ビルバオ9位、新城はエースのために力を出し切りリタイア リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ2024

新城幸也(バーレーン ヴィクトリアス)は4月21日(日)、ベルギー南部のワロン地域で開催されたUCIワールドツアーの1dayレース『Liège – Bastogne – Liège2024(リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ2024)』に出場した。

アルデンヌクラシック3連戦の最後を締めくくるこのレースは、1892年から行われている最も歴史あるワンディレースで、別名は最古参という意味の「ラ・ドワイエンヌ」と呼ばれており、春のクラシックシーズンの最終戦となる格式あるモニュメント。

コースはワロン地方独特の丘陵地帯のアップダウンが延々と続き、ほぼ平坦がなく獲得標高は4500mに達する254kmの長丁場。天気が味方してくれることなく、気温2℃、雪交じりの雨という凍える寒さの中でレースはスタート。新城は序盤から集団前方で昨年3位のサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア)やペリョ・ビルバオ(スペイン)のサポートをしながらの走りに徹していた。

新城幸也 リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ2024

序盤から集団の先頭で走る新城 Photo:Cor Vos

新城幸也 リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ2024

カメラに笑顔を見せる新城 Photo:Cor Vos

 

97km地点、集団内で大きな落車が発生し集団が分断。新城は間一髪で落車を免れたが、多くの選手が足止めを余儀なくされ、2つに分かれた集団はペースアップした前方の集団を追わなければならないという不利な状況に。新城は落車に巻き込まれたビルバオの復帰を待ち、前の集団を追いかける。

他チームのエースや有力選手たちも多く含まれる第2集団は、ペースを上げるメイン集団に1分以上のタイム差を付けられるが、取り残されたチームのアシストの意地の追い上げで残り80km地点で先頭集団に追いつく。新城ら、追いつくために力を尽くした選手たちが遅れ、この時点で人数が絞られる。

このころには晴れ間が見えるまで天候は回復し、各チームのエースたちによるアタック合戦の中、3位争いの集団で粘ったビルバオが9位に入った。新城はエースのために力を出し切り、リタイアでアルデンヌクラシックを終えた。

新城幸也 リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ2024

チームメイトらとブイトラゴを守りながら走る前方をキープする新城 Photo:Cor Vos

 

新城幸也のコメント:

「ブイトラゴ、ビルバオ、ティベリ、プールスと強力なクライマー4人を、151kmから始まる狭い道幅のアップダウン区間を良いポジションで入ることが今日のポイントだったので、そのために残りの3人で働いた。

しかし運が悪く、落車で集団分裂。ビルバオが巻き込まれたので、出来る限りメイン集団の近くまで引き上げて、自分は集団から遅れた。振り返れば、後ろにはまだ大きな集団がいたし、そこで力を使いきるべきだったのか解らないけど。最善は落車に巻き込まれないポジションにビルバオを運ぶべきだったと反省している。

これにて、シーズン前半戦は一段落した。少し休みを入れて、まずは体とメンタルをリセットして、その後、後半戦に向けてまた準備していきたい。日本でもライブ放送があったのに、良いところを見せられず残念だった。応援ありがとうございました!」

J SPORTS リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ特設サイト