旧街道サイクリングの旅vol.12 旧東海道をゆく 三島宿(静岡県)〜小田原宿〜大磯宿〜平塚宿(神奈川県)

目次

「井上さん、前回の旅で三島宿(静岡県三島市)まで辿り着いて良かったですよ。ほら見てくださいよ!なんと我々の出発を三島駅で見送ってくれるっていうんですよ!」と言ってスマートフォンで自分のSNSのページを私に見せるシシャチョーさこやん。
3回目の旅の前日の宴。ハイボールを片手に上機嫌だ。

 

vol.11はこちら

 

うれし恥ずかし三島宿(三島宿〜箱根宿)

旧街道サイクリングの旅12

仲間に見送られて上機嫌のシシャチョーさこやん。ちょっと照れている?

コメント欄には「がんばってくださいね〜」と黄色い声(?)と絵文字が……。
「本当ですか〜?女性からですやん!強要したんと違うんですか?(笑)」
「何を言うてるんですか!人徳というもんですよ!」地物のおでんをつまみながら得意げに語る。ハイボールは既に3杯目で、少し舌が回らなくなっている。
「じゃあ明日の朝が楽しみですね!!ほんとに来てくれるかどうか(笑)賭けてみましょか?」ちょっとからかい気味にグラスをあおる私。
今回はいよいよ箱根を越える。そしていよいよ江戸へ到着予定だ。さてどんな旅になるのだろう。

旧街道サイクリングの旅12

今回も出発前から景気付けのハイボール!

かくして翌日の朝を迎えた。
二人とも飲み過ぎで寝坊気味で、慌てて出発の準備をして三島駅に向かう。
駅前で「おはようございます!!」の大きな声が。
お見送りに来てくださったのは静岡県東部地域スポーツ産業振興協議会(E-SPO)の木部さん、サイクルスポーツ.jpでもお馴染みの田中さん、そして静岡でサイクリングガイドをしている小野さん。
三島駅からの出発ということで、どうやら本当にシシャチョーさこやんを見送るべく準備をしていたらしい。鉢巻きに日章旗、ラッパに笛、おまけにクラッカーまで用意して出発を祝ってくれた。(一応駅前ということで交番でクラッカーを鳴らして良いか聞いてくれたという念の入れよう)
シシャチョーさこやんも、旧街道サイクリングというより日本一周に向かうみたいな出立になって記念撮影。
いろいろとよもやま話が進み、あっという間に時間が過ぎる。そしていよいよ出発となった。

「がんばってください!」
「バンザーイ!!!」
パン!パン!パン!!

「じ、じゃ行ってきます!!」
賑やかな見送りの声援に押されて三島駅を出発した。
交差点を過ぎて見えなくなってからシシャチョーさこやんが呟いた。
「まさかあんなに派手に見送ってくれるとは……」
「良かったじゃないですか!会社だったら誰も相手してくれないでしょ?」
「そうですねん!家に居たら濡れ落ち葉で……って、なんでやねん!」
ひとりボケツッコミをするシシャチョーさこやん。
表情から少し照れがうかがえる。
シシャチョーさこやんは親しみやすい人柄と明るい性格で、だからこそ人を集めるのは間違いない。彼を慕ってくる人はたくさんいる。確かに人徳だろう。それにしても美人が……羨ましい。
(でも私は知っている。彼の毒舌を。裏で何を言われているか……。怖いですよ。)
シシャチョーさこやん、満足げな表情で、私から先行しつつ得意げに叫ぶ。
「へへへ、井上さん!賭けに負けましたなあ!」
晴々しい顔でペダルを踏んでいる。
三島大社の近くで旧東海道に合流した。

旧街道サイクリングの旅12

三島宿で湧水を汲む。通りがかりの人がその謂れを教えてくれた

旧街道サイクリングの旅12

三島大社は広重の浮世絵にも出てくる名所だ

 

「箱根」最大の難所へ(三島宿〜箱根宿)

旧街道サイクリングの旅12

この踏切を渡ると一気に斜度がつく。峠の始まりだ

三島大社を過ぎてしばらく行くとJRの踏切を渡る。先行してシシャチョーさこやんが渡るところを写真に収める。
「うまく撮れました?」
「ええ、いけましたよ。さてここからいよいよ箱根の峠に向かいます。」
「シシャチョー&テンチョー 旧東海道の旅もいよいよハイライトですな!!」

旧街道サイクリングの旅12

箱根旧街道入口の看板。見所と地名を覚えるように看板を見つめるシシャチョーさこやん

そこへ前の家からお婆さんが現れた。
「あなたたち、どこへ行きなさるの?」
「旧東海道を走ってます。今から箱根を越えて江戸に向かいます。」
「え?旧道を行くんでしょ?自転車じゃ走れないわよ。」
「はい、旧道は押したり担いだりで、あとは舗装路を使っていきます。」
「へえ〜、そうなの。自転車て行くって凄いね。」
どうやら自転車で箱根を越えるのが珍しかったようだ。
お婆さんは旧東海道の話をたくさんしてくれた。数十年前のこの辺りの様子を克明に覚えておいでのようで、近くの防空壕を見せてくれたり、家の前が石畳だった様子を細かく説明していただいた。おかげで旧街道マニアを自認する私も知らなかった当時の様子を聞くことができて満足できた。
しかしシシャチョーさこやんといると本当にいろんな人々と出会う。たくさんの人を惹きつける何かを持っているのだろう。仕事も円熟期を迎えた50代、どちらかというと去っていく人が多いなかで、これだけ人を惹きつける御仁はあまり見たことがない。
できたらあやかりたいものだ。

旧街道サイクリングの旅12

写真撮影をしていると現れた地元のお婆さん。数十年前のこの辺りの話をしてくれた

さて長居をしてしまった。再出発だ。
箱根峠までは16キロほど上り。シシャチョーさこやんの様子を見ると、見送りが効いたのか全身からやる気がみなぎっている。
「さあ!行きましょ行きましょ!」と言ってグイグイとペダルを踏んでいる。
旧街道の石畳の道は国道と並走している。せっかくだから追体験させてあげようと石畳の道へ誘い入れるが、二人ともロード向きのSPDシューズなのでツルツルと滑ってしまう。
「歩きにくいですなあ!」
「でも昔の人は草鞋(わらじ)で歩いたんですよ。」
「それが信じられませんな!おっと、一里塚ですよ!」とシシャチョーさこやん。
転ばないように下を見ながら歩いていたので、うっかりして通り過ぎそうになった。

いつの間にかガイドの私より先に文物を見つけるようになっている。
道標、常夜灯、松並木、そして地元の人がつけた案内看板。それらを見つけては写真に収め、スマートフォンで調べたりしながら楽しんでいる。彼はこの旅を心の底から楽しんでいるようだ。

旧東海道や旧中山道など、私がターゲットとして走っている道は、旧街道と言われなければ単なる生活道に見えてしまう道だ。事実生活道そのもののところも多い。いわゆるファストライドやトレーニングライドならまず通らないような道。速く走る一般的なライダーなら見向きもしないような道も多い。
そんな所を走りながら、それら街道の証を見つけること。道の成り立ちや道の跡、道の変遷……旧街道は「道」そのものだ。それを味わいながら旅するのが旧街道サイクリングの醍醐味なのだ。
シシャチョーさこやんがそれを理解し味わってくれているのを見ると本当に嬉しく思った。

「井上さん、ミスコースしてるんと違う?向こうに看板立ってましたよ!!」
おっと、まただ!考えごとをしてうっかりしていた。慌てて彼に付いていく。
さすが相棒、いまやもう街道旅のベテランだ!

旧街道サイクリングの旅12

国道脇に昔の石畳を再現した道が残されている。歩いて追体験する

石畳を外れ国道に戻る。相変わらず交通量が多い。トラックに煽られるし、自動車からクラクションを鳴らされる。しかし旧道を歩くと丸一日かかってしまうし……。なんとか我慢して国道を行くことにした。
時折ドリフト族のような自動車が爆音を上げて1メートルほどの脇をタイヤのスキール音を立てながら走っていく。
「世間ではあおり運転取り締まりってますけど、自転車に対するあおり運転はどうなるんですかね?」
「ホンマですな……。交通に関しては後進国ですわ。歩道に追いやられるし……しかもその歩道を行こうにも草だらけで走れないし……」
交通量の多さと無遠慮な追い抜きと登りのしんどさもあって二人ともボヤキながら走る。
あまりに酷いので再び旧道を押し歩きすることにした。

旧街道サイクリングの旅12

さすが箱根。歩きで旧東海道を行く人も多い。笑顔で挨拶を交わす

旧街道サイクリングの旅12

こんな細い道も旧東海道だ。迷いながらルートハンティングするのがたまらなくおもしろい!

旧街道サイクリングの旅12

下界が雲で覆われていく。旧道側を通ったからこそ見られた風景

旧街道サイクリングの旅12

農道になっている石畳区間。江戸時代の石畳を保全している箇所も見受けられる

旧街道サイクリングの旅12

昼なお暗い昔の道。場所によっては山賊なども出たのかもしれない

旧街道サイクリングの旅12

季節外れの昆虫を見つけた

旧街道サイクリングの旅12

いよいよ箱根峠だ

途中休憩を挟みながらもペース良く登っていく。秋だと言うのに汗だくだ。しかし二人とも辛い、きついと言う感覚は全くない。二人で前後で会話をしながら、また時折撮影をしながら淡々と登っていく。途中で国道、旧道を行ったり来たりしながら延々と上りをこなしていった。

箱根峠までわずか1キロほどのところで突然パンクに見舞われた。歩道を走っていたのだが、どうやら辺りでドリフト車がクラッシュしたらしく、ガードレールが折れ曲がり、エアロパーツなどが散乱している。有名なレーシングパーツのステッカーがついたパーツも落ちている。見るとガラスがタイヤに突き刺さり派手にタイヤが裂けエアが吹き出していた。
歩道を走っていても壊れた自動車から嫌がらせを受けるとは……全く……。
前回の轍を踏まないように今回は万全の準備をしているから安心だ。手際よくタイヤブートを貼り修理を始める。

脇でスマートフォンで地図を確認していた彼が突然叫び出した。
「あぁ……もうすぐ芦ノ湖や!!箱根峠越えたんや!!せやけど……これで今回の旅が終わってしまうと思うと!!!嬉しいけど寂しいなあ!!!」
笑顔で話しているがなんとなく寂しさがうかがえる。
彼にとってこの旧街道サイクリングが自身で初めて自転車で行きたいと思った旅だという。彼にとって箱根峠は大きなチャレンジだったに違いない。どんなサイクリストにも自分自身にとってのチャレンジングなサイクリング初経験はあるはずだ。彼に取ってはそれが今終わろうとしているのだった。

パンク修理を終えた後は、彼に感動を味わってもらうために先行してもらった。目の前に湖が迫ってくる。
芦ノ湖の箱根宿についた時はちょうど昼時。4時間ほどの走行だった。

旧街道サイクリングの旅12

芦ノ湖が見えた。箱根宿だ

旧街道サイクリングの旅12

箱根といえば関所。この資料館では関所の歴史が見られる

旧街道サイクリングの旅12

ここでは皆同様の写真を撮っているに違いない

旧街道サイクリングの旅12

そのまま囚われておけば良いのに……

旧街道サイクリングの旅12

晴れていればここから富士山が見える。絶景に違いない

 

箱根の下りで意外な才能を発見?(箱根宿〜小田原宿)

旧街道サイクリングの旅12

箱根旧街道の入り口。下りを完全に歩いて下るには時間が足りなかった

箱根宿を堪能した後、本日の目的地、小田原宿を目指す。
箱根を立つことにシシャチョーさこやんは名残惜しそうだ。

京から江戸に向かう場合、箱根宿から小田原までは基本的に下りだ。箱根旧街道から昔の旧道を通っていくと、延々と石畳の道を行く。石畳では自転車を担ぎ、歩道になると押す。それを延々と何キロも繰り返しようやく舗装路に出るのだ。しかし今回は一部を追体験した後は国道の方を行くことにした。お正月の箱根駅伝でお馴染みの道だ。

旧街道サイクリングの旅12

立派な杉木立を行く

旧街道サイクリングの旅12

下りで追体験した場所は風情ある昔ながらの道だった

旧街道サイクリングの旅12

途中の茶店で。しばらく佇んでいたシシャチョーさこやん。彼の胸に去来するものは何か

旧街道サイクリングの旅12

名城・小田原城。美しい城だった

九十九折の下りをディスクブレーキに体を委ねて下る。この区間は最高に気持ちよかった。途中の交通量は相変わらず多く決して気を抜くことは許されないが、こうしたスリリングさもサイクリングの楽しさだ。
「箱根駅伝の山の神もここを通ってるんですなあ!」とシシャチョーさこやん。
なんだか声が近い。見ると私の後ろにピッタリとついてきている。
モーターサイクルも乗る私は、実は下りが大好きだ。会社の中でも井上は下り好きだと言われている。そして社内では一番下りが速いらしい(とスタッフから言われている)。今回は荷物も多くさらに加速しやすい状況だ。
ところがその私をシシャチョーさこやんが追い抜いてくる!なんと彼は意外にも下りが速い。しかも愛車のキャノンデール・キャード13がものすごく相性が良いようで乗りこなしている感がある。
「いや、迫田さん下り速いですよ!私の会社では誰も私を抜けないんですよ。全日本チャンピオンのスタッフでも抜けないんです。それを抜くんですから……。」
そう言うと彼もまんざらでは無いようで嬉しそうにさらに加速して下っていった。(もちろん安全を確認して交通ルールの範囲下でだ)
箱根湯本を過ぎる。箱根駅伝のテレビ中継で良く見る風景だ。しかしそこもあっという間に走り過ぎる。
あれだけ苦労して上った箱根峠も下りはあっという間。
今日の目的地である小田原宿にたどり着いた。

 

ライダーズハイの到来(小田原宿〜大磯宿〜平塚宿)

旧街道サイクリングの旅12

小田原城では「絶対食べる!」と宣言していた蒲鉾にありついた

秋の夕陽は釣瓶落としと言われる。小田原に着いた時は午後3時。昔の旅人なら午後4時ぐらいに投宿したと言う。ここ小田原は箱根を控えてたいそう賑わった宿場だ。現代でも小田原城を抱いた観光都市だ。しかもあちこちに街道風情を残している。宿も多く存在している。もともと小田原に早めに投宿して街中を散策する予定だった。

宿までの通り道にある小田原城を見学した後に「かまぼこ通り」を行くことにした。シシャチョーさこやんが「是非に!」と所望したのだった。陽はまだ残っているし、ここは一つ蒲鉾を食していこう。そう決めた。
しかし「かまぼこ通り」の割に消費者向けに営業しているところが少ない。数店舗が営業していたので、お店で品定めをしていると通りがかりのサイクリストが現れ我々を手招きしているではないか。
「ちょっと!アンタら!蒲鉾食べるんなら、あの角を曲がったところ観光協会でアンケートを書きなさい!サイクリング に関するアンケート。それを書いたら無料チケットをもらえるから!」
なんと、観光協会の粋な計らい。まんまと無料のチケットを頂いたのは言うまでもない。

しかし、ここで食べた蒲鉾はとにかく絶品!最高の味わいだった。

蒲鉾を食べ終わって宿への経路を調べ始めた時だった。
「井上さん、日暮れまでもう少しあるんで、平塚宿までいきましょ!!!」
シシャチョーさこやんが叫んだ。
「ええっ!?無理しなくてもいいですよ。もう夕方だし小田原で泊まりましょう!」
「いや、箱根峠を無事に越えられたんです。気持ちがいいんです!もう少し走りたいんです!!」
小田原宿から大磯宿を過ぎ平塚宿まで4里(約20キロほど)だ。交通量も多いし夕方で渋滞も起こるだろう。日暮れまでに間に合うか……。
「なんか今日はワシ、行ける気がするんですわ!走ってみたいんです!」
「……(絶句)わ、わかりました。それなら行けるところまで行きましょう。」
幸いにも空は晴れ渡っている。宿のキャンセルもできた。道路は渋滞気味だがちょうど自転車の速度とピッタリ合っているので等速で走っていける状態だ。
後ろを振り返るとシシャチョーさこやんの満足そうな笑顔。
道は時折、松並木の区間もあって少しは街道風情を見せている。
「良くここまで来れた!ホンマ良く来れた!」
後ろから幾度も声が聞こえる。
ベテランサイクリストやレーサー諸氏なら「何を言ってるんだ」と言うような距離、峠、獲得標高だろう。しかし今、本当の意味でサイクリングの楽しさを感じ始めた彼に取ってこの旅は格別のものなのだ。旅はスピードや距離、ケイデンス、ワットで測れるものでは無い。
旅人一人ひとり尺度が違うものなのだ。
そして旧街道サイクリングは側から見るほど楽な旅でも無いのだ。しかも今回はそれを伝える使命を帯びての今回の旅だ。それなりに彼もプレッシャーを感じていたに違いない。それが解き放たれたに違いない。
彼の声からは喜びが滲み出ていた。
それを思うと私も嬉しくなってきた。
1日の終わりなのにペダルを回す足が軽く感じられた。

明日はいよいよ旅の終わりを迎える。日本橋まで六つの宿場町、17里(67キロほど)だ。

 

※ここまでの旅

1日目<京都市・滋賀県>
京都三条 〜 大津宿(大津市・旧東海道最大の宿場町) 〜 草津宿(草津市・旧中山道との分かれ道) 〜 石部宿(湖南市) 〜 水口宿(水口市)

2日目<滋賀県・三重県>
土山宿(鈴鹿峠を越える) 〜 坂下宿 〜 関宿(三重県亀山市・伝統的建築物の残る宿場町)

3日目<三重県・愛知県>
亀山宿(亀山城で有名) 〜 庄野宿(三重県亀山市) 〜 石薬師宿 〜 四日市宿(コンビナートなど工業都市で有名) 〜 桑名宿(三重県桑名市・江戸時代は船で宮宿へ渡った) 〜 宮宿(愛知県名古屋市)

4日目<愛知県>
鳴海宿(愛知県名古屋市) 〜 池鯉鮒宿(現在の知立市) 〜 岡崎宿(岡崎城が有名) 〜 藤川宿(愛知県岡崎市) 〜 赤坂宿 〜 御油宿 〜 吉田宿(愛知県豊橋市)

5日目<愛知県・静岡県>
二川宿(愛知県豊橋市) 〜 白須賀宿 〜 新居宿(静岡県に入る・浜名湖) 〜 舞阪宿(浜名湖の対岸) 〜 浜松宿(浜松城の城下町) 〜 見付宿(磐田市) 〜 袋井宿(袋井市) 〜 掛川宿(掛川城)

6日目<静岡県>
日坂宿(掛川市) 〜 金谷宿 〜 島田宿(島田市) 〜 藤枝宿(藤枝市) 〜 岡部宿(宇津ノ谷峠) 〜 鞠子宿(丸子とも書く) 〜 府中宿(静岡市)

7日目<静岡県>
江尻宿(清水市) 〜 興津宿(清水市) 〜 由比宿(清水市) 〜 蒲原宿 〜 原宿(焼津市) 〜 沼津宿(沼津市) 〜 三島宿(三島市)

8日目<静岡県・神奈川県>
箱根宿(神奈川県・芦ノ湖) 〜 小田原宿(小田原城で有名) 〜 大磯宿 〜 平塚宿(平塚市)

 

旧街道サイクリングの旅12

鱗吉 かまぼこ通り本店
神奈川県小田原3-7-17
TEL:0465-22-1315

 

参考文献:
今井金吾「今昔東海道独案内」(JTB出版事業局)
歌川広重「東海道五十三次五種競演」(阿部出版)
八隅蘆菴著/桜井正信監訳 「現代訳 旅行用心集」(八坂書房)

 

【text & photo:井上 寿】
滋賀県でスポーツバイシクルショップ「ストラーダバイシクルズ」を2店舗経営するかたわら、ツアーイベント会社「株式会社ライダス」を運営、各地のサイクルツーリズム造成事業を主軸としつつ、「日本の原風景を旅する」ことをテーマにした独自のサイクルツアーを主宰する。高校生の頃から旧街道に興味を持ち、以来五街道をはじめ各地の旧街道をルートハンティングする「旧街道サイクリング」をライフワークにしている。趣味は写真撮影、トライアスロン、猫の飼育。日本サイクリングガイド協会(JCGA)公認サイクリングガイド。

取材協力:RIDAS(ライダス)

vol.13に続く