ヤマハ発動機が「電動アシスト自転車 賢いバッテリー選び」を公式サイトで公開

1993年、世界初の電動アシスト自転車「初代PAS」を発売したヤマハ発動機では、公式サイトで「電動アシスト自転車 賢いバッテリー選び 〜ベストバランスって何?〜」を公開した。

バッテリーを大きさだけで選んではいけないそのワケは? 乗り物メーカーのヤマハが提唱するベストバランスと電動アシスト自転車選びのポイントを、アニメ動画付きで解説する。

電動アシスト自転車 賢いバッテリー選び

 

ヤマハ発動機

PAS With SPの走行距離は約100km(1充電あたり)

ヤマハ発動機

PASのバッテリーは、鉛、ニカド、ニッケル水素、そしてリチウムイオンと発展

 

自転車1台分の重量を肩代わりする実力

電動アシスト自転車の開発現場で電装畑一筋に活躍してきた技術者、ヤマハ発動機 SPV事業部開発部の野澤伸治郎さんは電動アシスト自転車のバッテリーについてこう語る。

「世界初の電動アシスト自転車である初代PAS(1993年)には、安価で汎用性の高い鉛電池が使われていました。このモデルの走行距離は約20km(1充電あたり)。四半世紀におよぶ各種技術の進化で、リチウムイオン電池を搭載した最新モデルでは100km(※)まで伸びています。」
※オートエコモードプラス(走行モード)の場合

「仮に100kmという距離を当時の鉛電池を搭載した車両で実現しようとしたら、電池単体でおよそ自転車1台分もの重量になる計算です。つまり、自転車にもう1台の自転車を載せて走るようなものですから、これだけでリチウムイオン電池の実力をご理解いただけるかと思います。」

リチウムイオン電池の開発で、2019年のノーベル化学賞に選ばれた吉野彰さん。その授賞式が12月10日に開かれる。いまや世界のインフラとも呼ばれるリチウムイオン電池は、電動アシスト自転車の性能・機能の向上、また、それに伴うお客様の広がりにも大きな貢献を果たしてきた。

「(授賞のニュースは)自宅のテレビで知りました。リチウムイオンは、社会にとっても私自身にとっても非常に身近な技術。その原理・原則の発見・発明が世界に認められたことに大きな喜びを感じています」

 

電動アシスト自転車市場全体に好影響

PASに搭載されるバッテリーは、鉛からニカド(1995年)、ニッケル水素(1999年)、そしてリチウムイオン(2004年)と、時代の変遷とともに進化を果たしてきた。

「この電池が電動アシスト自転車にもたらした価値。それは『充電の煩わしさを気にすることなく長距離を走ることができるようになった』ということに集約されると思います。充電の頻度が大幅に減り、しかもメモリ効果を気にせず継ぎ足し充電が可能になったことで、お客様の扱いやすさや利便性が大いに向上しました。毎年10%程度の伸長で需要を拡げてきた大きな要因の一つだと考えています」

そのメリットを享受しているのはユーザーだけでなく、たとえば自己放電の少ない特性は販売店の売りやすさや扱いやすさに直結するなど市場全体に好影響を与えている。

「もう一つ忘れてはならないのが、リチウムイオンの原理・原則を応用して、社会に役立つツールとして発展させてきた日本の企業や技術者たちの存在です。私たちもその一員としての気概を持って、この技術の可能性をさらに広げていきたいと考えています」

 

ヤマハ発動機

最新のPASバッテリーとヤマハ発動機 SPV事業部開発部の野澤伸治郎さん