ストラバが2021年に際立ったアスリートのストーリーを紹介
目次
サイクリストやランナー向けのアクティビティ管理SNSアプリのStrava(ストラバ)が、2021年を振り返り、アスリートの際立ったストーリーなどをウェブサイトで紹介している。その中から自転車に関係するものをピックアップしよう。
2021年を最大限に過ごしたアスリートたち
2021年、アスリートたちが待ち望んでいた「元通りの生活」の気配は、到来したと思ったら消え去っていった。だが、不安定な状況が続く中でも誰もが諦めることなく、持ち前の創造性と粘り強さで最高の結果を残していった。
1790万時間を有効活用したアスリートたち
4月に開催された「1% Better」チャレンジは、1回15分以上のアクティビティを週5日記録し、それを4週間続けるというストラバからの挑戦状。参加した110万人のアスリートたちはこの期間で約1800万時間のアクティビティを行い、スマートフォンやテレビ、日々の雑音から解放された有意義な時間を過ごした。
オンラインコミュニティの繁栄
ストラバアスリートたちはかつてないほど高い割合でクラブに参加し、チャレンジへの参加は2020年に倍増。2021年にはさらに倍増した。
さらに「ニュー」な「ニューノーマル」
2021年、アスリートたちは新たな冒険を求めた。グラベルライドやバイクパッキングをしにオフロードへ向かった人もいれば、基本に立ち返ってウォーキングを習慣化した人もいる。
オフロードの冒険を求めるアスリートが増え、グラベル人気はさらに加熱
ストラバがスポンサーになったブリティッシュグラベルチャンピオンシップには、プロトライアスリートのルース・アストルや、五輪のトライアスロン競技で2度金メダルを獲得したアリスター・ブラウンリーなどのエリート選手たちが参加した。
オフロードの楽しさを見出したライダーは年々増えている。今年のベルジャンワッフルライドに参加したカルビン・スミスもその1人。アメリカ・サンディエゴ近郊で行われる同レースに申し込んだのは開催の2日前。それまでグラベルバイクに10回も乗ったことがなかった彼にとって、それはまさにアドベンチャーだった。
バイクパッキングで新境地を発見したアスリートたち
ブラジルのミナスジェライス州を自転車で横断する1400km超えの旅。それはフェルナンド・ビアッジョーニが友人のマルセロと長年抱いていた夢だった。海外渡航が厳しく制限された1年だったが、フェルナンドは「自分の裏庭を見に行ったつもりが、世界を発見して戻ってきた」と語った。
ひたすら歩いた1年
2020年と2021年にアスリートたちが他のどのアクティビティよりも多く行ったのがウォーキング。年齢や国に関係なく幅広い層の人々が歩いた。
アクティビティ継続の決め手は多様な組み合わせ
ウォーキングの急増は、ウォーカーだけに限られたトレンドではない。2021年のデータによると、ウォーキングアクティビティを記録したサイクリストやランナーは、1つの種目のアクティビティしかアップロードしなかったアスリートに比べて、3か月後も定期的にアクティビティをアップロードしている傾向が見られた。
ストラバコミュニティの成長、活動、冒険はとまらない
ストラバのコミュニティはかつてないほど大きくなっている。2022年、アスリートたちの記録は、果たしてどこまで伸びるのだろうか。
大会への復帰
イベントの延期開催、ウェーブスタート、規模の縮小や無観客での実施など、多少の条件付きでレースが再開した2021年。約1年のブランクを経て、あらゆるレベルのアスリートたちが、また競技できる喜びを心から味わった。そして、国際的な舞台では、世界のトップアスリートたちが再び集結した。
東京五輪では、オランダのアネミーク・ファンフレーテンが自転車ロードレース女子個人TTで優勝。彼女は、五輪で金を獲得したアクティビティをストラバにアップロードした初の女性アスリートとなった。
自転車の男子ロードレースでは、エクアドルのリチャル・カラパスが優勝し、そのアクティビティもストラバにアップロードされている。金メダルを獲得した男子ロード選手のアップロードは、2016年のリオ大会を優勝したフレッヒ・ヴァンアーヴェルマートに続き2人目となった。
記憶に残るツール
2021年のツール・ド・フランスでは、13のステージ優勝アクティビティがストラバにアップロードされた。そのうち3つが、2年連続でイエロー・ジャージを獲得したタデイ・ポガチャルのものだった。
また、別の3ステージで優勝したウァウト・ヴァンアールトは、山岳ステージ、タイムトライアル、そして最終ステージであるパリのシャンゼリゼ通りでのゴールスプリントを制し、圧倒的な実力の幅を見せつけた。
ツールが開催されていたころ、プロサイクリストのラクラン・モートンが、その全21ステージ(とステージ間の移動)をサポートなしで単独走破していた。「Alt Tour」と呼ばれたその試みは、ワールドバイシクルリリーフへの寄付を募る目的で行われた。実際のツールと同日にスタートしたモートンは、18日間で5500kmにも及ぶ「もう一つのツール」を走りきりパリに帰還した。
アフリカ系アメリカ人女性初のプロトライアスリートとなったシーカ・ヘンリー
2019年は自転車事故で大怪我を負い、2020年はレースのない1年を過ごしたシーカ・ヘンリー。2021年は、失われた時間を取り戻すかのような飛躍を見せた。5月に開催されたチャレンジカンクンでは見事な成績を収め、アフリカ系アメリカ人女性として初めて、トライアスロンのプロに転身した。