東京発! 週末1泊2日で巡る富山じてんしゃ旅

目次

東京駅からわずか2時間。絶景の海と山、そして富山湾の絶品グルメを満喫できる“サイクリングパラダイス富山”でじてんしゃ旅を楽しんできた。

富山じてんしゃ旅

 

富山湾岸サイクリングコースだけじゃない富山県

2021年より富山県サイクリスト誘客事業の仕事で毎年同県を訪れている筆者。2023年に毎年4月に開催されている「富山湾岸サイクリング」を走ったが、過去の取材で海側のナショナルサイクルルート認定「富山湾岸サイクリングコース」はもちろんのこと、山側にも素晴らしいスポットと、それをつなぐルートの存在を知っていたので、今回は富山に行ったことのない仕事仲間を誘って、1泊2日で海と山の両方を楽しめるルートを走ろうということになった(もちろん富山湾の魚と地酒が呼び水となったのは間違いない……)。

富山ライド計画を日頃、サイクルスポーツ誌の執筆でお世話になっている富山在住のライター兼サイクリングガイドで活躍されている中谷亮太さんに伝えたところ、「よかったら案内しますよ!」とまさかのガイドをしてもらうこととなった(涙)。ウッシッシ……作戦成功ですわ。

 

旅のしおり

ガイドの中谷さんから事前に配布された「旅のしおり」が修学旅行前のように気分を上げてくれる

 

東京からびっくりするほど近い富山

東京発6時16分の北陸新幹線に乗れば、8時23分に富山に到着する。ほぼ2時間で着くことを知らない人が多い。今回はガイドの中谷さんのプランで富山駅から在来線で15分、西側に位置する高岡駅へ行き、自転車を組み立て、スタートしたのは9時30分だった。

 

富山湾寿司のお出迎え

東京から富山はわずか2時間。早速富山湾寿司のお出迎え。否が応でも寿司を食いたい気分になる

伊美社長と田中所長

富山初訪問の伊美社長(輪行袋オーストリッチの社長)と田中さん(フカヤ東京営業所 所長)。朝からテンション高めのオジサンズ(笑)

 

初日は湾岸ライドから渡船&ヒルクライム。そして夜は念願のホタルイカの刺身

中谷さんが作ってくれた初日のルート(湾岸ルート 西側満喫コース)は以下のとおり。
高岡駅→高岡大仏→氷見番野街→道の駅雨晴→新湊内川→きときと食堂→海王丸パーク→県営渡船(越の潟~堀岡)→呉羽山展望台をヒルクライム→富山城→富岩運が環水公園→富山駅(56km/ほぼ平坦)
これだけの名所を巡っても、呉羽山展望台以外は、ど平坦のルート。ありがとう~中谷さん(笑)

また、富山駅をスタートして、湾岸ルートを走ると、行きと帰りで同じ道をたどることになるため、東京から行く場合は、高岡駅をスタートするのをオススメする。

 

高岡大仏

10時前には日本三大大仏の「高岡大仏」へ(高岡市大手町11-29/TEL:0766-23-9156)。この日のライドには富山県庁職員の山口さんも参加してくれた

氷見から雨晴海岸までの湾岸ルート

氷見から雨晴海岸までの湾岸ルートは、海沿いの自転車歩行者専用道なので、初心者でも安全かつ、ゆったりと走ることができる

正直者にしか見えない立山連峰

富山湾岸サイクリングコースのハイライト「雨晴海岸からの海に浮かぶ立山連峰」。のはずが、この日は正直者にしか見えない立山連峰となった……(涙)

海王丸パーク

射水市の海王丸パーク(射水市海王町8/TEL:0766-82-5181)にて、フォトスポットで記念撮影。一番左の直立不動スタイルなのが、ガイドの中谷さん

富山県営渡船で対岸へ

新湊大橋は押し歩きになるため、県営渡船で対岸へ。わずか5分程の乗船だが、これだけで旅感が増す

 

この日の後半は市街地を走り、富山市街地を見渡すことができる「呉羽山展望台」までヒルクライムし、ひと休憩した後、富岩運河環水公園で世界一美しいスタバに寄り(行列で入れず)、富山城を見て終了。投宿後、御一行はいよいよお待ちかねの夕食タイムへ。

 

富山湾の海の幸

富山湾の海の幸ドーン! もう何も言うことはありません…….

ホタルイカの刺身 酢みそ和え

天ぷら

ホタルイカの刺身、酢みそ和え、天ぷらのフルコンプは、もちろん最高! 旬の時期は、3月~6月

バイ貝の刺身

バイ貝の刺身もコリコリで、めちゃくちゃうまい!

 

2日目は立山連峰を眺めながらの田園ルート。仕上げは宇奈月温泉♨︎

昨夜は富山湾の海の幸を堪能しすぎたせいか、誰とは言わないが若干一名、二日酔い気味でスタート。スタート地点の富山駅に行くと、滑川(なめりかわ)市でサイクルショップを営む高橋尚子さんの姿が……。過去の取材やサイクルモードのイベントでお世話になった彼女に再会するのも今回のライドの目的の一つだったので予想外の登場に驚きと喜びを隠せない筆者。実はこれもガイド中谷さんのサプライズ演出だったと知る。

 

高橋さんと

高橋さんも一緒に走ることに。ちなみに中谷さんと高橋さんは日本サイクリングガイド協会の登録ガイドだ

 

2日目のルート(湾岸ルート東側+田園コース)は以下のとおり。
富山駅→岩瀬の町並み→ハッピーサイクリング→ほたるいかミュージアム→東山円筒分水槽→きときと寿司→日本三大奇矯愛本橋→宇奈月温泉→(輪行で)黒部宇奈月温泉駅(65km)

 

沙石

江戸から明治時代にかけて、北前船の交易で栄え、今もその町並みと文化が残る「岩瀬の町並み」。桝田酒造直営の角打ち「沙石(させき)」では、約100種類ある「満寿泉」の利酒を楽しめる(富山市東岩瀬大町93)。次回は必ず夜に行こうと心に誓うオジサンズ

富山湾岸ルート東側

湾岸ルート東側も海沿いの自転車歩行者専用道がコースになっているため、本当に走りやすい

ハッピーサイクリング

高橋さんのお店「ハッピーサイクリング」は湾岸サイクリングコースの途中にあるので、メカトラブルなどで困ったときは、頼りになる(滑川市河浦町1791/TEL:076-481-7501)

 

その後、中山道の追分宿(現在の軽井沢町)と越後の高田宿(現在の上越市)を結ぶ北国街道の宿場町として栄えた滑川宿を抜け、ほたるいかミュージアムに寄った後、湾岸ルートを外れ、田園エリアと向かう。若干の上り基調ではあるが、この日は、昨日と打って変わり、常に立山連峰を正面に見ながら走ることができたので、上りもそれほど苦にはならなかった。終始、追い風基調なのも全て、中谷ガイドの計算しつくされたルート設定だったと知らされる。なんちゅうホスピタリティやねんっ(涙)

 

うだつが多く残る北国街道の町並み

うだつが多く残る北国街道の町並みに一人にやける旧街道マニアの筆者

ほたるいかミュージアム

ほたるいかミュージアムでは、生きたほたるいかを鑑賞できる(滑川市中川原410/TEL:076-476-9300)

立山連峰

この日は終始、雪の残る立山連峰を眺めながらのライド。雪解け水の流れもすごい勢いだった

東山円筒分水槽

この日のハイライト「東山円筒分水槽」は、魚津市の3つのエリアに水を分配するために作られたもの。アラカンオジサンズには、村同士の争いを解決したストーリーに感心しつつも、マジンガーZのパイルダー号が水の中から出てくるシーンにしか見えないという(笑)

きときと寿司

この日のお昼は中谷さんいわく、富山で一番行列ができるエンタメ「きときと寿司」にて至福の時を。
氷見 きときと寿司 黒部店(黒部市前沢1549/TEL:0765-57-2488)

 

「富山に来て、寿司を食わずに帰れるかいっ」と、たらふく食べた後、満足してしまい、オジサンズは「もうここで終わってもええかな?」というムードが漂うなか、中谷ガイドは有無を言わせず、再びゆるい上りをひた走り、いよいよ旅のゴール「宇奈月温泉」へと向かった。

ゴールの黒部渓谷鉄道では、ちょうどトロッコ電車の出発するところに居合わせ、満員の乗客を見送った後、自走で自宅に帰る中谷さんに深い感謝と別れを告げた。その後ご一行は日帰り温泉に入り、一杯引っ掛けてから、お土産を買い、輪行で黒部宇奈月温泉駅まで行き、オジサンズの“満喫”週末1泊2日で巡る 富山じてんしゃ旅は、無事お開きとなった。

 

トロッコ列車

いつかはこのトロッコ列車にも乗りたいな。次はオジサンズではなく、愛妻と来ようかな……(笑)

宇奈月温泉駅前にある撮影用のオブジェ

宇奈月温泉駅前にある撮影用のオブジェで、当たり前だがお湯は入っていない

 

富山には、世界遺産五箇山、あさひ舟川春の四重奏、散居村の夕景、八尾、清水庵の清水(しょうず)、魚津の蜃気楼……まだまだ紹介したいスポットが山ほどあるんやけど、こりゃ来年も再訪決定やね!

 

伊美社長の輪行チェック

輪行袋メーカーオーストリッチの伊美社長に、輪行をチェックしてもらうという贅沢な時間

黒部宇奈月温泉駅

黒部宇奈月温泉駅から東京までは、2時間30分。爆睡して、起きたら東京でしたわ……