ロードバイクでお尻が痛くなる本当の原因は“サドル”ではない
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ロードバイクに長く乗るとお尻が痛くなる。多くのサイクリストが経験する悩みだが、その原因をサドルの硬さや相性だけだと思い込んでいる人は非常に多い。しかし実際には、よくない乗り方による「圧迫」が主な要因であり、ここを正さなければサドルを何個替えても解決しない。今回の記事では、そのヒントをまとめてみたい。専門家に話を聞いた。

お尻が痛くなる最大の原因は「サドル荷重」

今回のアドバイザー/自転車コーチの福田昌弘さん 「ハムスタースピン」代表。関西医科大学大学院医学研究博士課程に在籍中。プロ選手やホビーライダーのコーチングでは、人体の構造を踏まえ、体の適正な動かし方を指導することも。
ロードバイクに乗っていてお尻が痛くなる原因はいくつもある。サドルとの相性、サドルのセッティング、サドルの高さなど。これらももちろん大切であるが、最も重要で根本的な原因となるのは、サドル荷重になりすぎることによる、お尻の圧迫だ。要するに、乗り方がよろしくないのだ。

サドル荷重になってしまい、うまくペダルに体重を乗せられていない、お尻が痛くなりやすいフォームの典型例。サドルにどっかりと座ってしまっているのが分かるだろう
ライダーと自転車の接点は「ペダル」「サドル」「ハンドル」の3つ。この3点にどのように荷重しているかが、お尻の痛みを大きく左右する。理想は推進力に直結するペダルにしっかり体重を乗せ、サドルへの依存を減らすことだ。ところが多くの人はサドルにどっかり座り過ぎており、これがお尻まわりへの圧迫となって痛みを生む。
キーワードは「ペダルに乗る」だ。ロードバイクとは、サドルに乗る乗り物ではなく、ペダルに乗る乗り物だと意識を変えたい。サドルはあくまでもそのサポート役的な存在、と発想を変えてほしい。
お尻が痛くなりにくい“ペダルに乗る走り方”のポイント

お尻の痛みが出にくいフォーム。腹筋を効かせて体幹で上半身を支えているため、サドルへの荷重が減り、ペダルにしっかり体重を乗せている。腹まわりを横から見たときに大きく膨らんで見えるのは、腹筋に力が入っている証拠だ。このときハンドルには軽く手を添えているだけで、大きな荷重は掛かっていない。
「ペダルに乗る」ことができるようにする練習法
お尻荷重から脱却するための練習法のうち、自転車に乗りながら取り組めるものを2つピックアップして最後に紹介しよう。
ペダル上でのインラインランジ

シッティングの状態でクランクを水平にし、腹筋を意識しながらサドルから腰を浮かせ、頭を真上に移動するように立ち上がり、バイクの上でバランスをとって立つ。その後、両方のペダルに均等に体重をかけながらまっすぐに自然と腰をサドルへ降ろす。この動作を繰り返す。これにより、ペダルに乗る感覚を養う。
ちなみに、この動きがしっかりできると、立ち上がったあとで座った位置がそのまま適切なサドル前後位置となる。
シーソーペダリング

自転車の上でサドルから腰を浮かせた状態で、水平にしたクランクを前後バランスよく踏みながら、ペダルの上にバランスよく乗る練習。片側を行ったら、左右の脚を入れ替えて同じようにバランスをとってみよう。












