ナショナルサイクルルート「ビワイチ」1周年記念イベント

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昨年11月、自転車活用推進本部において、日本を代表し、世界に誇りうるサイクリングルートを国内外へPRするために創設されたナショナルサイクルルートに指定された「ビワイチ」。その1周年記念イベントが開催された。

開催日時:2020年10月31日、11月1日
主催:滋賀県、滋賀県プラス・サイクル推進協議会
共催:湖西線利便性向上プロジェクト推進協議会
協力:守山市、高島市他
特別協力:西日本旅客鉄道

ビワイチ1周年イベント

今回のイベントの目的とは?

東京五輪や大阪万博を控え世界中から注目されるなか、滋賀県内の自治体や経済関係者が一体となり、ビワイチのブランド向上のために実施された。新型コロナウイルスの影響で、インバウンド需要はまだまだ見込めない状況が続くが、3密回避のアクティビティとして注目されるサイクリング、地域の魅力再発見と地域経済への貢献が期待できる「マイクロツーリズム」という観点からも、ビワイチはさらに注目を浴びていくと思われる。

これからのビワイチの将来像とは?

イベント1日目は、三日月大造知事、宮本和宏守山市長、他自治体担当者と県内経済関係者がオープニングライド(滋賀県庁~道の駅草津~琵琶湖サイクリストの聖地碑までの28km)をし、その後、意見交換会が開催された。

ビワイチ1周年イベント

開会式では、自転車活用推進議員連盟の二階俊博会長より「お金のかからない、誰でも参加できる自転車愛好をこの地でもっと広めてほしい」とのコメント

ビワイチ1周年イベント

初日のライドで、愛車のジャイアント・ディファイアドバンスド3にまたがり、きれいな夕日をバックに軽快にペダルをこいでいる三日月知事

ビワイチ1周年イベント

ライドのゴール地点「琵琶湖サイクリスト聖地の碑(守山市)」でビワイチポーズを決める参加者

「ビワイチの将来像を語る!」意見交換会では、官民それぞれの立場から、これまでの振返りと、これからの将来像に向けて、前向きな議論が繰り広げられた。驚いたのは、官民ともに参加者の多くがサイクリストであったことだ。最後に三日月知事より、「県外のツーリストだけに期待するのではなく、まずは滋賀県民が誇りに思い、楽しめるように育てていきたい。そのためには、ガイド育成、拠点ごとの四季を通したグルメの充実、さらには県内に多く存在するお城、寺社仏閣を絡めて、何度も来たくなる環境づくりをしていきたい」と締めくくられた。

ビワイチ1周年イベント

初日のライド後に行われた「ビワイチの将来像を語る!」意見交換会

ブルーラインからは見られない竹生島とJR湖西線初のサイクルトレインを満喫!

2日目は気温16℃と肌寒い中でのスタートとなったが、秋晴れの澄み切った空気と参加者の笑顔のせいか寒さはまったく感じない。現在発売中の本誌12月号「グランビワイチ」特集では、1周300km、獲得標高4000mなんて、企画をやってる一方で、この日のライドは、走行距離48kmで1周という真逆のビワイチだ。
つまりクルーズ船で琵琶湖をショートカットし、その後サイクルトレインに乗って南下する、まさに「プレミアムビワイチ」。

走行ルートは以下のとおり。
【スタート】サイクリストの聖地碑(守山市)~長命寺公園(近江八幡市)~彦根港(彦根市)38km
彦根港からサイクルクルーズ乗船~海津大崎港(高島市)約1時間
海津大崎港~JRマキノ駅(高島市)5km
JRマキノ駅からサイクルトレイン(臨時列車)~JR堅田駅(大津市)約45分
JR堅田駅~【ゴール】ジャイアントストア滋賀守山(守山市)5km

ビワイチ1周年イベント

ライドのスタート地点「琵琶湖サイクリスト聖地の碑」で宮本市長とツーショット

ビワイチ1周年イベント

琵琶湖の水と青い空が見事に映える!

ビワイチ1周年イベント

一つ目のみどころであるパワースポット「藤ヶ崎龍神(近江八幡市)」

ビワイチ1周年イベント

1stエイドステーション「長命寺公園(近江八幡市)」では、たねやさんのバームクーヘンと香ばしさが特徴の小豆茶をいただきハッピースマイルのシシャチョー

ビワイチ1周年イベント

突如して現れる「あのベンチ(彦根市石寺町)」近くの抜け感最高の撮影ポイント

ビワイチ1周年イベント

1年前まではなかった「NATIONAL CYCLE ROUTE」の路面標識

ビワイチ1周年イベント

2ndエイドステーション「彦根港(彦根市)」でおいしいお弁当をご用意いただいた平和堂の平松正嗣社長とスタッフの皆さん、ごちそうさまでした!

ビワイチ1周年イベント

平和堂プレゼンツのおいしいお弁当と手書きのかわいいパッケージにおもわず感動!

ビワイチ1周年イベント
ビワイチ1周年イベント

以前のものより、ブルーが濃くなり、おしゃれになった新しいウェア初おひろめの中條副知事(左から二人目)と県庁幹部のみなさん

ビワイチ1周年イベント

オーミマリンのサイクルクルーズ船には、サイクルラックが設置されているので安心だ

ビワイチ1周年イベント

クルーズ船から眺める「竹生島(ちくぶじま)」を初めて見たが、神秘的でぜひとも見て欲しい景観だ

ビワイチ1周年イベント

今回2日間、ガイドをしていただいた(左から)植田さん、伊藤さん、田中さん松井さん。ゴールまで安全に
走らせていただきありがとうございます!

ビワイチ1周年イベント

クルーズ船の到着地である「海津大崎港(高島市)」へ

ビワイチ1周年イベント

海津大崎は、日本のさくら名所100選に選ばれている絶景スポットだが、桜の季節以外でも湖畔が近く、走っていても心地よいエリアだ

ビワイチ1周年イベント

3rdエイドステーションのJRマキノ駅では、高島市より「ビワイチ発酵ゼリー」と「メタセコイアチョコレート」が振る舞われた

ビワイチ1周年イベント

JR西日本の特別協力により、実現したサイクルトレインが本日のハイライトだ。輪行せずに改札を抜け、自転車を積めるて最高やね!

ビワイチ1周年イベント

今回のサイクルトレインで使用された7両編成の321系車両は、ふだんは湖西線を走ることはない特別なものということもあり、参加者も興奮気味に乗り込んでいた。また臨時列車の珍しさもありホームや線路脇には鉄道ファンが写真を撮りに来ていた

ビワイチ1周年イベント

積載は、つり革にハンドルを固定するスタイルで、参加者全員が興味深く質問したりしているのが印象的だった

ビワイチ1周年イベント

約45分間乗車して、JR堅田駅で下車。ゴールまで残り5km。途中、ビワイチ定番の琵琶湖大橋上で記念撮影。皆さんの笑顔がとても清々しい

ビワイチ1周年イベント

無事ゴールのジャイアントストアびわ湖守山に到着し、「Go to ビワイチ~!」のポーズで締めくくった

こんなビワイチもありだと気づかされた一日……

今回のツアーに参加して思ったのは、サイクリングの楽しみ方は十人十色ということだ。ビワイチは、自力で1周するのが当たり前ではなく、家族と行ったり、ビギナーを誘うならショートカットもありだし、それで同行者の笑顔を見られるのであれば、それも幸せな時間だということ! これからビギナーとビワイチするときは、ぜえぜえ、はあはあするのが当たり前などと考えず、優しくエスコートし、みんなを笑顔にさせられるような、ソウイウサイクリストニワタシハナリタイ……。