タンデム自転車の公道走行が全国で解禁に

2023年7月1日、改正東京都公安委員会規則が施行され、東京都でもタンデム自転車の公道での定員乗車が可能になった。これにより、日本全国でタンデム自転車の公道走行が解禁された。

 

タンデム自転車解禁セレモニー

 

軽車両の乗車人数の制限の例外を定める東京都公安委員会規則10条1号ア(ウ)が、「タンデム車……に運転者以外の者1人を乗車させるとき」と改められた。ただし、タンデム自転車は普通自転車の規格190cmを超える長さのため、走れるのは車道のみとなる。

タンデム自転車の公道走行が解禁された当日には都庁でセレモニーが行われ、およそ20台のタンデム自転車が都庁前の道路を走った。

 

日本自転車普及協会の小泉昭男会長

挨拶する日本自転車普及協会の小泉昭男会長。「セレモニーをきっかけに、タンデムがもっと社会に浸透して、障害をお持ちの方、お持ちでない方、お年寄り、若い方、そういう全ての方々に楽しんでいただけるような自転車ライフが実現すればと思います」

白戸太朗議員

タンデム自転車の解禁に向けて活動してきた東京都議会議員の白戸太朗さん。「例えば、スピードが出やすいけど意外と回転半径は大きいですとか、ブレーキの仕方が違いますとか、タンデムならではの難しさと面白さを、一般の人たちにどうやって知っていただけるか、これが今から我々の課題だと思います」

セレモニーランの出発 セレモニーラン

 

セレモニーに参加した、本誌2023年4月号のハンドメイドバイシクル展レポートでも取り上げた分割できるデモンタブルなどのタンデムバイクも製作するバイク&ハイクの竹内正昭代表は次のように話した。
「今まで練習も東京でできず千葉に持っていかなきゃいけなかったので、いつでも走れるというのはいいですよね」。
また、日本に来る外国人についても
「300人の外国人が来て、その半分がタンデムで日本を走ろうというイベントがあったんですよ。その人たちも東京が走れないとびっくりしていて。浅草とかに来たかったらしいんですよ。だから我々もうれしいし、海外の旅行者の方もうれしいかなと思います」。

 

バイク&ハイクのパラトライアスロン用タンデムバイク

バイク&ハイクのパラトライアスロン用タンデムバイク。パラトライアスロンでよく使われるのはカルフィーデザインのバイクだが、小柄なガイドに合うサイズがなかったため製作された

バイク&ハイクのパラトライアスロン用タンデムバイクのハンドル

DHバーの先端にあるスイッチを押すと、対応する後部座席のレバーが振動する。パイロットとストーカーとの意思疎通が重要になるタンデムで、左右の動きを予め伝える役割を果たす