ロードバイクで2月から始めたい“ゆるLSD”【決意のいらないトレーニング】

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春から始まるロードバイクシーズン。本格的なロングライドに挑戦したり、ヒルクライムなどの市民レースに挑戦したいと考える人は多いでしょう。そんなシーズンに向けて、春までに誰でも無理なく取り組める“ゆる〜いLSD(Long Slow Distance)”についてご紹介しましょう。ゆるくても、やるのとやらないのとでは大違い!?

 

“ゆるLSD”とは?

今回のアドバイザー:スポーツトレーナー/伊藤 透さん 体育大学在学中にロードレースに興味を持ち、オーストラリアとベルギーでレース活動を行う。帰国後資格を取得し、サイクリストはもちろん、スポーツに取り組むあらゆる人のサポートを行う「ORCA CYCLING SCHOOL」を開業

 

自転車は生涯スポーツと言われますが、一年中高い負荷で乗り続ければ疲労は蓄積します。イベントも少なく気温の低い冬は、逆に心身をリセットしつつ体を作り直す重要な期間です。

冬のトレーニングで求められるのは、①有酸素能力の維持・向上、②サイクリストとしての基本作り、③心身のリセットの3つです。

気温が低く筋温が上がりにくい冬に高強度トレーニングを行うと、けがのリスクが高まります。筋力や技術が十分でない状態での高強度練習は、膝や腰のトラブルにもつながりかねません。

そのため冬は、高強度よりもLSD(Long Slow Distance)が推奨されています。

 

LSDとは?

LSDは「長距離をゆっくり走る」トレーニングで、持久系スポーツのベースとなる持久力を高める方法です。

持久力向上だけでなく、長時間動き続けることへの慣れ、フォーム確認、ペダリング動作の習得、ライディング技術の確認にも適しています。体力と技術の両方を身につけられるのが特徴です。

レーニング強度の目安。パワーや心拍ではなく「主観によるキツさ」を用いるので、パワーメーターが必要なく、簡単に強度管理が行えます

一般的なLSDは、主観的運動強度4、もしくはFTPの56〜75%で数時間走る強度とされます。しかし実際には「思ったよりきつい」と感じる人も少なくありません。一般的なLSDをしても良い人とは、目安としてシーズン中に週10時間以上トレーニング時間を割くことができていた人です。これはなかなかのトレーニング量ではないでしょうか。多くの人は、そうではないはず。

 

だからこそ「ゆるLSD」

そこで提案されているのが、さらにハードルを下げた「ゆるLSD」です。週に10時間もトレーニングに時間を割けないような人にぜひ取り組んでほしい内容です。

これによってシーズンインに向けて下地作りを無理なく行い、例えばヒルクライムレースに出る人なら春から強度を高めたトレーニングをけがなく安全に行う、といったことが可能になります。

 

“ゆるLSD”の方法

以下の強度・内容で走ってみましょう。

●主観的運動強度2〜4

●会話できる程度の強度

●60分以上が理想(最低30分)

●できるだけ止まらず走る

●できれば平坦路で実施

ビギナーはFTPの55%以下の「気楽に動き続けられる強度」でも問題ありません。

重要なのはストイックになりすぎず、“習慣として続けること”です。ゆるくても走り続ければ、確実にベースとしての体力はついていきます。この2月から、あなたも取り組んでみませんか?