東京サイクリング23区編コース5 山手線一周サイクリング

目次

都心に土地勘がない、方向がわからない……そんな人にこそおすすめなのが山手線一周だ。路線延長約35kmの環状線に30の駅があり、それぞれに街がある。鉄路に沿ってぐるりと走れば、都心の距離感や街の位置がすっきり頭に入るはず。ただし、自転車で走ると距離が40kmを優に超えてくるので、「東京サイクリング23区編」に掲載したコースの中でも難易度は高い。意外と坂も多いので、体調と天候に恵まれた日に挑戦して欲しい。実走した迫田氏のように、eバイクを起用するのもありだし、何日かに分割するのも賢いだろう。それでは列車気分で出発進行!

第二中里踏切

田端駅と駒込駅の間には、山手線唯一の踏切「第二中里踏切」がある。間近に見る山手線車両は大迫力だ。踏切撤去の計画もあるので体験はお早めに

迫田賢一氏と品川駅

通りすがりのオッサン……ではなく、八重洲出版自転車事業部のボスである迫田賢一氏が山手線一周に挑戦。ちゃっかりeバイクで品川駅に参上だ

 

コース情報

走行距離 約47km

品川駅→東京駅→上野駅→池袋駅→新宿駅→渋谷駅→品川駅

コースデータはこちら

東京サイクリングコース5の地図

山手線は南北に長い楕円形。高田馬場でレールから大きく逸れているが、戸山公園にある箱根山(23区の最高峰)に立ち寄るため

 

これで都心の地理は完全理解

起点とされる品川駅からスタートし、反時計回りに一周。レールから離れる箇所も多いが、列車の走行音を頼りにアドリブで走るのも楽しい。

高輪ゲートウェイ駅

高輪橋架道橋下のトンネル

高輪ゲートウェイ駅は山手線にとって49年ぶりの新駅。この駅だけ周りに街がなくて異世界のよう。その近くには、異様に低い高輪橋架道橋下のトンネルが健在。現在は工事中でクルマ通行止めだが、かつてタクシーの行灯を無数に割ったことで知られる。長身である迫田氏の頭も削れそう

新橋駅から有楽町駅まで続く赤レンガ高架

新橋駅から有楽町駅まで続く赤レンガ高架。明治製という年代物だが、近年はレストランやカフェとしても活用

旧新橋停車場

現在の新橋駅の少し東にある旧新橋停車場。日本の鉄道の元祖なので、表敬訪問しておこう。中は鉄道資料館

新橋駅から有楽町駅まで続く赤レンガ高架

新橋駅から有楽町駅まで続く赤レンガ高架。明治製という年代物だが、近年はレストランやカフェとしても活用

有楽町駅と東京駅の間に残るガード下の飲み屋街

有楽町駅と東京駅の間に残るガード下の飲み屋街。昼なお暗く怪しい雰囲気がオッサンを魅了してやまない

万世橋

秋葉原の万世橋。旧万世橋駅には見学スペースが新設された。このあたりまでは平坦だが、次第に坂が現れる

富士見坂

日暮里駅と西日暮里駅の間(わずか500m)にある富士見坂。最近まで実際に富士山を望むことができた。街灯にアレンジされた富士山が微笑ましい

中里橋から見下ろす山手線

踏切が近い中里橋から見下ろす山手線。鉄道は坂道が苦手なので、起伏を削った様子がよくわかる

巣鴨地蔵通り商店街

シニアの原宿として有名な巣鴨地蔵通り商店街へ。風味豊かな自家製七味を手にする迫田氏

池袋駅の東口

池袋駅の東口を通過。こちら側に西武百貨店があり、西口に東武百貨店があるので、初めて訪れた人は混乱する

新宿アルタ前

新宿アルタ前から思い出横丁に通じる地下道の入り口は、青梅街道の起点。旧街道好きの迫田氏は興味津々

宮廷ホーム

原宿駅には、やんごとなきお方が利用する「宮廷ホーム」がある。木造駅舎も魅力だったが、残念ながら閉鎖

ジェット機

大崎駅ではジェット機が間近に迫る。15時以降に使われる羽田空港への新ルートを飛ぶ旅客機だ

品川駅の港南口

品川駅の港南口にゴールイン。まるっと山手線を一周してご満悦の迫田氏であった(コテコテの関西人)。

エレベーターを使わせてもらおう

山手線の各駅は、バリアフリーや耐震補強などを盛り込んだリニューアルが進んでいる。谷間にある日暮里駅と、新幹線の高架が道をふさぐ大崎駅の近くには歩行者用のエレベーターもあり、自転車も利用可能だ。これによって激坂二つ分の楽ができる。もちろん、他の利用者が優先だ。サイクリストは謙虚であれ。

駅のエレベーター

 

使用バイク:ジャイアント・エスケープRX-E+

山手線一周にあたって迫田氏が用意してきた究極の自転車、それがジャイアントのeバイクであるエスケープRX-E+だ。クロスバイクの代名詞的なモデルであるエスケープに、YAMAHAと共同開発したモーターユニットを搭載した最新のeバイクである。

子供乗せ自転車で市民権を得た電動アシスト自転車だが、近年はスポーツ自転車として楽しめるモデルが続々と登場している。モーターユニットとバッテリーを丸出しにした無骨なスタイルは一掃され、ノンアシストのスポーツ自転車そのものといった洗練されたスタイルのモデルが増えている。このエスケープRX-E+は、適度にスポーティーな乗車姿勢が得られる軽量なアルミフレームが採用され、ダウンチューブと大容量のバッテリーが融合したデザインが特徴だ。最大で走行距離225kmものアシストを実現しており、山手線一周どころか五周もできそうな実力を秘めている。油圧ディスクブレーキなので下りも安心だ。

エスケープRX-E+

36V-13.8Ahの大容量リチウムイオンバッテリーと一体化したフレームデザインが美しい

ジャイアント・エスケープRX-E+
価格:30万8000円

問:ジャイアント

エスケープRX-E+のメーター

走行情報が一目でわかるセントラルメーターは、スマホへ給電できるUSBポートも装備

エスケープRX-E+のドライブユニット

YAMAHAと共同開発のパワーユニットは力強さと自然なサポート感を両立

エスケープRX-E+のライト

大容量バッテリーは大光量ライトも灯す

エスケープRX-E+のブレーキ

エスケープRX-E+で迫田氏が走行

山手線一周を涼しい顔でこなす迫田氏。持つべきはeバイクだなと実感

恵比寿駅から続く急坂

恵比寿駅から続く急坂を軽々と上る迫田氏

 

今回ピックアップした魅力いっぱいのコースだけでなく、ほかにもたくさんのコースを紹介しているサイクルスポーツ特別編集「東京サイクリング 23区編」は都民や近隣にお住いの方はもちろん、観光やビジネスで東京を訪れる人も楽しめるコース情報が満載。江戸・東京の魅力を、自転車で存分に味わうためのノウハウが凝縮した一冊です。

協力:Life Creation Space OVE

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