ジロ・デ・イタリア2024 第9ステージはコーイが初優勝
イタリアで開催中の第107回ジロ・デ・イタリア（ＵＣＩワールドツアー）は、5月12日にアヴェッツァーノからナポリまでの214kmで第９ステージを競い、オランダのオラフ・コーイ（チーム ヴィスマ・リースアバイク）が集団ゴールスプリントを制し、グランツール初参加で区間初優勝を果たした。
22歳のコーイが初参加のグランツールで区間初優勝を上げた (photo : LaPresse)
区間2位はポイント賞のマリア・チクラミーノを着たイタリアのジョナタン・ミラン（リドル・トレック）、3位はコロンビアのセバスティアン・モラノ（ＵＡＥチーム・エミレーツ）だった。総合リーダーのマリア・ローザはスロベニアチャンピオンのタデイ・ポガチャル（ＵＡＥチーム・エミレーツ）が守った。
マリア・ローザを守ったポガチャルは、チームメイトのモラノのために集団を引く場面もあった (photo : LaPresse)
アラフィリップ、ナルバエスが終盤にアタック
快晴のアヴェッツァーノからスタートする集団 (photo : LaPresse)
中部アブルッツォ州から南部のナポリまで南下する長距離区間の第９ステージは163選手が出走。カザフスタンチャンピオンのアレクセイ・ルツェンコ（アスタナ カザクスタン チーム）が病気で出走しなかった。オフィシャルスタートと同時にチーム ポルティ・コメータのミルコ・マエストリとアンドレーア・ピエトロボンの２人がアタックしたが、合流する選手はいなかった。
２人は一時集団に３分以上のタイム差を付けて逃げ続けたが、集団ゴールスプリントを狙うアルペシン・ドゥクーニンクやリドル・トレックがコントロールし、ゴールまで残り28kmで20秒差にまで縮まっていた。カテゴリーのない上り坂が始まると、集団からジュリアン・アラフィリップ（スーダル・クイックステップ）がアタックし、同調した選手たちと一緒に先頭の２人に合流した。
ゴールまで残り20kmで、７人の先頭グループからアラフィリップがアタックし、エウェン・コスティウ（アルケア・Ｂ＆Ｂホテルズ）と２人で先頭を逃げ続けた。残り10kmで最後の上り坂が始まるとコスティウは遅れ、先頭はアラフィリップ１人になった。彼は10数秒差を付けて逃げ続けたが、残り7.7kmで集団から飛び出したエクアドルチャンピオンのジョナタン・ナルバエス（イネオス・グレナディアズ）に追い越されてしまった。
逃げていたアラフィリップを追い抜いて先頭に立ったナルバエスだったが… (photo : LaPresse)
ナルバエスは数秒差で先頭を逃げ続けたが、彼もゴールスプリントを開始した集団にフィニッシュラインのわずか50m手前で飲み込まれてしまった。最後は22歳のコーイがミランを打ち負かして初優勝を勝ち取った。
5月13日は最初の休養日となり、２週目の初日となる14日はポンペイをスタートし、標高1392mでカテゴリー１のクザーノ・ムトリ頂上にゴールする142kmの第10ステージが行われる。
■グランツール初参加で区間初優勝したコーイのコメント
「グランツール初優勝は自分が探し求めていたものだったが、我々のチームにとって最初の週は難しく不運で、今日は厳しいステージだった。逃げの選手たちを捕まえられるかどうかは分からなかったが、チームは取り組み続けた。チームメイトたちがボクを理想的な位置に置いてくれた。キツかったが、ボクは本当にグランツール初優勝が欲しかった。これからもっとたくさん勝てる事を望んでいるよ」
コーイがマリア・チクラミーノのミランをゴールスプリントで打ち負かした (photo : LaPresse)
■第９ステージ結果
［５月１２日／アヴェッツァーノ～ナポリ／214 km］
1. KOOIJ Olav (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / NED) 4:44:22
2. MILAN Jonathan (LIDL-TREK / ITA)
3. MOLANO BENAVIDES Juan Sebastian (UAE TEAM EMIRATES / COL)
4. DAINESE Alberto (TUDOR PRO CYCLING TEAM / ITA)
5. VAN POPPEL Danny (BORA – HANSGROHE / NED)
6. MIHKELS Madis (INTERMARCHÉ – WANTY / EST)
7. GROVES Kaden Alexander (ALPECIN-DECEUNINCK / AUS)
8. VENDRAME Andrea (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / ITA)
9. BALLERINI Davide (ASTANA QAZAQSTAN TEAM / ITA)
10. KANTER Max (ASTANA QAZAQSTAN TEAM / GER)
■第９ステージ後の総合成績（マリア・ローザ）
1. POGAČAR Tadej (UAE TEAM EMIRATES / SLO) 32:59:04
2. MARTINEZ POVEDA Daniel Felipe (BORA – HANSGROHE / COL) +2:40
3. THOMAS Geraint (INEOS GRENADIERS / GBR) +2:58
4. O’CONNOR Ben (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / AUS) +3:39
5. UIJTDEBROEKS Cian (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / BEL) +4:02
6. TIBERI Antonio (BAHRAIN VICTORIOUS / ITA) +4:23
7. FORTUNATO Lorenzo (ASTANA QAZAQSTAN TEAM / ITA) +5:15
8. RUBIO REYES Einer Augusto (MOVISTAR TEAM / COL) +5:28
9. ARENSMAN Thymen ((INEOS GRENADIERS / NED) +5:30
10. HIRT Jan (SOUDAL QUICK-STEP / CZE) +5:53
［各賞］
■ポイント賞（マリア・チクラミーノ）: MILAN Jonathan (LIDL-TREK / ITA)
■山岳賞（マリア・アッズーラ）: POGAČAR Tadej (UAE TEAM EMIRATES / SLO)
■新人賞（マリア・ビアンカ）: UIJTDEBROEKS Cian (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / BEL)
●第10ステージのコースプロフィール (MAP : RCS Sport)
(photo : LaPresse)
