多彩なフレームカラー、国内で職人が手吹き塗装。アンカーカラーオーダーの魅力

目次

  • text 浅野真則
  • photo 吉田悠太、ブリヂストンサイクル

Presented by Bridgestone

ブリヂストンのスポーツバイクブランド・アンカーでは、アンカーオーダーシステムの一環としてカラーオーダーに対応している。シンプルスタイルでは1本1本日本で職人が手吹き塗装しているこだわりの国産クオリティが大きな特徴だ。ロードバイクではレースモデル中心の「レーシングライン」、ロングライド向けの「アクティブライン」の幅広いモデルに対応し、ハイエンドモデルからエントリークラスのモデルまで利用できるのも魅力。さらにデザインも32色のカラーが選べるシンプルスタイルに加え、レーシングライン専用のレーススタイル、アクティブライン専用のフェードスタイルも選べるなど、選択肢も豊富だ。今回はアンカーのカラーオーダーの概要と塗装工程を紹介し、その魅力に迫る。

 

エントリーモデルから対応するカラーオーダー

乗りたいロードバイクがあるのに、カラーが好みではない——。そんな時はカラーかモデルに妥協してバイクを選ぶのが普通だった。しかし、近年ではカラーオーダーに対応するブランドも増えており、ほしいモデルの好きなカラーを手に入れることが容易になりつつある。

アンカーのカラーオーダーシステムは、レース向けの「レーシングライン」とロングライド向けの「アクティブライン」のハイエンドモデルから、完成車価格15万円台のエントリーモデルまで幅広いモデルで展開。32色のカラーや3種類の仕上げの中から選べるシンプルスタイルに加え、レーシングライン専用のレーススタイル、アクティブライン専用の2色〜3色のフェードスタイルが選べる。

 

 

ブリヂストンアンカーのエンデュランスモデルRL8Dのカスタムペイント(ホログラム)仕様

 

こちらは下位グレードのアルミフレームRL6Dにマジョーラアンドロメダペイントを施した。

 

 

一番人気のホログラムはアップで見るとラメがきらめいている

マジョーラアンドロメダは光の当たる角度によって色が変化するのを楽しめる

 

日本国内で限られた職人が手吹き塗装する国産クオリティも魅力

塗装のクオリティが気になるところだが、アンカーのカラーオーダーシステムはこだわりの国産クオリティも魅力だ。シンプルスタイルの塗装はブリヂストンサイクルの上尾工場で職人が1本ずつ手吹き塗装で仕上げているという。アルミフレームのモデルや、クロモリフレーム「ネオコット」などの金属系フレームは焼き付け塗装、カーボンフレームはウレタン塗装と自社で展開するどの材質のフレーム塗装にも対応する。

埼玉県上尾市にあるブリヂストンサイクル本社工場

「塗装は薄く塗りすぎても下地の影響を受けますし、厚く塗りすぎると重量が増えてしまいます。色によっては下地の影響を受けやすいものもありますが、それを少ない塗膜でカバーし、何層も塗り重ねることで塗装による重量増を抑えながらきれいな仕上がりも実現しています。レーシングモデルで展開しているRS9sのレーススタイルの複雑な塗り分けも、丁寧なマスキングと合計十数回におよぶ焼き付けを繰り返し、色の変わり目も滑らかな艶感の高いクオリティを実現しています」
と塗装を手がける職人の一人・山岡京史さん。

アンカーの塗装へのこだわりを解説してくれた職人の山岡さん

最も大変なのはラメの入ったホログラムなどのスペシャルカラーの塗装だという。
「同じ塗料を使っても、フルカーボントラックフレームのような面の広い部分が多いフレームとネオコットのような細い丸パイプとでは見え方が変わります。また、BB周辺などの接合部は塗装が難しく、うまく塗らないとラメがうまく散らばりません。どんな素材・形状のフレームでも同じような発色に見せるのが腕の見せどころで、塗料を吹き付ける角度を細かく変えながらラメが均一に仕上がるようにしています」

ここで実際のフレーム塗装の工程を見てみよう。1本のフレームを仕上げるのに、どれだけ手間がかかっているかにも注目だ。

RL8D/マジョーラアンドロメダ塗装工程

1本のフレーム塗装が仕上がるまでには非常に多くの手作業を要する。そこには1本1本のフレームを心待ちにしているお客様一人一人に最高の品質でお届けしたいという強い想いを持った職人たちの一切妥協のない繊細な手仕事があった。

1 下処理

-マスキング

ディレーラー台座などの塗装不要箇所をテープやシールで丁寧にマスキングを施す

-研ぎ

フレーム表面の細かな凹凸をなくしてゆく。この工程はアルミもカーボンも共通。時間が掛かるが仕上がりに影響するので重要な作業になる。機械では研ぎ加減が難しく、また細かなところまで研げないので、必ず手作業が必要になる

 

-脱脂した後、白地塗装&焼き

 

-パテ&焼き

くぼみや微細な穴などを埋める。穴は焼きの際に空気が膨張して気泡の原因となる。

 

-再び研ぐ

再度全体を軽く研いで、表面の凹凸を均一にならす。ただ研いでいるだけではなく、研ぎすぎず、研ぎたりなくもない絶妙な力加減が求められる。仕上がりを意識しながらなだらかになるように行う。経験を要する難しい作業だ。そして再度白地塗装と焼き付け、研ぎの工程を経て塗装工程に移る

 

2 塗装

-黒塗装&焼き

カーボン系のフレームに使用するウレタン塗料は、吹き付けた直後から硬化するため手早く作業しなければならない。時間との勝負

 

-塗料調合

-フレームを研いだ後、マジョーラアンドロメダ塗装&焼き工程に移る

噴き掛けるごとに徐々にマジョーラアンドロメダの色味に変化していく

 

-クリア(マジョーラアンドロメダ専用)&焼き

ブリヂストンアンカーカラーオーダー塗装風景

その後、塗装面を研ぎクリアを噴いた後、焼き、溶剤を飛ばす

 

-マーク貼り

貼る箇所をやすりでこすって下準備。貼り位置に目印をして、水転写シートを慎重に貼り
、熱をかける。水転写マークの扱いはデリケートなので細心の注意を払う。その後表面の
シートを剥がし更に熱をかけて定着させる。そしてもう一回、研ぎからクリア、焼きの工
程が入る。

下が最後の研ぎを行っているところ。さらに仕上げの工程が待っている。

一見完成かと思われるほどの艶感だが、目と指先の感覚で仕上がり具合を見極めながら、更に平滑な表面へ

 

-クリア(トップコート)&焼き

トップコートはこれまで以上に念入りに吹き付け。深く滑らかな艶に

 

仕上げ

-研磨(磨き込み)

フレーム全体をくまなくチェックして、微細な凹凸を削りひたすら丹念に磨き上げる

 

-最終検査(寸法・色・仕様に間違いがないか、仕上がり具合)

 

落ち着いたグラデーションは、実は挑戦的なデザイン

デザインに関するこだわりも相当なものだ。デザイン担当の太田海斗さんはこう語る。
「アクティブラインのフェードスタイルでは、グラデーションをラインの太さで表現していますが、これは水転写マークの貼り付け位置を厳密に合わせる緻密な作業をして塗装しています。職人さんにはかなり無理を言っていますが、このグラデーションも繊細な手作業だからこそできるものです」

 

 

カラーオーダーをより身近に

とはいえ、カラーオーダー自体に追加料金が必要なケースも少なくないし、凝ったデザインのバイクを作ろうとすると数万円を超える追加料金が必要なケースもある。また、カラーオーダーに対応するモデルがハイエンドクラスのモデルに限られることも珍しくない。これでは潤沢な予算がある一部のサイクリストしかカラーオーダーの恩恵にあずかれない。

アンカーのカラーオーダーシステムのシンプルスタイルでは、一部の有償カラーやフロントフォークをフレームと同色に塗る場合を除いて、原則アップチャージなしでできるのが特徴だ。アップチャージも有償カラーの一番高いもので1万5000円、フォークをフレームと同色にする場合も3800円と、手ごろな価格を実現している。さらに最初の1台として手が届きそうな完成車価格15万円クラスのロードバイクからハイエンドモデルまで多くのモデルが対象になっていて、多くのサイクリストが利用しやすいのも魅力だ。

塗装やデザインに関するこだわりを聞くと、アンカーのカラーオーダーのコストパフォーマンスの高さが際立っていることが分かる。

 

カラバリとデザイン、仕上げの組み合わせは数百通り!

ブリヂストンアンカーカラーオーダーバリエーション

アンカーのカラーオーダーは、カラーバリエーションの豊富さも魅力だ。

すべてのモデルで選択可能なフレームを単色で塗るシンプルスタイルは、ベースカラーが32色。標準的なソリッドカラーではスポーツバイクで人気の高い高彩度のソリッドカラーのビビッド、落ち着いた雰囲気のニュートラル、鮮やかで非常に目立つネオン、高輝度パールやメタリック、角度によって色が変化するマジョーラ(アップチャージ4700円)、ラメの入ったホログラム(アップチャージ1万5000円)とあらゆる色相をカバーしており、好みの色が見つかるはずだ。

さらにコート(仕上げ)が3種類。艶やかで滑らかなノーマルクリア、グロスとマットの中間的な仕上げのシャーベットクリア、表面に凹凸をつけてツヤを抑えたハードマットクリアから選べるので、シンプルスタイルの色と仕上げの組み合わせだけで94種類(ホログラムはノーマルクリアのみ)のバリエーションがある。カーボンフレームの場合はフロントフォークをフレーム同色にする(アップチャージ3800円)かカーボンの素地の色にするかを選べ、レーシングラインの場合はロゴも白と黒の2色から選べ多彩なバリエーションがある。

さらにレーシングラインの場合は黒・白・赤のアンカーのイメージカラーであるレーススタイルも選べるし、アクティブラインの場合はフェードスタイル2~3種類も選べる。レーススタイルとフェードスタイルの場合はコートやフォークの色は選べない。

愛車にはプロ選手のバイクのようにネーム(アップチャージ2300円)を入れることも可能だ。これもステッカーではなく転写を施してクリア塗装をしているという。自分のバイクだという愛着がわくし、名前が入ることで盗難抑制の効果も期待できそうだ。(シンプルスタイルのノーマルクリア選択時)

同じモデルであっても、色や仕上げ、フォーク塗装の有無、ロゴの色、ネームの有無などで数百通りの選択肢があるわけで、他のサイクリストとかぶりにくくなり、自分好みの特別なバイクを作ることができる。それもハイエンドに限らず、エントリーモデルでもカラーオーダーができるというのだから実にうれしいサービスだ。

これだけバリエーションがあると何を選ぼうか悩む人もいるだろう。参考までに2021年モデルの人気カラーベスト5を教えていただいたので参考にしてみては。

 

2021年モデル アンカーカラーオーダー人気ランキング(2021年3月現在)
1.ホログラム
2.マジョーラアンドロメダ
3.ブラック
4.オーロラホワイト
5.レッド

 

 

期間限定でシンプルスタイルの完成車カラーオーダーがアップチャージ無料に!

このように魅力たっぷりのアンカーのカラーオーダーが、期間限定でシンプルスタイルの完成車の有償カスタムをアップチャージなしでできるようになるキャンペーンが3月12日から5月31日まで実施される。ホログラムやマジョーラ系の人気の有償カラーのほか、フロントフォークのフレーム同色塗装、ネーム入れまでもがキャンペーン期間中は無料になる。※

例えば有償カラーで最も高いホログラムを選び、フロントフォークのフレーム同色、ネーム入れも選ぶと最大2万1100円分のアップチャージが無料になる計算だ。この機会にオリジナルカラーのロードバイクを手に入れてみては?

 

●アンカー カラーオーダーキャンペーン 詳細※
内容
1. イリュージョンカラー(4,700円)およびスペシャルカラー(15,000円)選択時のアップチャージ料金が無料
2. フロントフォーク同色選択時の通常アップチャージ料金(3,800円)が無料
3. オリジナルネームオプション選択時の通常アップチャージ料金(2,300円)が無料

期間
2021年3月12日〜5月31日
対象車種
RL9、RL8D、RL8、RL6D、RL6、RL8DW、RL8W、RL6W、RNC7、
RS9s、RS8、RS6、CX6、XG6の完成車またはフレームセット

 

キャンペーンについて詳しくはこちら

 

※RNC3は除く
※フレーム単体購入の場合はフォーク同色塗装とネーム入れのみ無料
※フロントフォーク同色はデザインに「シンプルスタイル」選択時のみ可能
※ネーム入れはデザインに「シンプルスタイル」、塗装仕上げに「ノーマル」を選択時のみ可能

記事内の表示価格は全て、メーカー希望小売価格(税抜)です

 

問い合わせ先 ブリヂストンサイクル(アンカー)