WTB 注目グラベルタイヤ 9ブランド徹底比較

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1982年にカリフォルニアで創業したWTB。時期と場所から察せられるとおり、MTBの興隆とともに歩んできたタイヤ・パーツブランドだ。グラベルバイク向けタイヤへの取り組みも他社に先んじ、現在は10シリーズに及ぶ多彩なラインナップを展開する。そのほとんどがTCS(チューブレスコンパーチブルシステム)対応だ。完成車への採用も多いので、WTBがグラベルタイヤのデファクトスタンダードと言っても過言ではないだろう。

WTB

幅とトレッドパターンの双方が多様にそろい、どんな要望にも応え得るのがWTBの強み。やや着脱が難しいTCSだが、全体的に軽量なタイヤが多いのも魅力

エクスパンス:このジャンルでは細身だがダートもイケる実力派

WTBのグラベルタイヤのなかで、舗装路の軽快さを一番追求したモデル。スリックのセンターラインが特徴で、サイドに杉目と小さなダイヤをミックス。32mm(実測29mmほど)という細さゆえに絶対的な走破性は高くないが、やや荒れたダート林道くらいは十分に走れてしまう。サイドのノブが確実にグリップを稼いでくれる。同様のトレッドでもっと太いタイヤを望むなら、バイウェイという選択肢もある(700×40mmおよび650×47mm)。

WTB

WTB・エクスパンス

[走行フィール]

乾いた砂利 ★★★☆☆
締まった土 ★★★☆☆
ぬかるみ ★★☆☆☆
アスファルト ★★★★★


Expanse
TCS(チューブレスコンパーチブルシステム)
税抜価格(サイズ展開): 7800円(700×32mm)
実測重量:313g(700×32mm)

ベンチャー:凝ったトレッドパターンが高いグリップ感を発揮

2.5mmほどの彫りが深いノブを高密度で配したトレッドが独創的だ。さらにサイドのノブが大振りで5mm近い高さがあるため、MTBタイヤを思わせる角ばったタイヤ断面になっている。これによって実際のタイヤ幅(37mm)より太いと感じさせる高いグリップ感と安定性を発揮する。オーバースピード気味でコーナーに入ってリアが滑り出しても、常にコントローラブルだ。さすがに舗装路の走りは重いが、ダートを重視するなら安心の選択肢だ。

WTB

WTB・ベンチャー

[走行フィール]

乾いた砂利 ★★★★☆
締まった土 ★★★★☆
ぬかるみ ★★★★☆
アスファルト ★★★☆☆


Venture
TCS(チューブレスコンパーチブルシステム)
税抜価格(サイズ展開): 7800円(700×40、50mm、650×47mm)
実測重量: 513g(700×40mm)