ワールドチームバイク図鑑2024 イネオス グレナディアズ

世界最高峰のプロレースは、バイクメーカーにとって製品の開発・プロモーションの重要な場でもあり、各社がその威信を賭けた最先端のモデルが集結する。2024シーズンのイネオス グレナディアズの機材をチェックしよう。

ドグマF

PINARELLO
DOGMA F

ピナレロ・ドグマF

●ドグマFディスク
フレームセット価格/110万円(通常カラーモデル)

チーム創設から14年の歴史の中でメインスポンサーはスカイからイネオスになり、所属選手も移りゆく中で、変わらないのものといえばエース格のG・トーマスとバイクサプライヤー、ピナレロの存在である。もちろんバイクは常にプロトンで時代の先端を行く存在であり、現在は「ドグマF」がベテランのトーマスや気鋭の若手T・ピドコック、C・ロドリゲスの走りを支える。他社の多くがエアロや軽量モデルという2系統を揃える中で、ピナレロは常に「ドグマ」という究極の万能機だけで、高速の平坦路、険しい山岳、荒れた石畳の道を戦い抜く。それは何かの性能だけに秀でるのではなく、剛性、軽量性、空力、快適性の全てが高次元で融合したものこそが“最強”のロードバイクであるというピナレロの哲学ゆえだ。そして11のフレームサイズ、16のハンドルバーサイズという幅広いサイズ展開により、可能な限り最適なポジションを提供するのも、常にライダーを中心にバイク作りを考えるピナレロならではである。

使用パーツブランド
コンポ/シマノ
ホイール/シマノ
タイヤ/コンチネンタル
ハンドルセット/モスト
サドル/プロロゴ

ボリデF TT

PINARELLO
BOLIDE F TT

ピナレロ・ボリデF TT

価格/253万円(フレームセット+カーボンハンドルセット)

個人TTのスペシャリスト、F・ガンナを2度アルカンシェルへ導いた「ボリデTT」。その最新作が2022年にディスク専用機となった「ボリデF TT」だ。旧作よりハンドリング性能を向上させ、低速での抵抗を削減するためにディスクブレーキを採用。これによる空気抵抗の増加を相殺するためにシート周りの設計が見直されている。さらに28Cタイヤも装備可能にしているが、総合的な空力は前作と同レベルを実現。その一方で剛性面は各部で増しており、駆動・反応性がさらに高められている。ベースバーとエクステンションも新設計されたもので、空力改善と調整の簡略化も実現しているという。

※掲載価格はプロチームが使うモデルと同等もしくは近似グレードです。プロチームが使用する車体は、カラーリングやパーツアッセンブルが異なる場合があります。モデルによっては国内で取り扱いのないものもあります。掲載写真は、一部市販モデルを含みます。