザ奪還
バルカン半島南東部のアルバニアで開幕した第108回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は、5月11日に南部の港町ヴローラがスタートとゴールの160kmで中級山岳区間の第3ステージを競い、ポイント賞のマリア・チクラミーノを着たデンマークのマス・ピーダスン(リドル・トレック)が集団ゴールスプリントを制して今大会2勝目を上げ、ボーナスタイムで総合首位に返り咲いた。
アルバニア最終日の第3ステージは182選手が出走。序盤の逃げはゴールまで残り50kmを切って始まったカテゴリー2のロガラ峠(標高1030m)のふもとでまだ集団に1分差を付けていたが、この上りで全員吸収された。集団からはイタリアのロレンツォ・フォルトゥナート(XDS・アスタナ チーム)とスペインのペリョ・ビルバオ(バーレーン ヴィクトリアス)がアタックして先行した。
集団は第1ステージと同じようにリドル・トレックが先頭を引いてペースを上げたが、山頂ではその役目をUAEチーム・エミレーツ・XRGが引き継いだ。ロガラ峠の山頂はフォルトゥナートが先頭で通過し、山岳賞の総合首位に立ってマリア・アッズーラを獲得した。先頭の2人は山頂で集団に40秒差を付けていたが、長い坂を下った後、残り19kmで吸収された。
カテゴリー2のロガラ峠越えで集団は60~70人になっていた。最後は第1ステージと同じように、新人賞のマリア・ビアンカを着たマティアス・ヴァチェック(リドル・トレック)のリードアウトでピーダスンがスプリントを開始し、追い上げるニュージーランドのコービン・ストロング(イスラエル・プルミエテック)を寄せ付けずに勝利を収めた。
ピーダスンは前日の個人タイムトライアルではたった1秒差で総合首位の座を失っていたが、この日は区間1位で10秒のボーナスタイムを獲得し、スロベニアのプリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)に9秒差を付けて総合首位に返り咲き、マリア・ローザを奪い返した。
アルバニアでの開幕3ステージを終え、ジロ一行はイタリア南部のプーリア州へと移動し、5月12日は移動日を兼ねた休養日となる。5月13日はアルベルベッロからレッチェまでの189kmで、スプリント区間の第4ステージが行われる。
■今大会区間2勝目を上げ、マリア・ローザを奪還したピーダスンのコメント
「ここではずっと人生で最高のコンディションだと話しているが、自分が知っているのは我々がこの好調さをクラシックから今までずっと維持できているという事だ。アルバニアでのジロの最初の3日間は、自分にとても向いていた事も考慮しなければならない。自分にできる事を見せるのは簡単だった。もしも開幕から平坦な1日だったら、自分は5位かそこらでゴールしていて、結果は異なっていただろう。
今日はどれくらい厳しいステージなのが不安だったが、我々は望んでいたようなレースをする事ができた。ヴァチェック(22歳)は絶対的に素晴らしい。あの子には大きな未来があるだろう。彼がここで区間優勝するように、ボクはできる事を全てするだろう。彼はマシーンで、クラシックではボクのためにとても多くの事をやってくれた。彼がボクのためにレースをしてくれる事を誇りに思うよ」
■第3ステージ結果
[5月11日/ヴローラ(アルバニア)~ヴローラ(アルバニア)/160 km]
1. PEDERSEN Mads (LIDL-TREK / DEN) 3:49:47
2. STRONG Corbin John (ISRAEL – PREMIER TECH / NZL)
3. AULAR SANABRIA Orluis Alberto (MOVISTAR TEAM / VEN)
4. RIVERA VARGAS Brandon Smith (INEOS GRENADIERS / COL)
5. ZAMBANINI Edoardo (BAHRAIN VICTORIOUS / ITA)
6. OLDANI Stefano (COFIDIS / ITA)
7. VENDRAME Andrea (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / ITA)
8. MARCELLUSI Martin (VF GROUP BARDIANICSF-FAIZANE’ / ITA)
9. FIORELLI Filippo (VF GROUP BARDIANICSF-FAIZANE’ / ITA)
10. SCARONI Christian (XDS ASTANA TEAM / ITA)
48. ROGLIČ Primož (RED BULL – BORA – HANSGROHE / SLO)
■第3ステージ後の総合成績(マリア・ローザ)
1. PEDERSEN Mads (LIDL-TREK / DEN) 7:42:10
2. ROGLIČ Primož (RED BULL – BORA – HANSGROHE / SLO) + 0:09
3. VACEK Mathias (LIDL-TREK / CZE) + 0:14
4. MCNULTY Brandon (UAE TEAM EMIRATES XRG / USA) + 0:21
5. AYUSO PESQUERA Juan (UAE TEAM EMIRATES XRG / ESP) + 0:25
6. DEL TORO ROMERO Isaac (UAE TEAM EMIRATES XRG / MEX) + 0:26
7. POOLE Max David (TEAM PICNIC POSTNL / GBR) + 0:33
8. TIBERI Antonio (BAHRAIN VICTORIOUS / ITA) + 0:34
9. STORER Michael (TUDOR PRO CYCLING TEAM / AUS) + 0:36
10. PELLIZZARI Giulio (RED BULL – BORA – HANSGROHE / ITA) + 0:40
[各賞]
■ポイント賞(マリア・チクラミーノ): PEDERSEN Mads (LIDL-TREK / DEN)
(※第4ステージはTONELLI Alessandro (TEAM POLTI VISITMALTA / ITA) が着用)
■山岳賞(マリア・アッズーラ): FORTUNATO Lorenzo (XDS ASTANA TEAM / ITA)
■新人賞(マリア・ビアンカ): VACEK Mathias (LIDL-TREK / CZE)
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