E.T.制作40周年特別上映会レポート/クワハラがBMX記念モデルを発売

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時代を超えて愛される名作と、今明かされる作品秘話満載のトークショー

E.T.40 クワハラ

「40周年記念と言うことで、宣伝用ポスターも当時のものにオマージュを込めたものを製作しました」という桑原さん

 

1982年に公開*され、世界中で大ヒットを記録した『E.T.』。

スティーブン・スピルバーグ監督・制作による本作品は、地球に取り残された地球外生命体(E.T.)と仲良くなる少年エリオットの物語で、公開と同時に爆発的人気を呼び、1993年ジュラシックパークに抜かれるまで世界歴代興行収入1位。日本でも1997年もののけ姫が更新するまで日本最高配給収入記録を維持していた。

2022年4月22日のアースデイに、その制作40周年を記念して、ゲストを招いてのスペシャルトーク付き特別上映が、東京・丸の内ピカデリーで行われた。

会場となった丸の内ピカデリーは、当時と場所こそ違うものの、公開時の封切り上映館。場内には、このために新たに制作されたE.T.が乗ったBMXが置かれたフォトスポットが設けられ、またがって記念撮影ができるとあって、来場者は開演前から盛り上がっていた。

E.T.40 クワハラ

エリオット少年と同じ赤いフーディを着た浪川さんを中心に、桑原さん、大森さんとゲストが集合。

 

スペシャルトークに登場したのは、公開当時のUIP宣伝担当、大森敦男さん、劇中で使用されたBMXを製作した桑原インターナショナルの桑原崇さん、吹替え版でエリオット少年の声を担当した人気声優の浪川大輔さん。

大森さんが、アメリカより半年遅れで公開のため、E.T.の姿を捉えた写真は直前まで伏せて驚かせる宣伝方針が取られたこと、海外からのニュースが広まらないよう気を配ったことなどが明かされると、桑原さんは、E.T.と少年達が逃走に使う自転車を造るため、近所の子供達にどのブランドが良いか尋ねたこと、色やロゴの配置まで指定された25台が作られたことが紹介されると、クワハラからUIP宣伝部に贈られた1台が、忘年会の抽選で大森さんが引き当てたことが40年ぶりに明かされた。

また、当時はスピルバーグ監督の方針で吹替え版上映の予定がなかったのに対し、公開後に子供達に本作品を楽しんでもらうため吹替え版VHSの制作が決まり、当時11歳だった浪川さんの声を吹き込んだテープを本国に送ってスピルバーグ監督が聴き、Goサインが出たという。

最後に「自分はもう当時の声はでないが、素晴らしい映画は40年、50年と残るので、改めてこの作品の魅力に触れて欲しい」と浪川さんが締めくくって、上映がスタート。

終了後には、ロビーに移されたフォトスポットでの撮影会が再開され、アースデイの特別な夜を楽しんだ。

 

クワハラからE.T.40を記念したBMXがこの秋発売

E.T.40 クワハラ

ハンドルバーやステムまで当時のモデルを再現したE.T.40。上映会当日に発売がアナウンスされるや、全世界から問い合わせが殺到しているとか。

E.T.40 クワハラ

クラシックなループエンド。前後ハブにシールドベアリングを採用するなど、乗りやすさや走行性能を向上させている。

 

映画の公開当時、輸出が業務のほぼ100%を占めていたクワハラは、国内ではほぼ無名のブランドであったが、E.T.の公開と同時に「E.T.で使われたBMX」として、一気に知名度を高めた。

映画公開後に発売されたBMXには<E.T. Original>と<E.T. Replica>という2種類のタイプがあり、2つのモデルの主な違いはパーツのスペックで、どちらもハイテン鋼**フレームだった。

今回発売される<E.T.40>は、競技用自転車にも多く使われている4130クロモリ製フレームを採用。さらに10年以上オールドスクールBMXを販売している経験を生かして、高品質なシールドベアリング製のハブの採用やDia-Compe製のブレーキ等、信頼性の高いパーツを採用。

もちろんユニバーサルの公式アイテムの証<E.T.>ロゴも入っている。

*全米公開は1982年6月11日、日本公開は1982年12月4日

**ハイテン鋼:比較的安価で丈夫だが、重量のあるスチール素材

 

E.T.40

予価:8万8000円

クワハラ E.T.40に関する情報
https://www.kuwahara-bike.com/et40-special-page