マイナビ ツール・ド・九州2024のフィニッシュはどんなところ? 福岡県宗像、岡垣の見どころを紹介

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  • text 金指 明裕
  • photo 弥永浩次/マイナビ ツール・ド・九州2024実行委員会

model:beki Presented by 福岡県観光連盟

マイナビ ツール・ド・九州2024が10月11〜14日の日程で開催される。今年の見所のひとつは、コースがリニューアルされた福岡ステージだ。

今年の勝者が決まる「福岡ステージ」(10/14)

マイナビ ツール・ド・九州2024は、福岡県の小倉で開幕し、宗像でフィニッシュするクリテリウム+3つのステージからなる。昨年の北九州から大牟田を目指すラインレースから、岡垣町と宗像市を舞台にする走距離約141kmの周回コースに変更され、日程も大会2日目から最終日に設定された。颯爽と駆け抜ける選手達を何度も応援できる周回レースは、レース観戦初心者も楽しむことができる。さらに岡垣町と宗像市は、観光スポットやグルメの宝庫なので、ぜひサイクリングで訪れたいエリアでもある。

今回の記事では、福岡ステージのコース周辺で楽しめる、おすすめの観光地やグルメ情報、さらにレース当日の観戦スポットについて、福岡からサイクリングの魅力を発信しているbekiさんとともに紹介する。

ツール・ド・九州福岡ステージ第3ステージ

最終第3ステージのコースマップ。岡垣町の岡垣サンリーアイからスタートして、KOMスプリントポイントを含む周回エリアを9.5周し、宗像市の宗像大社にフィニッシュする。

 

観戦ポイントマップはこちら(PDF)

駐車場や、無料シャトルバス。出場チームなどの情報を掲載している。

 

スタート地点は「岡垣サンリーアイ」

ツール・ド・九州

福岡ステージは、岡垣町の複合施設「岡垣サンリーアイ」をスタート地点にレースがはじまる。ウォーミングアップやミーティングをする選手達を間近で見ることができ、レース直前の緊張感や、会場独特の雰囲気を味わえる。レース当日はJR海老津駅から無料のシャトルバスが運行されるので、レースのスタートを見守ってから、周回コースの観戦スポットへ移動するのがおすすめだ。

 

レース観戦と合わせて行きたい、見逃せない観光スポットはここ!

スタート地点から約5km進むと、本格的にレースが展開する周回コースへ突入する。

選手間の駆け引きや、アタック合戦が予想される内浦(うつら)エリアにある垂水峠周辺の山岳区間と、玄界灘を見渡す、平坦基調でレースが高速で進行する波津(はつ)エリアで構成された、メリハリのある周回コースを選手達は9周回する。

ここからはそれぞれのエリアの観戦スポットについて紹介していく。なお岡垣町の観光情報については、森の中のリゾート施設として広く親しまれている「ぶどうの樹」を運営する、株式会社グラノ24Kの常務・大堂さんにご協力いただいた。

 

KOMの垂水峠周辺ではグルメと観戦が楽しめる

ツール・ド・九州

岡垣町と宗像市の境である垂水峠の頂上付近が、福岡ステージ唯一のKOMポイントで、山岳賞を狙うクライマー達の鍔迫り合いを観戦できる。

 

クラフトビール醸造工場「FUKUOKA CRAFT」

山岳区間の入り口付近にあるクラフトビール醸造工場「FUKUOKA CRAFT」は、カフェとレストランが併設されており、レース当日は飲み放題付きの観戦プランも提供される。こだわりのクラフトビールを楽しみながらレースを観戦することが可能で、ビール好きには堪らないひと時になるはずだ。ちなみに、ビールの仕込み用に汲み上げる地下水を無料でボトリングさせてくれるので、ライドの途中に立ち寄るサイクリストも多いのだとか。もちろんビールはお土産にしてライド後のご褒美に。

ツール・ド・九州フクオカクラフト岡垣

福岡クラフトブリューイングの醸造所。2階のテラス席を観戦飲み放題プラン用に解放予定

 

ツール・ド・九州

テラスからの眺め。左から右にレースが進行する。観戦にはベストポジションだ

ツール・ド・九州フクオカクラフト岡垣

タップで提供される他に、缶もある。サイクリングで現地に行く場合はお土産にできる

 

ツール・ド・九州

醸造所の仕込み水には、地下水をつかっている。その水はショップの横で汲むこともできる。サイクリストに嬉しいサービス 

 

地ワインが楽しめるワイナリー「ぶどうの樹」

ツール・ド・九州

ぶどうの樹、大堂卓哉さんに話を聞いた

ツール・ド・九州ぶどうの樹

FUKUOKA CRAFTからほど近い「ぶどうの樹ワイナリー」も、おすすめ観戦スポットだ。

「自社農園で育てたブドウと、岡垣町の豊かな水で作られたワインは好評をいただいており、ワインとのペアリングが楽しめるチーズや自家製スモーク各種も販売しています。レース当日、ワイナリーには飲食ブースが多数出店し、ステージイベントも盛り沢山なので、きっとサイクルフェスといった雰囲気が味わえますよ。レースのライブ映像が楽しめる大型ビジョンも設置され、MCによる解説を聞きながらレース観戦ができるのでぜひお越しください。」

ツール・ド・九州

レース観戦に地ワインはいかが?

 

ツール・ド・九州

ノンアルコールのブドウジュースもある

 

ツール・ド・九州ぶどうの樹

レース当日はワインフェスを開催予定(写真は他のイベント開催時の様子)

 

観戦してたら、自分も山に上りたくなった?

ツール・ド・九州

垂水峠に訪れたら「成田山不動寺」にも立ち寄りたい。展望台からの眺めは絶景で、日本の白砂青松100選にも選ばれた三里松原を含む、美しい海岸線が一望できるフォトスポットだ。

 

スプリントポイント波津海岸はフォトスポット

選手達は垂水峠をダウンヒルで抜けた後は、宗像市の鐘崎漁港のエリアを抜けて、海岸沿いのコースを進む。波津海岸(八幡屋前)にスプリントポイントが設置されており、スプリンター達による迫力あるスプリント合戦が楽しめる。ここも観戦スポットの一つとなっており、キッチンカーや飲食ブースなどが設けられ、地元の食などが堪能できる。

ツール・ド・九州スプリントポイント

スプリントポイントの八幡屋前。海岸線の緩いカーブが続く。道は平坦だが、風向きによってはレースの展開に影響が出るだろう

 

「スプリントポイントの目の前にある八幡屋は、旅館とグランピングを掛け合わせたリョカンピングというユニークな取り組みをしており、レース当日はF1のモナコGPさながら、海岸線沿いを高速で走る選手達を旅館の上階部から見下ろす形の観戦を予定しています。岡垣町が福岡ステージの開催地と決まり、町に訪れるサイクリストが増えてきたと実感しています。町全体としても、今回のレースが岡垣町の魅力をサイクリストに届ける絶好の機会になると思っているので開催を楽しみにしています。」(大堂)

すぐ近くには、岡垣町のサイクリングの起点、サイクルステーション「リンリンクラブ岡垣」がある。JRの「ななつ星」を手掛けた水戸岡鋭治氏がデザインした建物は気品に満ちて美しく、壁掛けの自転車ラックなど、サイクリストに嬉しい機能も備えられている。隣接する海岸沿いの駐車場では、フォトジェニックな写真の撮影も可能だ。

 

ツール・ド・九州

玄界灘が目の前。リンリンクラブ岡垣

ツール・ド・九州

スプリントポイントのそばにある波津海岸の堤防にあるフォトスポット。集団を待つ間に撮影してみてはどうだろうか

 

「スプリントポイントで観戦を予定している方は、歩いてすぐの場所にある鮨屋台にも足をお運びください。店内全ての座席から玄界灘を眺めることができる絶好のロケーションが特徴で、一貫ずつ職人が作るこだわりの寿司はどれも絶品ですよ。その中でも、新鮮なイカの握りは玄界灘の名物なのでぜひお召し上がりください。」(大堂)

 

ツール・ド・九州鮨屋台

ツール・ド・九州

ランチで楽しめる「花-hana-コース」。おまかせ12貫(写真は一部)と小鉢や茶碗蒸しが付いて3960円

ツール・ド・九州

bekiさんも、あまりのおいしさにこの表情

ツール・ド・九州ふれあい広場スプリントポイント

スプリントポイントのそばにある「岡垣町ふれあいスポーツ広場」。ここでも観戦イベントが開催される。飲食ブースが出店されるほか、エア遊具や自転車体験スペースも設けられるので、家族で観戦を楽しめる

 

世界遺産の宗像大社がフィニッシュ

ツール・ド・九州

 

レースもいよいよ終盤へ。周回コースを走り抜けた一団は、フィニッシュ地点である宗像大社を目指して一段と加速する。レース当日はモニターが設置される「道の駅むなかた」を高速で通り抜け、最後コーナーをパスすると福岡ステージとマイナビ ツール・ド・九州2024の順位を確定させるスプリント合戦へ突入してレースはフィニッシュを迎える。

「道の駅むなかた」でも、観戦イベントが開催される。宗像市内を中心とした酒造メーカーや飲食店が集合し、宗像の食を提供する「むなかたバル」が開催される。「食のまち宗像」の”おいしい”を体感しながらレースを楽しもう。

 

ツール・ド・九州

道の駅むなかた

ツール・ド・九州

道の駅むなかたは、海産物の朝市が有名。立派な鯛も並ぶ

ツール・ド・九州

宗像大社の参道でもある長い直線でフィニッシュする。先頭で現れるのは逃げた選手か。それとも集団によるスプリント争いになるのか?

 

「宗像大社」は、実は交通安全の御守り発祥の地であることをご存知だろうか。古来より、大陸と日本を繋ぐ海上路の安全を祈願する信仰の地とされ、サイクリストのための交通安全祈願も実施している。自転車専用の交通安全御守りを手に入れることも可能。自分用はもちろん、サイクリスト仲間へのお土産にもぴったりだ。安全運転について見つめ直す機会になるので、サイクリストならぜひ訪れたい。

 

ツール・ド・九州

愛車とともにお祓いを受けるbekiさん

ツール・ド・九州

ハンドル回りに付けやすい、交通安全お守りを買うことができる

ツール・ド・九州

サイクリストへのお土産として喜ばれている

ツール・ド・九州

神妙な面持ちで御幣を持つ

ツール・ド・九州

御幣をいただく

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お祓いをしてくださったのは、宗像大社権彌宜の長友貞治さん(写真右)

 

宗像エリアの魅力をもっと感じられる、大島へ行こう

ツール・ド・九州

 

宗像大社は、沖ノ島の沖津宮、大島の中津宮、そして九州本土の田島にある辺津宮、計三社の総称であり世界遺産にも登録されている。せっかく宗像へ訪れたなら大島にも立ち寄って、サイクリングを楽しみたい。大島までの所要時間は、神湊港からフェリーで約25分、旅客船なら約15分で到着する。

 

ツール・ド・九州

カーフェリーなら、自転車を分解しないで載せることができる。デッキから玄界灘の景色を楽しもう

ツール・ド・九州

大島にある宗像大社の中津宮。奥の鳥居の先に長い階段があり、登った上に社殿がある

ツール・ド・九州

大島港にあるレンタサイクルの受付

 

レンタサイクルもあるが、フェリーなら自転車の持ち込みが可能(※旅客船の場合、輪行袋に収納すれば持ち込み可)だ。大島に到着したら、まずは中津宮へ参拝。その後は御嶽山展望台や砲台跡、沖ノ島を望む沖津宮遙拝所など島内の名所をサイクリングで満喫しよう。

 

港のそばにある玄海横丁で、地元の海鮮、食材を堪能せよ!

宗像大社と併せて訪れたいグルメスポットと言えば、神湊港から徒歩5分の位置にある玄海横丁。海水浴場に直結しており、新鮮な海鮮物やお肉のBBQ、海鮮丼などを楽しむことが可能だ。券売機でチケットを購入し、好きな食材を自由に選ぶシステムを採用しており、自分好みのオリジナルBBQメニューを楽しむことができる。縁日や餅つき、地引き網料などの体験型イベントも不定期で開催しており、何度でも訪れたくなる。

 

ツール・ド・九州

海鮮丼、BBQ用の海産物、肉。それぞれ2人前。サザエはまだ生きていて新鮮

ツール・ド・九州

エビから焼いちゃうよ!

ツール・ド・九州

横丁というだけあって、店内には複数の地元の漁師さんによる出店がある。その日の水揚げによってメニューが違うので、選ぶ楽しみがある

 

 

開幕は今年も小倉城クリテリウム

ツール・ド・九州

第1回大会は、チームブリヂストンサイクリングがの兒島直樹が優勝

 

マイナビ ツール・ド・九州2024の開幕戦は、昨年と同じく小倉城クリテリウム。小倉城の天守閣を間近に、1周約1.8kmのコースを25周する走距離約45kmのレースで、高速で駆け抜けていく選手達の迫力ある走りが見所だ。小倉の中心地で開催されるので、電車でのアクセスが良くて遠方からも訪れやすい。ぜひ小倉観光とセットで観戦したい。

 

ツール・ド・九州小倉クリテリウム

開幕レースの小倉城クリテリウムのコース

ツール・ド・九州

コースは小倉城の周りを周回する

 

マイナビ ツール・ド・九州2024、福岡ステージアクセス情報

福岡ステージは、JR海老津駅とBOAT RACE芦屋から周回コースの観戦スポットを往来する無料のシャトルバスが運行される。フィニッシュ会場で観戦をする場合、JR赤間駅とJR東郷駅、そして宗像市役所と宗像終末処理場グラウンドからのバスを利用しよう。自転車や自動車で観戦をする場合、大規模な交通規制に注意が必要だ。交通規制の詳細については大会公式ページの交通規制に関するページを参照。

問い合わせ先

マイナビ ツール・ド・九州2024
https://www.tourdekyushu.asia/