【愛媛県】ゆめしま海道を遊び倒せ！　サイクリング＋αの簡単楽しいアクティビティ

2022.09.30
その他

text 中島丈博
photo 岩崎竜太

サイクリストが走ってみたいルートは数あれど、必ずと言っていいほど名前があがるのが、「しまなみ海道」だ。愛媛県今治と広島県尾道を橋と渡船で結ぶルートは、ナショナルサイクルルートにも選ばれた、日本が世界に誇るサイクリングルート。

メジャールートゆえに、すでにしまなみ海道を走り切った経験のある、目の肥えたサイクリストたちは、新たなる楽しみ方を模索している。そんな人に、今回紹介したいのは、ゆめしま海道周辺での「サイクリング＋αの簡単で楽しいアクティビティ」だ。

ゆめしま海道は、しまなみ海道の東側に位置する。愛媛県上島町の4島、弓削島、佐島、生名島、岩城島を結んだ、信号がひとつもないルートだ。今年の3月に岩城橋が開通したことで、この4つの島が道路でつながった。この4つの島では、半日で楽しむのにおすすめのアクティビティがある。サイクリングも大事にしつつ、遊びの幅を広げようという作戦だ。

2022年の3月に開通した岩城橋。ゆめしま海道で一番新しい橋だ

ただ、そのためにあまり荷物を増やすのはサイクリストとして避けたい。身軽に走れるに越したことはないのだ。体ひとつで行って、手ぶらで楽しめる。島ならではというアクティビティを4つ紹介する。実際に、サイスポ編集長ナカジと、その上司で最近は旧街道サイクリングにハマっている迫やん部長の二人が体験してきたぞ。

ヨットセーリング「島旅ヨット」

キャプテンのサムさん。とっても気さくな人柄で、すぐに打ち解けてしまう

自分たちが走ってきた橋を海から見たら。これまた違った趣があるし、あそこを走ってきたのか！と、妙に感動を覚える。そんな体験を風まかせに楽しめるのが、弓削大橋の佐島側のたもとにある島旅ヨットだ。船大工でもあるキャプテン・サムさん手製のカタマランヨットに乗って瀬戸内クルーズが楽しめる。

ゆめしま海道を遊びつくす

風の力だけで進むヨットは、エンジン付きの船と違って海上で風の音、波の音だけに包まれ、癒しの時間となるだろう。カタマランヨットは船体が左右にあるため非常に安定性が高く、乗り物酔いがひどい迫やん部長もこの余裕。

利用料金：
2時間コース 2万2000円/1組（6人まで）
4時間コース 4万4000円/1組（6人まで）

住所；
〒794-2520
愛媛県越智郡上島町弓削佐島2804

問い合わせ先：
島旅ヨット
https://shimatabiyachts.com
shimatabiyachts@gmail.com

松原海水浴場でSUP

ゆめしま海道を遊びつくすSUP

サイクリストなら、その優れた体幹を海上でも発揮できるはず。ヨットが風の力なら、SUPは自分のバランス感覚とパドルさばきで海を行くのだ。弓削島の松原海水浴場に併設の「エコフィールド松原」が拠点となる。浜辺でのレクチャーから始まり、実際に海へと漕ぎだすまで、だいたい30分くらいの丁寧な講習を受ける。講師の説明は非常にわかりやすい。

まずは浜辺で基本的な操作のレクチャーを受ける。パドルの長さや漕ぎ方を学ぶ

立ち上がれたら、いよいよパドルを漕いで波を楽しむのだが、これが思った方向に進むのがむずかしい。先生が逐一「左にパドルを入れて後ろに漕いでください。次は右！」と適格な指示をくれるので、素直に従えば大丈夫。

プカプカと優雅な絵面ですが、結構必死に踏ん張ってます。いいトレーニングになる

ゆめしま海道を遊びつくす

つま先荷重がコツだそうで、ナカジはプルプルしながらもパドルを進めることができた。迫やん部長はと言えば、下の写真ではネタ作りのためにわざと落水しているが、実際はバランスを崩してさらに2回落ちている。いい旅の思い出ができた。

ゆめしま海道を遊びつくすSUP

利用料金：
6000円（大人）、3000円（小学生）

住所；
〒794-2506
愛媛県越智郡上島町弓削下弓削1037-2

問い合わせ先：
上島町観光協会
https://kamijima.info/ecotour/sup/
TEL 0897-72-9277

半日の釣行で、複数のスポットを回ろう「よし正」

ゆめしま海道を遊びつくす釣り

釣りを趣味とするサイクリストが、最近筆者の周りでにわかに増えてきた。「釣りを知ると、今までサイクリングの途中で見てきた景色が、単にきれいだなとか雄大だなという感想に加えて、『ここは釣れそうだな』という新たな感情が芽生えてきて、サイクリングがより楽しくなるんですよ」と言う。

ゆめしま海道周辺は、潮の流れが複雑で豊かな漁場としても知られる場所。ならば、釣り糸を垂れてみたくなるのが自然の流れというものだ。

釣り初心者でも、釣れるスポットを船でめぐってくれるサービスがある。もちろん竿や仕掛はレンタル可能だ。今回お世話になったのは岩城島の「よし正」さん。まる1日めぐるプランと、半日プランが選べる。サイクリングの時間を考えると半日がちょうどいい。

「タイラバ」という仕掛けを使うので、エサは使わない。海の底の方にいるタイなどを狙う。コツを習って、いざ大物狙い

写真のアコダイ、ワニゴチという魚が釣れた。迫やん部長は見事な太刀魚をゲット。「今年は渋い」そうだが、満足満足

釣った魚は、別途料金を払って刺身にしてもらえる。市場では流通しない珍しい魚を食べられるのは釣りの楽しみ（我々の釣果だけだと盛りが寂しいので、刺身を追加しています）

宿泊を民宿よし正にすれば、夕飯の時に釣った魚をだしてもらうこともできる。

利用料金：
半日便（約4時間）6000円（税別）※午前便か午後便を選べる
基本的にチャーター便になる（乗合いで出られる場合がある）
4人より予約可能
1人～3人でも4人分のチャーター最低料金で出船（乗合いは1人6000円）
土曜・日曜日は乗合を求められる場合がある
その他のコースもある。詳細はよし正のホームページから

住所；
〒794-2410
愛媛県越智郡上島町岩城1540

問い合わせ先：
活魚民宿よし正
TEL 0897-75-2267

サウンド波間田キャンプ場でBBQ＆キャンプ

サンセットBBQといきましょう

その日の〆は、夕陽を見ながらBBQなんてどうでしょう。生名島にある「サウンド波間田キャンプ場」を最終目的地にすれば、手ぶらでBBQ＆テント泊が楽しめる。食材や、必要な道具は全部その場でレンタルできるので、いつものツーリング装備で到着するだけでOK。テントの貸し出しもあり。もちろん、自分で持って行ったテントを張ることもできる。目の前の砂浜は西向きで、しまなみに沈む夕日がきれい。

食材は岩城島で獲れたイノシシ肉、海鮮がそろう。