フランスが誇るサイクリングロード「ヴィアローナ」ツアー アルプスから地中海まで、自転車で大河をゆく

目次

「ツール・ド・フランス」の舞台にもなる憧れの道を、自転車でたどろう! スポーツ旅行専門の海外旅行会社「フェロートラベル」による「ヴィアローナ」ツアーの模様を、実際に体験した本誌・エリグチが紹介する。

 

ヴィアローナ ヴィアローナ

 

海外スポーツ旅行会社の老舗による 「フェローサイクル」

海外スポーツ旅行専門会社「フェロートラベル」が手掛ける「フェローサイクル」は、ヨーロッパを舞台にグランツール観戦からファンライドまで幅広い自転車旅をプロデュース。飛行機輪行のアシストや、現地レンタルロードバイクの手配まで、経験豊富な日本人スタッフが入念にサポートしてくれる。

 

一つの大河、二つのルート

ペダルを回しながら視線を上げる。「ツール・ド・フランス」の伝説を幾度となく生んできた“魔の山”モン・ヴァントゥーが、白き頂を抱き、ゆったりと横たわっている。ローヌ川に沿うように続く道の上を、風が強く吹き抜けていった。

フランスが「サイクルツーリズム立国」と呼ばれる理由を、これ以上なく体感できる道がある。スイスのレマン湖から内陸の古都リヨンを経て地中海へと至る、全長およそ850kmのサイクリングロードが「ヴィアローナ」だ。この一本の川には、全く性格の異なる二つの旅のルートがある。

 

フランスの食

美食の国フランス、レストランも食堂もワイナリーも、「食」が大充実。エリグチは南ルートを実走取材したが、毎食おいしいお店にアテンドしてもらえるので、もはやそれを目当てに走っていた!

ヴィアローナの標識

ヴィアローナは走行ラインが車道と別に整備されており、標識や路面の案内表示なども充実している

 

【北へ】アルプスと源流へ向かう山岳ルート

ローヌ川とソーヌ川が交わる商業と歴史の街リヨンを出発点に、ローヌ川を遡り、フランスからスイスへ国境を越え、やがてその源流へと迫っていくこの旅は、静かで奥行きのある時間を連れてくる。

リヨンを離れると、中世の古城や湖水、牧草地が点在する穏やかな道が続く。クルマの交通と明確に分離されたこの自転車道は驚くほど走りやすく、ロードバイク、グラベルバイク、eバイクと走るスタイルを問わない。老若男女の旅人と「ボン・ヴォヤージュ!」と挨拶を交わしつつ、このヴィアローナが僕らの「しまなみ海道」のような人気サイクリングルートであると実感する。

レマン湖畔に近づくと視界は一気に開け、フランスからスイスへ。

温泉保養地エヴィアン、IOC本部のあるローザンヌなど、湖と山に挟まれた専用自転車道を快走する区間は、この旅のハイライトの一つだ。

陸路で国境を越えてスイスに入ると、ぶどう畑と牧草地が広がるローヌ渓谷を遡っていく。次第に風景は平地から山岳へと変わり、視界の先には4000m級の峰々が現れる。世界遺産アレッチ氷河を望むエギスホルン、そしてローヌ氷河へと迫るフルカ峠越え。川の「始まり」に近づくほど、景色は壮大に研ぎ澄まされていく。

北上ルートは、距離や標高を誇るための旅ではない。自然と共存するヨーロッパの自転車文化とその時間の流れを、自分の脚でたどる旅だ。

 

北ルート 約500km リヨン~スイス・ローヌ氷河

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リヨン~ラ・バルメ・レ・グロッテ~セイセル、レマン湖畔のトノン、エヴィアンへ。スイスに入りUCI本部のあるエイグル、ワイン産地シエール、シオンを巡りながらローヌ渓谷を北上する。さらにフルカ峠を越えてアンデルマットへ行くプランも。

 

【南へ】彩り豊かに、地中海へ

そして、ヴィアローナの代名詞とも言えるのが、リヨンから地中海へと向かう南下ルートである。リヨンから約530kmをかけて、港町のポルト・サン・ルイ・デュ・ローヌへ。都市からワイン産地、歴史都市を経て、やがて海へと至るこの道は、フランスの文化そのものをなぞる旅だ。

出発しやがて現れるのが、古代ローマの遺構が街に溶け込むヴィエンヌ。劇場跡や神殿を横目に走っていく。ローヌ渓谷を進めば、エルミタージュやトゥーロンといったワイン銘醸地の名が次々と現れ、両岸の丘陵にはぶどう畑が続いていく。するとどうなる? 毎日到着する度に、ワイン醸造所巡りができるのだ! 日中はペダルを回し、夜は土地の料理とワインを楽しむ。この幸せあふれるリズムこそが、南下ルートの醍醐味だ。ヴィヴィエを過ぎると、ラベンダー畑やロマネスク教会が現れ、プロヴァンスの気配が色濃くなる。ローヌ川という軸は変わらないのに、文化や色彩が緩やかに移ろっていくのが、走る喜びにもつながっていく。

そして城塞都市アヴィニョンから、ゴッホゆかりのアルルを経由し、地中海へ。川が海へと溶け込むその時、走り続けてきた旅が終わる。南下ルートは、フランスという国を「縦断」する旅なのである。

 

南ルート 約530km リヨン~マルセイユ

南ルート 南ルート 南ルート 南ルート

 

リヨン~ヴィエンヌ~タン・レ・エルミタージュ~アヴィニョン、そして地中海の港町マルセイユへと至る約7日間の行程。ぶどう畑や世界遺産の街々を巡りながら、フラット基調のロングライドだ。アヴィニョンの街ではショッピングも楽しめた。

 

海外を旅するには

南へ走れば、文化と食や歴史に触れ、北へ走れば、自然と共にある暮らしを知る。ヴィアローナは、単なるロングライドルートではない。“自転車で旅をする”ことそのものを、二つの方向から体感できる稀有な道なのである。

確かに、海外のサイクリングツアーは安くはない。

しかし、この旅を終えてはっきりと言えるのは、支払った金額をはるかに上回るリターンが、確かにあるということだ。それは一生ものの経験であり、自分自身の価値観を静かに、確実に更新してくれる時間でもある。それは突き詰めれば「自分への投資」なのだと思う。

フェローサイクルが目指しているのは、単なる「旅行商品」としてのサイクリングツアーではない。スキーやハイキングの分野で長年培ってきた現地との信頼関係を土台に、一人の旅人として感じる喜びを、できる限り純度の高い形で届けること。その思想は、このヴィアローナの旅にも、確かに息づいている。

ローヌ川は今日も変わらず流れている。けれどその道を自転車で走ることができる機会はあと何度あるのだろう? 流れに身を委ね、ヴィアローナを自分の脚で走り切った者だけが手にできる感覚が、確かにそこにはある。

 

『弱虫ペダル』渡辺航先生も「ツール・ド・フランス観戦ツアー」に参加!

渡辺航

 

超人的なスケジュールの合間を縫って、渡辺航先生がフェローサイクルの「ツール・ド・フランス観戦ツアー」に参加! 画面からでは伝わらない選手たちの熱量や、沿道に根付く人々の生活ごとツールを迎える文化を「生」で体感した。そしてピレネーの勝負所「トゥルマレ峠」では、愛車と共に日が暮れるまで一人登坂に挑むという姿も!? 自身の脚で走ったその経験は、今後の作品作りにもきっと……!

 

渡辺航先生が参加したツール観戦ツアーバス トゥルマレ峠を上る渡辺航

 

Interview 海外自転車旅行のプロフェッショナルとしてお客様をサポート

水澤史さん

フェロートラベル代表 水澤史さん

 

ツアー販売の先に見据えるのは、既成プランを売るだけでなく、一人ひとりに最適化した「オーダーメイドの旅」の提案だと、代表の水澤さんは語る。「ツールやジロの観戦ツアー情報の発信を行うと共に、もっと細部まで相談したい、という方に向けてオフィスもオープンにしています。円安下で決して安くはない旅だからこそ、完全予約制で対面しながらのコンサルティングによって、目的や経験値を丁寧にヒアリングし、プランを徹底的に準備できるのです。ネットでは得られない現地経験に基づく生の情報を共有するからこそ、信頼して旅を任せてもらえればと思います」飛行機輪行ボックスやサポートカー、そしてレンタルバイクも用意。前半は愛車のロードで軽快に、後半はレンタルeバイクで余裕をもって。そんなワガママな旅もかなう。

 

フェローサイクルのサポートカー

 

PLAN&PRICE

【北】仏・スイスヴィアローナ 10日間・7日間

2026年8月28日(金)/73万5000円(7日間)
2026年8月28日(金)/94万2000円(10日間)

【南】仏ヴィアローナ・ロングライドサイクリング9日間

2026年6月27日(土)/78万3000円
2026年9月6日(日)/78万8000円

ジロ・デ・イタリアやツール・ド・フランス観戦ツアー他、ドロミテ、ロンバルディア、バスク、カナダ方面へのツアー設定もございます。詳細はパンフレットをご請求ください。

※旅行代金は2人部屋を2名様で利用する場合の1名様の料金です。
※成田・羽田・関空発の料金
※燃油サーチャージが別途必要となります(2026年1月時点目安 6万4000円-6万5600円)。